小森のおばちゃまの『モア・ベター』ってどこが誤用法か?
その昔、テレビの映画解説で、小森のおばちゃまなる人がいて、
今度の映画は『モア・ベター(more better)』よ! の連発を決めゼリフにしていました。
あるとき、この言い方は、いかがわしい英語もどきの言い回しだとして
批判する文章を読んだことがあります。
その文章を思い出すと、たしか、
(1)more better
は、形容詞の原級を『more』で修飾するならともかく、
形容詞の比較級『better』を、moreで修飾することはできない。
したがって、副詞のmuchを使って
(2)much better
というべきで、これなら正しい、と言うような説明でだったと思います。
当時、なるほど、そういうものか! と妙に合点した記憶があります。
うろ覚えで恐縮ですが、この説明(理解)は、ほんとうに正しかったのでしょうか?
最近、すこしわからなくなっているのですが、
副詞のmuch(原級)を強めて比較級のmoreにすれば
上記の(1)は、OKなんじゃないかと思うようになりました。
つまり、こういう考え方です。
(2)much better <--副詞のmuchで形容詞比較級betterを修飾しています。
たしかにこれは、文法的に文句なく正しいと思います。
(1)more better <-- 副詞のmuchの比較級moreを使って
形容詞比較級betterを修飾しているとみなすことができます。
文意としては、(2)よりも強調の度合いが強い感じがします。
(1)について、こういう考え方をしても、適切なのでしょうか?
それとも、やはり文法的には、『much better』しかありえないのでしょうか?