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何故「地震」を「ぢしん」と読まないのか?

noname#2543の回答

noname#2543
noname#2543
回答No.5

 そもそも、どこの国でも事情は同じですが、正書法を定めるにあたって常に対立するのが、語源主義(伝統主義)と発音主義(現状主義)です。すなわち、伝統と語源を尊重すれば「ぢしん」とすべきであり、現在の発音を尊重すれば「じしん」とすべきなのです。  そして、語源主義は基本的に衒学的であり、発音主義は本質的に庶民的であるため、近代になって学問の権威が掘り崩されると、全体として発音主義が優勢となります。旧仮名遣いが改められたのはその流れです。  しかし、庶民もある程度は、発音と異なる語源主義的な正書法も慣用として持っています。そのため、庶民の感覚を尊重すると発音主義の徹底もできないのです。  そこで、それを統一するため、昭和61年7月1日の内閣告示で、「原則は発音通り『じ』、但し慣用を尊重して、例外として同音の連呼(縮む)および二語の連合(鼻血)は『ぢ』を使う」と折衷的に定められました。  これをどう評価するかは自由ですが、正書法というのは、「正しい」ことより、何らかの形で「決まっている」ということに意味があるので、さしあたってこれを尊重するのがよいのではと思います。  確かに、戦前は「ぢしん」でした。しかし、それも所詮は「歴史的仮名遣い」が定まってからの話です。それ以前は、実際には「じしん」と発音している以上、「じしん」と書く人も沢山いました。  「歴史的仮名遣い」は平安中期の「仮名遣い」を元に後世に人為的に作られたものです。従って、平安後期以降の書物の多くは「歴史的仮名遣い」に従っていません。教科書や古典文学全集では、歴史的仮名遣い通りになっていますが、それは国文学者が編集するときに勝手に直しているだけです。  というわけで、「歴史的仮名遣い」は「特に」権威があるわけでもないのです。もちろん、語源としては基本的に正しいと言えるのですが。

sueoka
質問者

お礼

詳しい回答、有り難う御座います。 昭和61年と言うとつい最近の事なんですね。全然知りませんでした。 僕が子供の頃は統一されていなかったのかぁ。 言葉が庶民の文化として定着してきたからこそ 「発音主義」を重視して「ぢ」から「じ」になったと言う事なんでしょうか。 しかしどうして発音を重視すると「じ」なんでしょうね。 「ぢ」と言う発音は「じ」と言う発音よりも後に出てきたと言う事なんでしょうか。 それとも「じ」の方が発音しやすいってことなんですかね。 「ぢ」って歯と歯の間に下を挟んで発するから少し言い難いですもんね。 それにしても日本語に限った事ではないですが、言葉と言うのは奥が深い。 色々な人の考えよってその時代その時代で変わっていくものなんですね。 数十年後の日本語と言うのも想像が付かないような変貌を遂げているかもしれませんね。

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