プリント配線板の金めっきについて知りたい

このQ&Aのポイント
  • 初心者向けのプリント配線板の金めっきの基本的なプロセスや分類について教えてください。
  • プリント配線板の金めっきにはシアン金とノンシアン金の2種類があります。それぞれの特徴やプロセスについて教えてください。
  • 金めっきには酸性、アルカリ、中性浴の3種類があります。それぞれの違いについて教えてください。また、置換めっきと還元めっきの特徴についても教えてください。
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プリント配線板の金めっきのことで

プリント配線板の金めっきのことでご教示願えないでしょうか? 初心者のため、基本的な、無電解めっきのプロセスや分類を知りたい のですが身近に文献がなく困っております。 知りたい内容は、以下の項目ですが、回答や参考文献、hpが御座いましたら ご教示お願い申し上げます。 ・プロセス(工程順) ・シアン金、ノンシアン金の違い(特徴、プロセスなど) ・酸性、アルカリ、中性浴の違い ・置換、還元めっきの特徴 どうぞ宜しくお願いします。 (かなり困っております)

noname#230358
noname#230358

みんなの回答

noname#230359
noname#230359
回答No.3

めっき薬品メーカーにより多少なりとも相違点がありますので、一般的なものとして簡単にご回答します。 ・プロセスは先の回答者にあるMeltexのHPで判ると思います。 ・シアン金は従来からあるめっき液で、金の錯体として毒物であるシアンを使用しています。めっき浴としてはノーシアンよりも安定で使い易い、コスト的に安い等があります。ノーシアンは亜硫酸を錯体として使用しますが、10年ほど前から市場に出始めています。毒物を使いたくないのがそもそもの開発された理由ですが、めっき浴としては不安定で、亜硫酸金の価格が高いためコスト的に高くなるため、一般的にはそれほど使われていないと思います。毒物とはいえシアンは確立された分解手法があるため、実際に使用を嫌がるところは少ないためと思います。但し、5年ほど前から析出皮膜の構造が緻密で半田接合性に優れるという利点が見出されつつあります。但し、これに関してはシアン浴も改良が進んでおり、現状では圧倒的にシアン浴が主流です。 ・酸性浴は弱酸性で最も多いタイプと思います。扱いやすいのですが、析出速度が遅く、厚付けには向きません。これに対し、アルカリ浴は不安定ですが、析出速度が速いため、厚付け用として使われています。中性浴はこの中間という感じです。厚付けの金の需要がそれほど多くも無いので、弱酸性浴が主流と思います。 ・置換めっきは、下地のNiが溶解してAuが析出するもので、文字通り置き換え(おきかえ)です。このNi溶解が半田接合性にいろいろな影響を及ぼしますが、これを書くととてもではありませんがスペースが足りません。還元は金めっき液中に還元剤が含まれていて、析出した金を触媒として更に金が析出するものです。とは言っても、初期の反応は置換反応で始まっています。めっき液の配合を変えることにより、置換の割合を減らしたり増やしたりいろいろな種類が可能です。また、置換還元複合タイプなどと呼ぶめっき液メーカーもあります。 ・シアン浴は酸性、中性、アルカリ性いずれもあります。ノーシアン浴はそれほど詳しくは無いのですが、酸性が主と思います。アルカリ性では浴が不安定過ぎて、現実的には不可能なのではないでしょうか。個人的には酸性、中性、アルカリ性にあまりこだわる必要は無く、目的(厚付けか薄付けか?求める品質レベル等)に応じてめっき液を選定し、結果としていずれかの浴になるということだと思います。 ・アクチベーションはPdを銅上に付与する工程です。但し、無電解銅めっきではPd/Snコロイドを電気的に吸着させますが、無電解Ni/AuめっきではPdイオンが銅と置換して付与されます。よって、アクチベーションの液はPdイオンを含有する単純なものでコロイドほど複雑ではありませんし、取り扱いも容易です。単純な置換反応ですので絶縁層上には基本的にはPdは析出しませんが、後の水洗が不十分であったりすると、残渣として残ることがあります。 ・文献は見ますが、薬品メーカーから入手するものがほとんどで、市販の本等には詳しくありません。私自身も本等ではなく、実践上の様々なトラブル等を経験する中で、薬品メーカーとのいろいろな情報のやり取りで学んだことがほとんどです。本で学ぶことも否定はしませんが、常に薬品メーカー等からいろいろな情報がもらえるように関係を築かれることをお勧めします。 ・シアン浴は酸性、中性、アルカリ性いずれもあります。ノーシアン浴はそれほど詳しくは無いのですが、酸性が主と思います。アルカリ性では浴が不安定過ぎて、現実的には不可能なのではないでしょうか。個人的には酸性、中性、アルカリ性にあまりこだわる必要は無く、目的(厚付けか薄付けか?求める品質レベル等)に応じてめっき液を選定し、結果としていずれかの浴になるということだと思います。 ・アクチベーションはPdを銅上に付与する工程です。但し、無電解銅めっきではPd/Snコロイドを電気的に吸着させますが、無電解Ni/AuめっきではPdイオンが銅と置換して付与されます。よって、アクチベーションの液はPdイオンを含有する単純なものでコロイドほど複雑ではありませんし、取り扱いも容易です。単純な置換反応ですので絶縁層上には基本的にはPdは析出しませんが、後の水洗が不十分であったりすると、残渣として残ることがあります。 ・文献は見ますが、薬品メーカーから入手するものがほとんどで、市販の本等には詳しくありません。私自身も本等ではなく、実践上の様々なトラブル等を経験する中で、薬品メーカーとのいろいろな情報のやり取りで学んだことがほとんどです。本で学ぶことも否定はしませんが、常に薬品メーカー等からいろいろな情報がもらえるように関係を築かれることをお勧めします。

noname#230358
質問者

お礼

Engineer様 素晴しい回答を頂きまして感謝感激であり、また頭の中のモヤモヤが清流が 流れるごとく、爽快になった感じです。本当に有難う御座いました。 非常に実践的なご回答で、貴重で重鎮な内容であると感じました。 凄く厚かましく申し訳ないのですが、以下の点につきまして、まだ モヤモヤ感が残っておりまして、宜しければ教えて頂けないでしょうか? 1)シアン/ノーシアンと酸性/アルカリ性の関係(組合せ)   シアンもノーシアン金も、酸性、中性、アルカリの浴があるのでしょうか?        2)触媒付与のアクチベーションは、銅めっきの様にPdの核を付与する   ことなのでしょうか? 3)P板の銅めっきの場合、絶縁物をコンディショニングにて帯電させて   Sn/Pdコロイドの吸着を促進させますが、金めっきの場合、絶縁層上には   触媒を付与せず、銅パターン上に選択的に触媒を付けると思うのですが   イメージ(メカニズム)が沸きません。(化学屋ではないので非常にバカな   質問になっているかも知れませんが)教えて頂けないでしょうか? 4)この辺りの内容を勉強できる文献で、先に回答頂いた方の紹介本   以外でも何か良い物など御座いましたら、紹介願えないでしょうか?   非常にお手数掛けまして申し訳御座いませんが、宜しくお願い   申し上げます。   

noname#230359
noname#230359
回答No.2

「メッキ技術入門」理工学社 金属加工技術研究所編 2575円 上記のような専門書を本屋や図書館で調べたらいかがでしょうか? ご質問のように多岐に渡る事項では一冊の専門書に頼るほうが良いかも しれませんよ。

noname#230358
質問者

お礼

迅速なご回答を頂きまして有難う御座いました。 年末の休日を利用して、都心の大きな書店などで 捜してみます。 一度、調べた事はあるのですが、装飾めっき関係の 本が多かったのですが、めっきの基本はきっと同じ なのでしょうね。頑張って見ます。有難う御座いました。

noname#230359
noname#230359
回答No.1

大まかなプロセスが出てます。 http://www.meltex.co.jp/allprod/detail_2.php?pseq=30 その他、ニッケル金の薬品を扱ってる会社です。 聞いてみてはどうでしょうか? http://www.okuno.co.jp/pdf/4_productsj.pdf http://www.uyemura.co.jp/product_list_2005/content-ja.html#b http://www.kanigen.co.jp/ http://www.netjpc.com/product/product_01.html

noname#230358
質問者

お礼

迅速なご対応を頂きまして、大変有難う御座います。 hpを見て、イメージがだんだんと判ってきたように思います。 各メーカで薬品の呼称などが若干違うのですこし混乱しますが。 私は、銅めっき関係は少し判るので、応用を利かせて考えて 行きたいと思います。 勉強のきっかけを与えて頂きました事、感謝致します。 どうも有難う御座いました。

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