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言語性IQと動作性IQの差(ディスクレパンシー)
言語性IQと動作性IQの差(ディスクレパンシー)が18です。 大きいですか? もっとすごい人もいるからそうでもないですか? 標準偏差が15だとは知っています。 15を超えたら発達障害が疑われると見聞きしました。 大病院の専門家に正式なウェイクスラー成人知能検査を受けました。 担当医は「あなたは得意不得意の差がある」などという、その通りだが遠回しなことしか言いません。 薬はパキシルを飲んでいます。これも、何の病名で飲んでいるのかわかりません。 医師に聞いてもぼやけた答えが返ってくるのみです。 全知能IQ118、言語性IQ124、動作性IQ106 言語理解136、知覚統合103、作動記憶102、処理速度107
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- vzb04330
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心理士です。 ウェクスラー成人知能検査(WAIS-3)は、最もよく用いられている大人用の知能検査です。 質問者様の全検査IQ(全知能IQではなく、こちらが正式名称です)は、118ですので、測定誤差を考えても「高い」水準にあります。 言語性IQは、言語能力全般を測定し、動作性IQは、視覚-運動的な能力を表しています。 言語性IQ=124も「高い」水準です。 動作性IQ=106は,「平均」の高さです。 この両者の間には、統計的な有意差(統計学的に見て意味のある差)が認められ、質問者様では,言語性IQの方が、動作性IQよりも高くなっています。 過去には、この両者に差があると発達障害などがあると考えられたこともありますが、次の2つの理由から,最近では、必ずしもそうではないとされています。 1つには、知能水準の高い方ですと、言語性IQと動作性IQの差が大きい方はかなりいるということ。 もう1つは、言語性IQ、動作性IQという分類が、最近の研究の進展で、理論的、実証的な根拠が弱いことが分かってきたこと。 とくに後者の理由から、最近のウェクスラー検査では、言語性IQ、動作性IQという分類は採用されなくなっています。 したがって、この両者の差については、あまり気になさる必要はないと思います。 むしろ、言語理解、知覚統合、作動記憶、処理速度という4つの指標の得点に注目してください。 これらは、「群指数」といい、認知能力を測定しています。 質問者様の場合、言語理解は136と「非常に高い」のに対して、他の3つはすべて「平均」の範囲にあります。 さらに、言語理解が、他の3つよりも統計的に有意に高くなっていたことと、他の3つの群指数相互の間には、有意差が認められないことが、特徴です。 つまり、質問者様は、言語能力が非常に高いのに対して、他の能力は平均的で、認知能力のアンバランスが認められるのです。 この点が、主治医がおっしゃった「得意不得意の差がある」ということと考えられます。 このように認知能力にアンバランスがおありですと、日常生活や,お仕事の上で苦労する音があるかも知れません。 ちなみに、4つの群指数はそれぞれ次のような能力を測定しています: ・⾔語理解…… ⾔語理解と⾔語表現の両⽅を含む、⾔語能⼒の⽔準、言語的な思考力の高さを⽰します。 ・知覚統合……視覚や、視覚運動に基づく知覚や認知能⼒ 。とくにものとものとの関係を捉えたり、細かい部分を全体にまとめて理解する能⼒ 、イメージを用いる思考能力を⽰します。 ・作動記憶……情報や、刺激を数秒~数分の短時間、記憶に留めておき、さらに、それらの情報に基づいて、計算や思考など ⼼理的作業をする能⼒ 。主に聴覚的な短期記憶に基 づく。 ・処理速度…… ⼼理的作業のスピードや、視覚的な短期記憶、視覚的な作動記憶の能⼒を意味します。 発達障害と診断される方の中にも、認知能力にアンバランスが認められる方もありますが、認知能力にアンバランスがあるからと行って、それが直ちに発達障害であることを意味するものではありません。 この点は、誤解なさらないでください。 発達障害の診断は、心理、行動の特徴、生育歴に基づいて行われるもので、知能検査の結果はあくまでも参考資料と位置づけられます。 日常生活や、お仕事で苦戦されることがおありでしたら、もう一度、知能検査を実施してくださった心理士の方からきちんとした説明をおきになるとともに、困っていらっしゃることにどのように対応したらよいかご相談になることをお勧めします。 医師は、知能検査の結果の解釈や、それを生活面にどう活かすかについては、必ずしも詳しくありません。 パキシルは、抗うつ剤ですが、処方に関しては,心理士の立場では何とも申し上げられませんので、主治医にきちんとご確認ください。
お礼
ご回答ありがとうございました。