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押川春波の海底軍艦の小説ですが、食った食わぬ

押川春波の海底軍艦の小説ですが、 「二人ふたりは宙ちう飛とぶ如ごとく驅付かけつけて、喰くふた喰くはぬは言いふ丈だけ無益むえき、頓やがて腹はらも充分じゆうぶんになると、」食った食わぬは言うだけ無益とはどういう意味ですか、どうぞ教えてください。

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  • kagakusuki
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回答No.2

 文面の直接の意味は 「二人は空中を飛ぶような勢いで駆けつけて、食べたのか食べないのかは言うだけ無駄な事で、やがて腹も充分に満たされると、」 となります。  この様な場面を表現する場合、普通は 「二人は空中を飛ぶような勢いで駆けつけると、無我夢中で果実を食べ始めた。やがて腹も充分に満たされると、」 などと言った具合になるのですが、二人はサメの肉が腐って食べられなくなってからは何も口にせずに漂流し続けていた事で飢餓状態になっているのですから、食べられる果実を目にすればそれに飛びついて食べてしまうのは至極当然の話です。  その「当たり前すぎる」という事を強調するために、敢えて「喰った喰はぬは言うだけ無益」という表現にする事で、「ここで『二人は果実を食べた』などと態々明記しなくても、どうなるかは判り切った事である」という事を示しているのです。  後、サメの肉が腐ってしまった事に触れたついでに、質問者様がすでに締め切った  質問No.9132113 押川春波の海底軍艦の小説ですが、だから堪たまらない   http://okwave.jp/qa/q9132113.html に関して、この場を借りて捕捉させて頂きます。  「質問No.9132113 押川春波の海底軍艦の小説ですが、だから堪たまらない」の御質問文で引用されている小説の文面の一部は、質問者様が文章の意味も解らずに適当な所で切り取ったため、御質問文中に提示されている文面だけでは意味が通じない文章となってしまっています。  もう少し意味の通る部分で切り出して引用すると次のようになります。 >然るに茲に一大事件が起つた。それは他でもない、吾等が生命の綱と頼む沙魚の肉がそろ/\腐敗し始めた事である。最初から多少此心配の無いでもなかつたが、兎に角、世に珍らしき巨大の魚の、左樣容易に腐敗する事もあるまいと油斷して居つたが、其五日目の朝、私はふとそれと氣付いた。然し今の塲合何も言はずに辛抱して喰つたが、印度洋の炎熱が、始終其上を燒く樣に照して居るのだから堪らない  この部分の意味は次の様なものになります。 「ところがここで一大事な事が起きた。それは他でもない、私たちが命を保つために必要不可欠な食糧として頼りにしていたサメの肉がそろそろ腐敗し始めたのである。その(サメの肉が腐ってしまう)心配が最初から多少ないわけでもなかったが、兎に角、世にも珍しい巨大な魚がそれ程簡単に腐敗する様な事はないだろうと油断していたのだが、その(サメを捕らえてから)五日目の朝、私はふと肉が腐っている事に気付いた。しかし今は他には食料が無いという状況に置かれているのであるから、何も不平を言わずに我慢して食べたのだが、インド洋の(日差しの)炎熱が、常にその只でさえ腐敗しかけた肉を焼く様に照らしている(ために肉の温度が上がって腐敗が一層速く進行する)のだからたまらない」  因みに、サメの身体の構造は、体液中に尿素を溜め込む性質があり、体液中に尿素が高濃度で溶け込んでいる事で体液の浸透圧が高くなり、浸透圧の高い海水中に身体が浸かっていても、体内の水分が海水に奪われ難くなっています。  肉に含まれている体液の浸透圧が高ければ、細菌が付着しても、細菌の細胞内の細胞質とサメの肉の体液との浸透圧の違いによって、細菌の細胞内の水分がサメの体液に奪われてしまうため、細菌が繁殖し難くなります。  その様な細かな理屈は知られていなくとも、冷蔵庫が無かった昔から、サメの肉は腐り難い事が経験によって知られておりました。  小説の文中には特に書かれてはいませんが、 >世に珍らしき巨大の魚の、左樣容易に腐敗する事もあるまい と主人公が考えたのも、おそらく「サメの肉は腐り難い」という事が、当時の一部の人々の間で知られていたからではないかと思います。 【参考URL】  青空文庫 > 作家別: あ行 > 47.押川 春浪 > 2.海島冒険奇譚 海底軍艦 > いますぐXHTML版で読む   http://www.aozora.gr.jp/cards/000077/files/1323_36134.html

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