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不確定性原理の思考実験はおかしいのでは?

ja.wikipedia.org/wiki/不確定性原理 の 「2.測定精度と測定の反作用」 に 「(前略)波長の短い光はエネルギーが大きいので(中略)観測対象の運動量へ影響を与えてしまう。(後略)」 とあります。しかし、観測対象の運動量が光のエネルギーに影響されて変化するのは光とぶつかった瞬間より後のことであり、観測される、光とぶつかる瞬間以前の観測対象の運動量は、まだ、それに影響されて変化していないものなので、不確定性原理を導き出したという、この思考実験はおかしいのではありませんか。

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noname#221368
noname#221368
回答No.13

 #10です。 >・・・これまでの小弟のQ&Aによってハイゼンベルクの推論過程が否定され得ますので、小澤の不等式も否定され得ます。  運動軌道をまるごと無限に測定する事は可能か?が、ハイゼンベルグの推論過程の本質だと思いますので、ここまでのやりとりでその過程が否定されたとは、自分には思えません。  それに関連してコンプトン散乱(効果)の計算式ですが、この計算式は、電子が「止まっている」という前提で立てられた式です。電子が動いている場合は、別途考える必要があります。  #12さんが自分の論点を整理してくれましたので、それに載っかります。  ハイゼンベルグの制約を越えるような測定方法が見つかったり、それを利用した測定結果が出たとしても、結局それは測定技術上の突破にしか過ぎない訳です。小澤の不等式は、既にそのようなものだったとも考えられます。  よって、ハイゼンベルグのオリジナルな不等式が小澤の不等式で乗り越えられたからと言って、物質の本性として不確定性が「無い」という論証はできません。「有る」という論証も出来ないのと同じに。物質の本性としての不確定性は、あいかわらず予想の域を越えません。不確定性原理は、「信じてね」の原理にとどまり続けます。  とは言えハイゼンベルグの不等式が提出された当時、量子効果に戸惑っていた多くの物理学者とって、物質の本性としての不確定性への導きの糸になったのは確かだと思います。  ところでアマチュアはアマチュアなりに、ハイゼンベルグ方式での衝突角度の考察はやってみたい気はしてます。もしよろしければですが、余り(全然)期待せずにお待ち下さい(^^;)。

kimko379
質問者

お礼

御回答を誠に有難う御座いました。

kimko379
質問者

補足

>コンプトン散乱(効果)の計算式ですが、この計算式は、電子が「止まっている」という前提で立てられた式です。電子が動いている場合は、別途考える必要があります。 この御発言の御理由を敷衍して頂けますでしょうか。

その他の回答 (12)

  • Nakay702
  • ベストアンサー率80% (9728/12102)
回答No.2

No.1さんが実に明快な解説をなさった後で少々恥ずかしいですが、門外漢の回答です。 粒子の位置と運動量を正確に観測しようとして、波長の短い光を当てるわけですが、それはエネルギーが大きいために観測対象に影響を与えてしまう。つまり、粒子の位置や運動量を正確に測るために必要な準備・道具立てが観察対象を変化させてしまうので、それを「ありのままの姿」で見られなくなってしまい、結局は正確な観測ができなくなってしまう、とハイゼンベルクは(思考実験的に)述べているわけでしょう。 例えば、暗闇の中で獲物の動物をつかまえるためにはライトをつけなければならない。ところが、それまで暗闇に潜んでいた獲物が、光に反応して逃げ出してしまったと考えてください。このことは、「捕まえるために光を当てた」わけですが、それが逆効果を生んで、結局(それがもとで)獲物を逃がしてしまう。量子力学の観測でもこれと同じようなことが起こるのだ、と言っているんでしょうね。

kimko379
質問者

お礼

御回答を誠にありがとう御座いました。

kimko379
質問者

補足

大兄の前と後にお答え下さった方々との遣り取りで、第2段落へのお答えに代えさせて頂きます。 また、仰るような動物のアナロジーが成り立つ根拠が全く分かりかねます。

回答No.1

γ線顕微鏡の思考実験が問題にしているのは「測定結果」についての話で,その測定の精度がプランク定数で指定される精度以上には上がらないというのがその内容です。 γ線顕微鏡の場合,不確定になっているのは測定前に対象が「現実に持っていた」位置や運動量ではなく,「測定結果」です。 この場合に「測定結果」として直接見ているのは,衝突後のγ線ですから,測定結果は測定前の状態ではなく測定直後の状態が反映されたものです。 われわれは(広い意味での)測定という行為を通してしか情報を得ることはできず,測定により検出しているのは何らかの「刺激」に対する応答でしかないわけですから,測定前の状態というのは永遠に知りようがありません。この測定のための「刺激」が結果に影響を与えず,測定前後で値が変わらないということであれば,測定後の値をもって測定前の値とすることができます。普通の測定はこれが問題なくできているのですが,不確定性原理が問題になるような場面では,そこに問題が生じるということです。 それから,近年はこのような測定の擾乱による不確定性と量子力学が本質的に内在している不確定性をはっきり区別して扱おうという提案がされています。それが,そのwikipediaの下のほうに書かれている小澤の不等式です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E7%A2%BA%E5%AE%9A%E6%80%A7%E5%8E%9F%E7%90%86#.E5.B0.8F.E6.BE.A4.E3.81.AE.E4.B8.8D.E7.AD.89.E5.BC.8F なので,このγ線顕微鏡のはなしだけで不確定性を理解しようとしないほうがいいです。

kimko379
質問者

お礼

早々の御回答を誠に有難う御座いました。

kimko379
質問者

補足

御回答の第3段落が分かりません。: 衝突後のγ線を測定結果として見ているので、衝突後のγ線が、衝突後(=測定後) の素粒子の状態 に影響され(=を反映し) ている、という論理が分かりかねます。

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