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阿刀田高の短編のオチがわかりません
「いびつな贈り物」の中にある短編の「細長い窓」のオチがどう言うのかが解りません。 主人公はその場所に行って現場を振り返りますが、どう言うことでしょうか。
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こんにちは。 幸子の、確信を持った推理では、 盛田晴夫は結局、息子に殺されたわけですよね? 盛田は、たとえそれを知ったとしても、亡霊になってまで恨みを訴える性格ではない。 しかし、 <いくら穏やかな盛田だって激しい憤りを覚えるだろう。復讐してほしいと 願わないものだろうか。>とあります。 そして、幸子は迷った末、その現場に行ってみます。マンションは建て替えられて 彼女は、証拠隠滅を図った息子の犯行をいよいよ確信します。 この短編の最初の方に、ハムレットの話があり <亡霊が出てきて死の事情を語ってくれたら好都合なのに……> というようなフレーズが出てきます。 これが全編を通して下敷きになっていると思われますが 最後、 <まさか亡霊は現れまいけれど、その瞬間に自分の心に浮かぶ決断、 幸子はそれに賭けてみようと思った。> そして、現場でふり返るわけです。 つまり、この決断は明確には書いてありませんが、 年齢差がありながらも結婚の申し込みをしてくれた心優しい盛田に代わって 彼女は、きっと息子への復讐を決意するのでしょう。 私見ですが、参考までに書いてみました。 ブラックユーモアの巨匠、阿刀田高らしい短編ですね。
お礼
凄いです。よくわかりました。回答くださる方がいらっしゃることにも感激しました。 ありがとうございました。