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燃料電池の起電力について
燃料電池では燃料や酸素の分圧差が起電力のもとということですが、なぜ電気的に中性な分子の濃度差が電気エネルギーを生み出すのかイメージできません。 ・電圧が発生するということはそこに電荷が生じるからなのではないのでしょうか。 ・ガスの濃度差さえあれば起電力が発生するとしたら、二部屋に仕切られた箱の一方を高濃度のガス、もう一方を低濃度のガスで満たせば仕切り板の両端に電位差が生じるのでしょうか。起電力の必要条件は何と何でしょうか。 ・酸素や水素ではなく、例えば窒素ガス分圧差でも起電力は生じるのでしょうか(たとえ電圧が大きくなくても)。
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電池ができるために必要なのは,酸化還元反応が空間的に分離されて,あるところで酸化(アノード),別のところで還元(カソード)ということができる,これだけです. この局所的な酸化or還元では電子の授受がおこるので,どちらの極においても,「中性分子だけ」という状況はあり得ません. 一例として,酸素濃淡電池というのを挙げましょう.これは高温の気体中の酸素濃度測定に使われたり,あるいは鉄が錆びる反応の初期過程だったりと,けっこう重要です. 酸素 O2 は還元されて水があれば OH- になりますし,高温の溶融塩やイオン導電性セラミクス中なのでは O(2-) になります.半反応はたとえば O2 + 4e + 2H+ → 2OH- この反応は逆に進みます. 今,ひとつの溶液にふたつの電極を差し込んであるとします.電極の上では上記の反応とその逆反応がおこって平衡に達し,そのときに決まる電子のエネルギーで電極の電位が決まります. 両極の回りの溶存酸素濃度が等しければ,この電極電位も等しく,これが起電力0の状態です. 今,O2 濃度が増したとします.すると平衡は右に偏ろうとします.その結果,電子は電極から吸い取られる方向に行くため,電子不足方向,つまり電位としては正方向にシフトがおこります.逆に O2 濃度が低ければこの逆です.結局,二極の周囲のO2濃度が違えば,電位差が発生します.これが「濃淡電池」です.つまり,両極が同じものであっても濃度差だけで起電力は発生しうるということです. この起電力が発生する根本原因は,酸化還元平衡が存在するということにあります. N2ならどうかというと,ふつうに知られている電極上で現実的な速度でN2が電子を受け取ったりあるいは放出したりすることはないことが知られているので,この前提が成り立ちませんので起電力は出ません.
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