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刑法242条があるのに、窃盗罪の保護法益を本権説とすることになにか不都合な点はありますか?

刑法242条があるのに、窃盗罪の保護法益を本権説とすることになにか不都合な点はありますか? 不可罰的事後行為をスムーズに説明できますし、 ひったくり犯からの取り戻しも犯行後から間もないのであれば刑法242条は適用されない、と解釈したらよろしいではありませんか?(つまり刑法242条の「占有」は平穏占有説がとなえる意味と同じと解する) 242条の「占有」を占有説と同様に解するにせよ平穏占有説と同様に解するにせよ242条がある限り本権説は各々を含有していますから、本権説は相対的に優位であると思います。 自分が友人からの拝借物や掠めた物を泥棒に盗難された場合も「所有者の権利を害したのは事実」とか「自分に所有権はないけど第三者の泥棒に対しては侵されぬ権利がある」など説明は可能。242条がある限り占有説や平穏説より優位ではないか?

みんなの回答

  • dangerlaw
  • ベストアンサー率75% (9/12)
回答No.1

 質問者さんの記載される本権説は、すでに本権説でなくなっていますよ。  「自分に所有権はないけど第三者の泥棒に対しては侵されぬ権利がある」って 中身はどんな権利なんですかね?  本権説は、窃盗罪の保護法益を所有権、質権、留置権、賃借権等の本権(占有を正当づける実質的権利) とする考えです(弘文堂「条解刑法」第2版681頁)。  抽象的な権利ではなく、権利の性質上、占有を伴うものを「本権」と するから本権説なのです。  本権説では、「自分に所有権はないけど第三者の泥棒に対しては侵されぬ権利がある」 なんてものは占有を正当づける実質的な権利、本権とは認められないわけです。  「所有者の権利を害したのは事実」というのも、所有者の権利を 害したのは直接的には泥棒ではなくて占有者(自分)なので、 うまい説明にはなってないですよね。   まさに質問者さんが記載されているような、「自分に所有権はないけど 第三者の泥棒に対しては侵されぬ」・・・的な発想で考えられたのが 占有説や、本権説と占有説の折衷的な考えの平穏占有説なわけで。  また、本権説だと法律上所有を認められていない例えば覚せい剤について、 盗んだ場合、窃盗罪が成立しなくなりませんか。

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