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千と千尋の神隠し が好きな人に
今さらですが 「千と千尋の神隠し」を3回見たのですが、意味が全く理解出来ません。 ずっと頭の中に「?」が浮かんでいます。 なんだか ヤッツケ感 が凄くて正直 ナニが面白いの?って思ってしまうんです。 千と千尋のストーリー全般。 何故あの世界に入って、何故両親がブタになって、何故湯バーバの子供?はデカくて、何故ゼニーバの家にカオナシだけが残って、何故ブタの中に両親が居ないとすぐに分かったのか、何故あのラストなのか・・・等等 ナニか意味はあるんですか?特に無いんですか? そうやって観てはダメなんですか? 千と千尋がヒットした 面白さや魅力を教えて下さい。
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あれは、言霊が一つのテーマになっていると思います。 古代のケルト人も、アイヌも本当の名前は人には明かしませんでした。 その風習は、ネイティブ・アメリカンの中にもありました。 本名とはその人の本質で、本名を知られてしまうということは、悪魔や魔神に利用されて死に繋がりかねなかったからです。 名前そのものが言霊でもあったわけです。 >何故あの世界に入って あの世界は、幻想的でありながら、今の時代を映した鏡です。 現実世界にしなかったのは、説教臭くなるのを避けたかった制作者の意図もあるだろうし、今いるこの世界が本当は作り物で、本当の世界はあの幻想的な世界であるかもしれないという感覚を視聴者に体験させたかったという意図もあったのではないかと思います。 そしてハクのような川の神が少年の姿で出てくるのも、古代の人達が自然の中に、人格を認めていたからだと思います。 イザナギ、イザナミ、スサノオ、アマテラスと、八百万の神々は人の姿をしていますよね。 うち捨てられた廃墟が異界への入り口であったのも、人が形作ったものには霊魂が宿るというような、古代人の感覚が取り入れられているのではないかと思います。 暗い沼だとか、廃墟のような、人が訪れないような場所は、時間が止まっているような、何かの念が籠もっているような、空恐ろしさを感じたことはありませんか? 古戦場だとか、廃墟には、昔そこを訪れた人達の残留思念が残っていそうな気がしませんか?テーマパークが廃墟となって、異界への入り口であるのも私には受け入れやすいです。あれは一種の墓場とも言えます。 >何故両親がブタになって 中国の昔話に、宿を訪れた人が豚に変えられて、食べられてしまうという話がありますよね?その話が宮崎監督には印象に残っていたかもしれないですよ。 古い建物には魔力がありそうに思ったことはないですか? そして、知らずに罠に陥れられるのは怖いですよね。 千尋の両親ですが、入った先のお店の料理を、勝手に欲望のままに食べています。確か千尋のお母さんは、 「あとでお金を払えばいい」などと言って、ごちそうにむしゃぶりついていました。 その様が浅はかで、醜く、その行いを象徴するために、“ブタに変身させられる”という表現が使われたのだと思います。 >何故湯バーバの子供?はデカくて あれは、見たまんまだと思います。 湯バーバの子供は本当は赤ん坊ではありません。自分では何も出来ない癖に生意気で、態度ばかりでかいです。つまり態度のでかい子供(少年?)と言うわけです。 現代っ子の象徴です。 >何故ゼニーバの家にカオナシだけが残って カオナシはいわばニートとか引きこもりです。でも、教育し直せば独り立ちできると思い、ゼニーバが引き取ったのです。あのまま返しても、カオナシは幸せになれないし、みんなに悪さをしてしまいます。余計にカオナシは孤独になってしまいます。ゼニーバは人生のインストラクターといったところだと思います。 >何故ブタの中に両親が居ないとすぐに分かったのか 血は水よりも濃しです。…多分。心の眼で見たということでしょう。仕草とか眼差しとか、両親がブタになっても、千尋には微妙な違いが分かるのでしょう。 実際に何人かに聞いたけれど、一卵性双生児のママは、最初から子供達の違いが分かると言っていました。遠く離れていても、声で聞き分けれたとも言っていました。それと同じ事だと思います。 >何故あのラストなのか どんなに楽しくても、ハク達が好きでも、千尋はこちら側の世界の住人です。 そして、まだ未成年です。 あちら側に残りたいのは千尋だけです。両親は違います。千尋はまだ子供で勉強することも一杯残っています。…もしかして、千尋が大人になれば、ハクが迎えに来るかもしれません。 >ナニか意味はあるんですか?特に無いんですか? 意味は大いにありますよ。日常の中に“異質に感じられるもの”があって、その「もの」とは、“建物”であったり(この物語では廃墟になったテーマパーク)、カオナシのように、“世間になじめない者”であったり…。 目立たないからと言って、存在を忘れてしまいそうになっているからと言って、そのまま放っては置けないという、宮崎駿監督の愛情と警告を込めたメッセージーだと思います。 でも、感じ方は人それぞれ。やっぱり制作者側としては、言葉で表現しきれない沢山のメッセージを送っていると思います。 >そうやって観てはダメなんですか? 私があの映画を見て感じた大きなテーマは、「自分での力で考える。自分の力で乗り越える」です。自分なりの答えが分かるまで、大いに悩んで観てください。 >千と千尋がヒットした面白さや魅力を教えて下さい。 やっぱり、日常の中に紛れ込んだ異界ですね。 ありふれた風景と思っていても、本当は異質なものであったりするのが面白いです。そして、唯の風景だと思っている川も意思を持って生きている。 普段なら考えないことに気づかされるのが面白いですね。 タイトルにある「神隠し」という感覚も、欧米では珍しい感覚です。 あれは、中国では「行方不明」と訳されていたと思います。 何処かの国では、「離ればなれ」と訳されていました。 その辺の感覚も受けたのだと思います。 面白いことに自分の本当の名を明かさないという風習を持っていた、ケルトやアイヌには「神隠し」と言う概念があります。
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- ucok
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ジブリはあまり観ていなかったのですが(というか、あまり好きではなかったのですが)『千と千尋~』には、わざわざ劇場で2度見るほど惹かれました。ジブリとして異色なだけに、新しいファン層を築けたのかもしれません。 私が好きになった一番の理由は、全体的な、あの映像の世界ですね。わかりやすく言っちゃうと「きれい」みたいな。特に、私がいつも見る夢の世界によく似ていたので、夢を見事に映像化された感じがして引き込まれました。そういう「カメラの目線に乗って旅をする」感じの面白さが、まあ、ファンタジーなんで、あると思います。 それから、ストーリーにオリジナリティがあるというか、まあ、本当はないんですが、映画にしては珍しい物語ですよね。八百万の神みたいな、昔から“実在”する神様をたくさん起用しているし、舞台となっている場所は、中国の内陸部にちらほら見られるような風景と色彩で、エキゾチックです。元禄時代っぽいド派手さと、妙に無機的な現代が交錯するあたりも、使い古されてはいますが、その使い古された筋書きを上手に表現しているので楽しめます。たぶん、他のジブリ作品に比べて“大胆さ”の規模が違う(どちらが良いとかではなく、単に違う)ので、ドスンと伝わってくるものが私にはあったのかもしれません。 そして、これらのことがあからさまに語られているわけではない。つまり、「これは、こういう神様でね」といちいち説明してはいないし、公開時にたくさん出た解説本や映画のパンフレットで説明を読むと、それはそれで深みが増すし、なければないで、それなりに楽しめる。 また、テーマも、思春期に差し掛かった子供が自立していく、という好感の持てるものだし、それを支える周囲の者たちが、あからさまに支えないというか、こう、下町のおじさんおばさんみたいに、厳しく支えるのが爽快です。もちろん、音楽や音響がいいのは言うまでもありません。 で、それこそ「何故あの世界に入って、何故両親がブタになって、何故湯バーバの子供?はデカくて、何故ゼニーバの家にカオナシだけが残って、何故ブタの中に両親が居ないとすぐに分かったのか、何故あのラストなのか・・・等等」といったことを、観客が自分で考えるところに、この映画の面白さというか素晴らしさがあるんだと思うんです。観客も見ながら成長できるというか。だけど、たぶん書店を探したりネットを検索すれば、答えがだいたいわかるでしょうけどね。 ただ、私はこの映画をDVDでは見ていません。たぶん、DVDだと面白さが半減するのではないでしょうか。こういう映画とか『タイタニック』みたいな映画は、暗い劇場の大画面と音響システムで見てこそ、技術面以外の感動も伝わりやすいのは事実ですけどね。
お礼
>観客が自分で考えるところに、この映画の面白さというか素晴らしさがあるんだと思うんです。 この映画だけは自分なりの答えが全く見つけられなかったですね。 淡々としていて「作業」の様な印象を受けました。 そういう意味で私には異色でしたが 作品として理解が出来れば トトロ の方が異色なんだと感じると思っているんですよ。^^ 私と全く違う感覚の意見を教えていただいて ありがとうございました。
- kizyu
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最初のジブリ映画から見てきた人は、おもしろさが大だと思います。教えるのではなくて感動だから、伝えることはできないと思います。あなたが見たまま、感じたままでいいのではないでしょうか?あなたが、おもしろいと思ったものでも、人によっては、何がおもしろいのとなるかもしれませんよ。
お礼
宮崎ジブリ作品は全部観てきました。 だから(なんじゃコリャ)になっているんだと思います。^^ でもそれはkizyuさんの言う通り 人それぞれの感じ方ですもんね。正解なんてありませんね。 しかし・・・ 洋画でも邦画でも今までヒットした映画は (なるほど。これはコレで面白いなぁ~)と思えたんですけど この作品だけは・・・・ 理屈過ぎてすいませんが 感動する映画なんですか?コレ?
>ナニか意味はあるんですか? 非日常の世界は実は日常の世界のすぐ傍にある。という意味はありそうです。 >特に無いんですか? ないといえばない。なぜなら、それを伝える必然性はないから。 >そうやって観てはダメなんですか? ダメです。 単純に不条理な世界に巻き込まれた主人公とその家族が 主人公の努力により助かった。その途上ではからずも 主人公は成長した。ということを喜びましょう。 別にあれがヤクザに因縁を吹っ掛けられた話でもいいわけですが、 それではファンタジーになりません。 ありそで、なさそうなお伽噺の世界を、ただ楽しんでください。 ディズニーのアトラクションに乗っているようなものです。 あれも意味を求める途端に痛くなります。なぜ、どうしてはタブーなのです。
お礼
なるほど。 今までの宮崎ジブリ作品とは異色なモノなんですか。 ああ、それで 海外での評価が高かったんですねww 宮崎監督は本当にこの映画を作りたかったのか?好きなのか? とても疑問です。。。
お礼
唸ってしまいました。 宮崎監督が「この作品はファンタジーなので理屈じゃありません」なんて言うハズがないと思っていましたが 私には難解な映画でした。 きっと、内容を詰め込み過ぎた為に 私は ヤッツケ感 を感じたのだと思います。 この作品の疑問はエヴァの様にまだまだ尽きないので 自分なりの答えを見付ける為にもう一度観てみます。 「離ればなれ」という題も考え方によってはメチャクチャ面白いですね。^^ 観る角度が分かってきました。 ありがとうございます。