• ベストアンサー

ローラン展開について教えて下さい。

ローラン展開はテイラー展開とは異なり、留数や特異点でも式を展開することが可能なものですが、 これの使い方がどうしても分かりません。 もちろん書籍で調べたり、ネットで検索してもどうしても分からなかったので教えて下さい。 http://www.math.meiji.ac.jp/~mk/lecture/complex-function/20081015/node1.html 級数展開して、それぞれの級数の係数の計算の仕方についてですが、 上記のページの上から4つめの式に表されるように、元の式を(z-c)^{n+1}で割ったものを|z-c|=Rで積分することで求められますが、 このRという定数はどこからやってくるのでしょうか? それとこの積分はf(z)の式によっては解くのが非常に難しい積分になることもあり得ますが、 そういう場合にはどうやって計算するのでしょうか? 具体的な計算を見てみたいのですが、 リンク先である http://www.math.meiji.ac.jp/~mk/lecture/complex-function/20081015/node2.html では、露わに上記の積分の計算を行わずに、ローラン展開を行っています。 書籍などを見てみても、上記の積分をしている例題が見つかりませんでした。 一体ローラン展開はどうやってやれば良いのでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • PRFRD
  • ベストアンサー率73% (68/92)
回答No.1

質問が3つあるので(クエスチョンマーク3つ), 上から (1), (2), (3) と番号を付け,(1) -> (3) -> (2) の順で答えます. (1) R は任意の正数でよいです. k番目の係数 a_k がこれで計算できる理由を考えればよいのですが,  ∫[|z-c|=R] dz/(z-c)^k = 2πi (k = 1), 0 (k ≠ 1) という式が,任意の整数 R について成り立ちます. (コーシーの積分定理と合わせて確認してください). f(z) = Σ[n=-∞,∞] a_n (z-c)^n という式があれば, (z-c)^{k+1} で割って積分すると,上の積分の式から a_k の項以外が 全部消える,という理屈なので,R は任意です. (3) 「ローラン展開の一意性」というものがあります. これは「ローラン展開可能な関数のローラン展開は一意」というもので, どのような方法で展開しても正しい展開が得られることを保証します. その例題では,1/(1-z) = 1 + z + z^2 + ... という 良く知られた等式を用いてローラン展開を計算していますが, 積分を計算するのは面倒なので,試験などで出てくる問題では こういう方法を組み合わせて展開することのほうが多いです. 複素積分を陽に計算するのは最終手段です. (2) 1/(1-z) などの組合せも使えず,複素積分もよくわからない. そんな場合は事実上「お手上げ」で,諦めるしかありません. (近似値で良ければ数値計算するとかになります). 実際,ローラン展開の係数が陽に分かっていない関数は大量にあるので, そういうものが出てきたとき,改めて考えるのが吉だと思います.

warewared
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 陽に計算しないというのが普通なのですね。 後、3つお聞きしてもよろしいでしょうか? 1.少し勘違いしているかも知れませんが、∫[|z-c|=R] dz/(z-c)^k = 2πi (k = 1), 0 (k ≠ 1) の計算というのは留数定理を用いて計算してa_kを計算するのではないのでしょうか? 中に特異点があり、その周りで積分するということは留数さえ分かっていれば計算出来ると思うのですが、この計算は難しいのでしょうか? (もしかすると解析学が分かっていないかも知れません。) 2.このローラン展開というのは特異点以外では計算することは出来ないのでしょうか? 3.ローラン展開はテイラー展開を一般化したものでローラン展開に何か極限をとることでテイラー展開になるのではないかと思うのですが、これは可能でしょうか? それともテイラー展開とは全く異なるものであると考えるしかないのでしょうか? 上記の3つの質問、よろしくお願いいたします。

その他の回答 (2)

  • PRFRD
  • ベストアンサー率73% (68/92)
回答No.3

No.1へのコメントについて: 1. 留数を求めるのとローラン級数展開を求めるのは,同じようなものです. ローラン展開できる関数なら留数は簡単に求まりますし(対応する項を見るだけ), 留数が簡単に計算できる関数なら,大体ローラン展開も簡単に求まります. #つまり,留数が簡単に計算できない関数がたくさんあるということです. 2,3はNo.2さんと同じです.

  • Tacosan
  • ベストアンサー率23% (3656/15482)
回答No.2

2と3にまとめて答えると, 特異点のまわりでなくてもローラン展開は可能だけど, その結果はテイラー展開と一致します. そういう意味の「一般化」であって, 極限は関係ありません. というか, 何について極限をとるんだろう?

関連するQ&A

  • ローラン展開について

    ローラン展開について質問です。 教科書の例題にて、1/(z-2)のz1(≠2)を中心としたローラン展開を |z-z1|>|z-2|(z=2を含む領域)の範囲で幾何級数を用いて解く例題があり、その次の問題で 「ローラン展開の定義の積分より導いて例で求めた展開と一致することを確かめよ」という問題があります。 例題の方の答えは Σ(n=0~∞)(2-z1)^n/(z-z1)^n+1 となっているのですが、定義の積分から導くと一致しません。 定義式にあてはめて、 An=1/2πi∫1/(z-2)(z-z1)^(n+1)dz 特異点はz=2のみなので、コーシーの積分公式を用いて、 An=g(2), g(z)=1/(z-z1)^(n+1) として An=1/(2-z1)^(n+1) よって、f(z)=Σ(n=-∞~∞)(z-z1)^n/(2-z1)~(n+1) となりました。 ただ変形するだけなのか、根本的にやり方が間違っているのか、教科書に解答が載っていないのでわかりません。 教えて頂けると助かります。

  • ローラン展開について

    zsin(1/z)をz=1を中心とするローラン級数に展開した場合、どうなるのでしょうか?0≦|z-1|<1と1<|z-1|について考える必要はあるのでしょうか?

  • ローラン級数展開について

    f(z)=1/{(z-1)(z-2)}をz=0を中心とするローラン級数に展開せよ なお、領域を|z|<1とする。 という問題があるのですが、これはどのように解けばいいのでしょうか。 ローラン級数展開というのは、中心点が非正則であるときに使えるものだと覚えましたが、問題を見る限りだと非正則点は1,2なので、頭がこんがらがってしまいました。 解説をよろしくお願い致します。

  • ローラン展開をつかう積分

    1/2πi *∫e^z/z^n dz C:|z|=1 この積分がわかりません。ローラン展開を使うのはわかるのですが、 ローラン展開をどう使えばいいのかわからないのです。 回答していただけたらとてもありがたいです。

  • ローラン展開

    coszsinz/(z-π)^2のz=πのまわりのローラン展開についてですがどのようにして、計算すればよいのか教えてください。よろしくお願いします。

  • ローラン展開に関する質問です

    ローラン展開に関する問題です f(z)=cosh(z+1/z)の原点を中心とするローラン展開をΣn=[-∞,∞] a[n]*z^nとするとき a[n]=a[-n]=1/2π∫[0,2π]cosnθcosh(2cosθ)dθ (n=0,1,2…)であることを示せ Hint:a[n]+a[-n]を係数の積分表示を用いて計算する a[n]を積分表示して、θを使う形に変換すればいいというのはなんとなくわかるのですが 具体的にどうすればいいのかがわかりません なるべく詳しくお願いします それからもう一つ ローラン展開をするコツのようなものはあるのでしょうか いくつか例題とその解き方を見たのですが、1/(z-1)の公式を使ったり解き方の理解はできても その解き方の導き方がどうにもわからないのです

  • ローラン展開と分数の分解

    複素関数のローラン展開について学習中の者です。 以下の問題において、分数関数の分解の仕方によってローラン展開の表し方が変わってしまうのですが、どこが間違っているのか助言をお願いします。 問題 f(z) = 3z^2/{(1-2z)(1+z)} を z = 0 のまわりでローラン展開せよ。 1.分数関数の分解を f(z) = z/(1-2z) - z/(1+z) としたとき、1/(1-z)のマクローリン展開などを利用してローラン展開は f(z) = z* Σ(2z)^n - z*Σ(-z)^n   = Σ{2^n + (-1)^(n+1)}z^(n+1)  (|z| <1/2) ...(*) となると思います。(ただしΣはn=0~∞の無限級数を表す) ちなみに出題者の解答はこちらでした。 しかし 2.分数分解として f(z)= 2z^2/(1-2z) + z^2/(1+z) とすることもできます。この場合、ローラン展開は f(z) = z^2{ 2*Σ(2z)^n + Σ(-z)^n }     = Σ{ 2^(n+1) + (-1)^n }z^(n+2) (|z| < 1/2) ....(**) となると思います。 (*)と(**)ではzの項の有無など決定的な違いがあり、同じ級数だとは思えません。 同じ関数を展開したのにどうしてこのような違いが生じてしまうのでしょうか? 何かまずい計算過程でもあるのでしょうか? それともこの二つの級数は実際は同じなのでしょうか? どなたかアドバイスをお願いします。

  • ローラン展開の導出過程における謎!

    f(z)を、積分ではなくΣで表示されたローラン展開しようとしているのですが、その過程においてコーシーの積分公式から、被積分関数の分母をいじって無限等比級数の和の形を作ってΣ表示に変えるところまでは順調だったのですが、あろうことか、無限等比級数部分の分母が(ζーa)^(n+1)となってほしいのに、(ζーa)^nとなって、テイラー展開みたいな表示にもっていけなくなってしまいます。 どうすればいいのでしょうか? (なお、もちろん、|ζーa|と|zーa|の大小関係によって場合分けはしています。)

  • テイラー展開とローラン展開

    テイラー展開とローラン展開の問題の解き方がよく分かりません。どちらにもマクローリン展開を用いるようなのですが・・・。例えば、z=-iを中心に関数f(z)=1/zをテイラー展開及びローラン展開するにはどうすれば良いのでしょうか?式をできるだけ詳しく説明して頂けると助かります。

  • ローラン展開の問題

    複素関数g(z)=z/sinzを考える (a) g(z)の極を全て求めよ (b) g(z)について極の近傍におけるローラン展開の主要部を求めよ。 という問題なんですが、(b)の「近傍におけるローラン展開」というのがよくわかりません。「・・を中心とするローラン級数を求めよ」という言い回しは教科書中にあるのですが、これと同じ意味なのでしょうか? 年末年始で先生にも聞けずに困っています、もしお分かりの方がいらっしゃいましたらご教授願えないでしょうか。 解答も書いてくださると大変助かります。 よろしくお願いします