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サン=サーンス ピアノ曲 なぜ日本人ピアニストは取り上げない?
サン=サーンスのピアノ曲のCDを検索していたところ気付きました! サン=サーンスのピアノ曲を弾く日本人ピアニストがいないのです。 動物の謝肉祭、交響曲、数々の器楽協奏曲等々は取り上げられる機会が多いのにどうしてサーンスのピアノ曲は日本人ピアニストに取り上げないのでしょうか? サーンスのピアノ曲はとても素晴らしい曲ばかりだと思うのでどうしてかなと疑問を抱いてしまいました。
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こんにちは。 すごくお久しぶりのような気がします(笑) そういえば若気の至り(?)で,「わざわざサン=サーンスなんて聴かなくっても・・・」なんて思っていた時期が私にもあったものです・・・(恥) ピアノ曲に固有の話はよく分からないので,全般的な話として。 憶測ばかりですが。 私が思うサン=サーンス像は,「才人」です。 どの作品も美しくて,かっこよくて,バランスが取れていて,完成度が高い。 しかし,悪く言えば,「器用貧乏」 (ぉぃ^^;) なんでも簡単にできちゃう(ように見える)ため,純粋さ・崇高さ・気合(?)などに欠けるようにも見えてしまうかも。 日本人の嗜好を考えると,これは結構な減点かもしれませんね(笑) それから,時代性。 フランスの音楽界がドイツ・オーストリア系調性音楽から独自の道へまさに進もうとしていたとき(19世紀後半~20世紀初頭),フランス人ながら「正統派」の音楽がきっちり書けたサン=サーンスの目には,後輩たち(ラヴェル,ドビュッシー,六人組など)は「奇抜なことをやってごまかそうとしてる」と映ったかもしれません。 しかし,皮肉なことに,後世の人から見ると,サン=サーンスは旧来の伝統を打ち破れなかった人で,新しい道を拓いていった後輩たちの方が評価される傾向があるようですね。 (「わざわざサン=サーンスなんて~」と私がお恥ずかしながら考えていたのも,そういう考え方にとらわれていたからなんだろうな,と今にして思います) ただ,時代は21世紀に入りもうじき10年,「新しさ」という価値判断基準もまた絶対ではなかったのかも,となって,これから再発見が進む可能性も十分あると思います。 そのときには,質問者さまは先見の明があった人,ということになりますね(笑) ---(余談)--- サン=サーンス本人は,恵まれすぎた才能の中で苦悩するというよりは,「オレ様には才能がある!」と自負してはばからないタイプだったようで,下手すると敬遠されたり嫌われたりしかねないタイプだったみたいです(^^; http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%83%A6%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%B3%EF%BC%9D%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B9 質問者さまの周りには,そんな人,いませんか?(笑)
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- jupitan
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日本人ピアニストは取り上げない・・・ はたして、採り上げたい邦人ピアニストは結構いると思います。 ただ、日本国内での演奏会に於いては需要(人気度、知名度、要望度からも)が少ないので残念ながら演奏の機会も極端に少ないのだと思います。 事実、欧米に於いては彼のピアノ曲(独奏、室内楽、協奏曲)の演奏会やCD録音などは結構多いですしね。このあたり、真のクラシック・ファン(愛好家)の層の厚さ等からいっても日本は表面的・画一的でまだまだといった感じでしょうか・・・。すなわち、サン=サーンスのピアノ協奏曲などを日常的に(構えることなく)さらりと聴いたりするのが、実は音楽文化度の高さのバロメーターになったりもするのですね。 彼は、特にピアノ協奏曲(全5曲の中では2番、4番、5番「エジプト風」が特に出来が良く、現在でも欧米等では演奏回数が多い)の分野でフランス音楽史に重要な足跡を残したということ。そして、それはシンフォニーの分野で「幻想交響曲」により同等に重要で高い評価を得たベルリオーズと並びます。 意外なことに、それまでフランスでは自国の作曲家が書いた器楽曲に対する世間一般の関心は低かったのですね。 そこにサン=サーンスという才人(幼少時はモーツァルトのような神童であったとか・・)が現れて、奇をてらうことなくあえて正統的なドイツ音楽をいかにしてフランス化するかに終始したのです。形式や構成はしっかりしていて、しかしそこには確かにフランス的で洒落たメロディーやエスプリといったものも香ってくるのです。 メロディアスで、知的で、センスに溢れ、華麗で、音楽の様々な要素がいっぱいつまっている、とでも・・・。 また、同時代のフランクやフォーレらとフランス国民音楽協会を設立し、自国の音楽普及のために尽くしました。 あえて、フランク、フォーレというのがいかにもサン=サーンスらしいですよね!?(自国でも他の某作曲家たちではダメだったようです。ちなみに彼は痛烈な皮肉家でもあったようですし・・・)
お礼
お礼が遅れてしまい申し訳ございません。 >はたして、採り上げたい邦人ピアニストは結構いると思います。 ただ、日本国内での演奏会に於いては需要(人気度、知名度、要望度からも)が少ないので残念ながら演奏の機会も極端に少ないのだと思います。 成程☆邦人ピアニストはサーンスのピアノ曲を取り上げたいと思っているんですね!ピアノ弾きにとってサーンスの音楽は弾いていて心地良いと思います(私だけかもしれないですが(笑)。 やはりコンサートというとショパン、ベートーヴェン、モーツァルト等が主流ですよね。 >サン=サーンスのピアノ協奏曲などを日常的に(構えることなく)さらりと聴いたりするのが、実は音楽文化度の高さのバロメーターになったりもするのですね。 確かにそうかもしれませんね。私は仰っているクラシックファンなのでよく聴きます♪私たち日本人はどうしても有名な曲を求めてしまいがちなんだと思います。もっと色んな曲を聴いてほしいなと思います。 >彼は、特にピアノ協奏曲(全5曲の中では2番、4番、5番「エジプト風」が特に出来が良く、現在でも欧米等では演奏回数が多い)の分野でフランス音楽史に重要な足跡を残したということ。そして、それはシンフォニーの分野で「幻想交響曲」により同等に重要で高い評価を得たベルリオーズと並びます。 3番のピアノ協奏曲は1番出来が悪いと聞きますが私は結構好きです。 2番、4番、5番「エジプト風」は傑作ですね☆ 「幻想交響曲」!初めて知った曲です☆ベルリオーズしか知りませんでした。サーンスの「幻想~」聴いてみます^^ >意外なことに、それまでフランスでは自国の作曲家が書いた器楽曲に対する世間一般の関心は低かったのですね。 そうだったんですね!サーンスが出現したことによりフランス音楽が生み出されたわけですね☆素晴らしいです♪ #3様のお礼に書きましたが彼は皮肉家なところは嫌気がさしますが素晴らしい音楽を作曲する姿の彼が私は1番好きです^^ ありがとうございました!「幻想交響曲」必ず聴いてみます♪
ピアノ協奏曲1番、2番は小川典子さんの録音があります。但し外盤(BIS)。演奏会のプログラムでは結構見かけますよ。 偏見と言うなら、日本人演奏者に対する日本人の偏見みたいなものがまだ結構あるように思います。優れた人はいっぱい居るのに、限られた日本人ピアニストの録音しかなかなか売れないから、そのピアニストのお気に入りの作曲家しか揃わないのではないでしょうか。内田光子だったらモーツアルト、ベートーベン、シューベルトにどうしても偏っちゃいますよね。
お礼
お礼が遅れてしまい申し訳ございません。 >優れた人はいっぱい居るのに、限られた日本人ピアニストの録音しかなかなか売れないから、そのピアニストのお気に入りの作曲家しか揃わないのではないでしょうか。 なるほど☆やはり有名なピアニストによるCDが1番安全というか聴いてみたい気になりますよね。 誰か思い切ってサン=サーンスのピアノ曲を録音してくれる名ピアニストは現れてほしいです。 私も出来る限り広めたいです。 ありがとうございました。
- nabayosh
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推測されることを2点。 第1点:サン=サーンスに対する偏見がまだ強い。 クラシック音楽の中で、サン=サーンスというと、割と低く見られがちな作曲家です。 保守的であるという批判があるのです。 今頻繁に演奏される交響曲といえばオルガン付きの3番ですが、それ以外のものを聴いてみると、楽想が妙にモーツァルトやベートーヴェンを意識しすぎているところもあります。 こういうのも「オマージュ」として聴くような地盤が日本には育っていないのかもしれませんが、それなら本家モーツァルトやベートーヴェンを聴いた方がいい、という意見も考えられます。 また、フランス音楽と言えば、どうしてもドビュッシーやラヴェルといった印象派の方が真っ先に思い浮かぶのが一般的だと思います。 音楽界に革命をもたらした彼らに比べて、サン=サーンスのなしたことはと言われると、ちょっとインパクトにかけるところがあります。 第2点:需要が少ない。 日本ではサン=サーンスの音楽自体の需要が少ないのではないかと思います。 つまり、あまりそのよさが理解されていないという。 ですから、素晴らしさを発見しているpimikさんがまっさきに広めていくとよいと思います。 もともと偏見があるので、なかなか日本人は手を伸ばさない。 誰も買わないようなCDを出すというようなリスキーなことは、商売上したくない。 やっぱり売り上げというのも大事ですからね。
お礼
お礼が遅れてすみません! >クラシック音楽の中で、サン=サーンスというと、割と低く見られがちな作曲家です。 そうなんですかぁ!高く見られていると思ってました。 もっと高く評価してほしいものです。 >「オマージュ」として聴くような地盤が日本には育っていないのかもしれませんが、それなら本家モーツァルトやベートーヴェンを聴いた方がいい、という意見も考えられます。 やはり大御所モーツァルト、ベートーヴェンに行ってしまうのですね。 日本人はどうしても有名なもの有名なものに走ってしまう傾向があるのでしょうか。 >あまりそのよさが理解されていないという。ですから、素晴らしさを発見しているpimikさんがまっさきに広めていくとよいと思います。 私の周囲はサーンスの音楽は「白鳥」しか知らないという人がほとんどです。サーンス=白鳥だと思っている人もいるでしょう。 サン=サーンスという名前は知っているけど曲は全然知らないみたいです。 nabayoshさんが仰るように私が広めていくことにします^^ サーンスはこんなにも素晴らしいのだよ!と^^ これから日本のクラシック界にサーンスがいかに素晴らしい音楽を生み出したかりかいしてほしいです。 あるがとうございました!
補足
申し訳ありません! タイピングミスで「あるがとうございました」と打ってしまいました。 訂正します「ありがとうございました」 すみません!
お礼
お礼が遅れてしまい申し訳ございません。 お久し振りです!色々と忙しくしていたのでなかなかお礼をすることが出来ませんでした。すみません。 >「わざわざサン=サーンスなんて聴かなくっても・・・」なんて思っていた時期が私にもあったものです・・・ そうなんですね!私もスクリャービンなんて絶対聴かないと思っていたことがありました(笑) サーンスは何でもできる天才だったので仰っている純粋さ・崇高さ・気合が欠けるのですね。成程☆そういう考えもありますね。 時代性についてですがサーンスは結構頑固者だったようですね。後輩たちが新しい音楽を築き始めて道を曲がったのにのに自分は今まで通り歩んできた我が道を真っすぐ行くぞ!と言っているようなものですね(^^) その結果後輩たちにスポットライトがあたったわけですね。 少し可哀想なサーンスですが彼も彼なりに自分の音楽を築いていったんだと思います。例えば「アフリカ幻想曲」「ピアノ協奏曲エジプト風」など他の国の音楽要素を取り入れてみたり^^ >ただ,時代は21世紀に入りもうじき10年,「新しさ」という価値判断基準もまた絶対ではなかったのかも,となって,これから再発見が進む可能性も十分あると思います。 そうなってほしいですね☆私もその再発見の研究者として頑張ります(笑) サーンスは自分のことを鼻にかけていたようですね。アルフレッド・コルトーも傷ついたのでは?まぁそういうナルシストな所は嫌気がさしますが、素晴らしい数々の曲を手掛ける姿の彼が1番好きです☆ 私の周りにもいるといえばいます(^^;)テストの点数を大きな声で言ったりとか・・・。ちょっとムカつきますけどね(笑) ありがとうございました。