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著作権についての質問です。
ある制作会社が企画の応募を常時行っており、アニメ作品として一つの企画を応募しました。しかし、採用の知らせはないまま期限が過ぎてしまいました。 不採用になったのは構わないのですが、その企画を再度構築しなおして、別の表現方法を媒体とした作品としてこれからも温めていきたいと思っています。 その場合、応募した先の会社は「作品の著作権や運用権は当社に委託されたものとします」と明記してありますが、再度企画を組み立てなおし、別ルートで表現していくのは、著作権法上、どのような問題があるのでしょうか。不採用になった作品は、著作権が会社に委託されたまま、もう二度と自らの手で作り直してはいけないのでしょうか。 ご解答お願いいたします。
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お話が抽象的なので、回答も抽象的になりますが.... まず、そもそも、「アニメ作品の企画」が著作物に該当するのかどうかが問題です。著作物とは、「思想・感情の創作的表現」ですから、単なる事実(どこそこで事件があった等)やアイデア(親同士の不仲で子ども同士の恋が邪魔される物語等)は著作物足り得ません。 したがって、例えば、「近未来の宇宙戦争を題材に少年少女の生き様を描こう」という程度なら、単なるアイデアに過ぎません。これがさらに具体化されて、例えば配役や全体のストーリー展開、下絵などが作られ、具体的な「表現」に昇華されたとき、初めて著作物と呼べるようになります。 つまり、その応募された「企画」が、著作物と呼べるなら以下の問題に話が進みますが、アイデアの域を出ないものであれば、そのアイデアを利用するのは万人に自由です。「アイデアをいかに表現するか」が、著作権の関心領域です。 「企画」が著作物に該当する場合、「作品の著作権や運用権は当社に委託されたものとします」の内容が問題になります。 「運用権」という権利は存在しませんから、契約書等の文言、応募に際してのやり取り、業界の正当な慣行などに照らして判断されることになるでしょう。ここでは意味不明としか言えません。 著作権に関してですが、あくまで「委託」であって「権利譲渡」ではありませんから、契約を解除することにより、委託関係を解消できると考えるのがふつうです。もっといえば、その作品からの収益は、著作権者である委託者(つまり質問者様)が得ることになり、受託者たる制作会社は、多くても手数料相当額を得られるにとどまります。また、著作者名として、委託者の名前がクレジットされることになります。 ただし、すでに商談が始まっている場合など、突然の解約によって受託者の信用が害されるなどのおそれが合理的に想定される場合には、その損害を填補する責任が生じる場合があります。また、作品発表に向けた制作活動が進んでおり、受託者の不誠実など合理的理由がないにもかかわらず一方的に委託契約を解消することは、信義則上許されない場合も考えられます。 したがって、民法や著作権法の常識的な語法に従えば、その「企画」が著作物であったとしても、契約関係を終了して、再び完全な支配権を取り戻せると考えるのがふつうでしょう。著作物でなければ、なんら問題は生じません。 コンテンツ産業においては、常識とはかけ離れた用語の使い方をする場合もありますが、その場合、お互いが「業界用語」で理解しあえる限りにおいて業界慣行が優先されると考えるべきでしょう。業界とは縁遠い個人と、その業界で収益を目的とする企業との間の契約であれば、法律や日常語の常識に従って文言が解釈され、「業界用語」として解釈するべきである旨は後者が証明すべきこととなるでしょう。
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- hirokazu5
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応募して没になった作品の著作権が貴方から応募先に完全に移ってしまったことを前提にすると、 それを貴方が作り直すということは、 会社が著作権を有する作品を貴方が勝手に改変した、ということになってしまいます。 「勝手に改変」は立派な侵害行為です。 ただ、その会社の言う「委託」っていうのがどういう意味で使われているのか、そこが謎で困りますが…。
お礼
私も「委託」という意味がわかりませんでした。しかし、やはり完全に著作権が「委託」されてしまったとすると、違法になるのですね。ご回答ありがとうございました。
お礼
お話が抽象的で申し訳ありません。それにも関わらず、具体的なご回答ありがとうございます。 主観的な判断ですが、会社側に送ったものはアイディアの域を出ていないように思われます。また、商談などそうした詳細は一切連絡されていませんし、本当にただ破棄されただけのものに終わったように思います。 運用権、業界用語だとしてもここでは本当に意味不明ですよね。 ただの企画、著作物ではないと判断して、これからもアイディアを温めていこうと思います。