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戦艦(旧帝国海軍)VS護衛艦(自衛隊)
あまり詳しくない分野なので教えてください。 昔の戦艦って巨大な図体と大きな主砲を持っていて、いかにも勇ましいのですが、自衛隊の護衛艦は、それに比べて小さいし見た目には強そうに見えません。 素人の単純な考えだと、大きな船に多くの武器を積んだ方がいかにも強い感じがするのですが、どうなんでしょうか? なぜ現在では大きな戦艦が無くなったのでしょうか? 詳しい方がいらっしゃいましたら教えてください。
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>同じミサイルを積むにしても、戦艦クラスに積んでいたほうが有利のような気がするのですが・・・ コストとして、小型艦10隻に10発積むのと、大型艦1隻に100発積むのとの違いになります。おなじ100発なら、別々に使えた方が便利でしょう。大型艦1隻が修理、というとき、全ての武器が使えなくなりますから。 大砲の弾は、発射装置によって射程が決まるのですが、ミサイルは自身に推進エンジンが積んであるので小型艦であっても長距離攻撃ができるし、敵に襲われても「数」的に1隻残っていれば任務は遂行できます。 ところで、「真珠湾」の米軍は、すでに奇襲を知っていて、それからの戦闘で主力になるであろう空母は全部隠して、シンボル的な旧式戦艦(だけでなく、兵士や住民の命も)を攻撃させた(暗号がバレているのを知られたら変更されて次の解読が面倒だから、奇襲は成功させておかなくてはいけない)、ということですので、すでに空母主体は進んでいました。日本軍も、大和・武蔵に続く「信濃」は空母に設計変更しました。 なお「護衛艦」は名目として「護衛」が任務ですから、戦闘の主役ではない、ということになっています。
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- stingray
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第二次世界大戦以降,巨砲搭載の大型艦が姿を消していったのは, 間違い無く帝国海軍による真珠湾攻撃作戦が影響しています。 巨大戦艦アリゾナを多くの乗員もろとも真珠湾に葬り去ったこの作戦は, アメリカ上層部に強烈な衝撃を与え,以後アメリカ海軍は戦艦ではなく, 空母を中心に生産していくことになります。 (もう一つはドイツがミサイルを開発するのに成功したため) 巨大な戦艦が効果を持つのは,大砲が届くレンジであって, 特に有効とされるのは一斉射撃による対地攻撃であり, 艦隊戦では戦艦対戦艦だけでなく,攻撃機による対艦攻撃も, 重要なファクターとなりえます。 そのため,航空機の進化により,巨大な大砲を持つ戦艦は, 次第に消えていくことになります。 (事実,大和はアメリカの艦載攻撃機によって,大破・沈没しました。) その後冷戦中に核兵器の存在が戦略的に重要になるにつれ, ICBM等の戦略的大量破壊兵器が開発されました。 そのため,それら戦略核を隠すためには, 大陸地下にミサイル基地を建設する, もしくは(原子力)潜水艦に搭載する必要があり, 戦艦に搭載する必要は無いわけです。 (ただしミサイル巡洋艦が出現しました。) また,戦略爆撃が行える大型爆撃機の進化も考えられます。 高高度(1万メートル以上)から爆弾を投下して, 沿岸ではなく内陸部の都市に対して破壊活動を行える点も, 戦艦より優れています。 以上の点から,戦艦が第二次世界大戦以降消えていくことになります。
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ありがとうございました。 なるほど、色んな観点から戦艦クラスの船は消えていった訳なんですね。 大和はぜひ艦隊決戦で活躍してもらいたかったです。 残念です。
- Islay
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昔の海軍と現代の自衛艦で様々な点が異なりますが、この質問において関係する点での違いといえば主要な武器が大砲であるかミサイルであるかの違いが大きいです。 例えば、戦艦大和は46センチ主砲を3門装備していましたが、これは大和クラスの戦艦だから装備できるのであって、小さな戦艦には装備できません。 あまり、小さな戦艦ですと物理的に装備不可能です(砲塔だけで駆逐艦と同程度の重量があります)。 また、ある程度の大きさをもつ戦艦であっても主砲を撃つ反動に耐えられない(主砲を発射すると船体が揺れて、次弾の発射が出来ない)ため、戦闘に於いて使用に耐えないということになります。 大きな主砲を装備している戦艦は何故強いのか? それは、主砲の口径、使用する火薬量、有効射程距離、が比例しているからです。 大和の公試排水量は6万9100tですが、仮に3万5000tの2艦と戦闘を行ったらどちらが勝つかといいますと大和の方と考えられます。 なぜなら、大和の主砲の最大射程は42kmであり、3万5000tクラスの戦艦ではどうやってもその射程距離に対抗できないからです。 この発想が旧日本軍の陥った大艦巨砲主義です。 その発想はミサイル、航空機、電子装備の登場により意味のないものとなってしまったのです。 現代ではよほど小さな艦は別としても、ミサイルはどんな大きさの艦でも平等に搭載可能ですし、同じミサイルを装備する限り(電子装備は抜きにして)艦の大きさに関係なく戦果を挙げることが可能であるからです。 あとは、巨大な戦艦は建造に莫大なコストがかかります。先ほどから例に挙げている大和の場合、現在話題のイージス艦2隻以上の予算がかかっています。 では、金剛(イージス艦)2隻と大和と戦闘を行った場合・・・これでわかって頂けますでしょうか。
お礼
ありがとうございました。 大変お詳しい説明なので恐縮です。 >艦の大きさに関係なく戦果を挙げることが可能であるからです 例えばミサイルに何発も耐えられるということは無いんでしょうか? やっぱりコストが一番なんでしょうね。 心情的には戦艦を残してほしかったんですが・・・
昔の海での戦いは、船対船の直接対決でした。 だから大口径の大砲や分厚い装甲をもった戦艦が意味をなしたわけです。 でも第2次大戦以降は航空戦力による戦いへと変貌しました。 さてこの場合、速い速度で高空を移動する小さい航空機にとって、遅く地球上(海上)を移動する大きな艦船は格好の獲物なわけです。鷹がウサギを狩るみたいに、です。 だから現在は航空戦力をもつ航空母艦が海軍の主戦力のひとつ(もう一つは潜水艦)になっていて、その他の艦船は航空母艦を守るのが任務です。 さて、大砲と違って現代のミサイルは、発射=確実に命中する能力があり、 しかも1~2発で相当大きな艦船でも沈めてしまう威力を持っています。 自分を守る兵器を持たない航空母艦を狙って飛来する多数のミサイル(または航空機)を打ち落とす役割をになっているのが、イージス艦に代表される現代の護衛艦です。 航空母艦以外の艦船は「攻撃」より「防御」が重視されるようになったのが、戦艦が消えてしまった理由の一つだと思います。
お礼
ありがとうございました。 >1~2発で相当大きな艦船でも沈めてしまう威力を持っています なるほど、戦艦も沈めてしまうということですね。 現代のミサイルって凄いですね。
- k-kasumi
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こんばんわ、私は昔、戦艦や空母のプラモデルとかよく作っていましたね~。 私は「まにあ」ではないので、個人的な解釈を。 第二次大戦初期までは、海域を確保するためには、艦船を用いるのが一般的であったので、大きな大砲を装備している戦艦が艦隊戦の主役でありました。 威力の大きい大砲と頑丈な船体こそが「強さ」だったのです。 これがいわゆる、「大鑑巨砲主義」なのですが、航空機の発展に伴い航空機動艦隊が戦闘の主役になっていったのです。 でかい大砲や対空砲をたくさん装備していても、高速で飛び回る航空機には対応できなかったのです。船体が大きければ爆撃や雷撃が当たりやすいのは当然で、また、戦艦と航空機ではコストがべらぼうに違うのです。 現在の戦争では、巡航ミサイルや赤外線誘導ミサイルなど、命中率が高い兵器が主役で、中~長距離の戦闘がメインです。数キロ先から飛んでくる攻撃に巨大な大砲など無用なのです。 ゆえに、戦艦同士の艦隊戦などという状況は皆無であるため、艦船は小型高速化したのではないでしょうか。 関係ないけど、旧海軍の艦船の名前、瑞鶴、蒼龍、翔鶴とか、かっこいいと思いませんか?
お礼
ありがとうございました。 大変参考になりました。 >瑞鶴、蒼龍、翔鶴とか、かっこいいと思いませんか? とてもかっこいいと思います。やっぱり日本語の名前ですよね?
現在の戦争、特に海上戦においては、 近距離での戦闘がないからではないでしょうか? 飛躍的に射程距離、命中精度の上がった今、 明らかに起動力のない、射程距離も短い戦艦が強いとはどうしても考えられません。 航空母艦としてなら生きる道もあるでしょうが、 戦艦としてはほとんど役に立たないのでは? ハープーン1発で遠距離から狙い打たれて終わりでしょう。 別に戦争に詳しい訳ではまったくないですが、 同じく素人の単純な考えとしてそう思います。 現代と、近代の戦闘力という意味では、 現在モーニングに連載中の「ジパング」など読まれては?
お礼
ありがとうございました。 同じミサイルを積むにしても、戦艦クラスに積んでいたほうが有利のような気がするのですが・・・
お礼
ありがとうございました。 なるほど、そうですよね! 戦闘は1艦だけでするもんじゃないですものね。 こんな単純だったとは・・・ 謎がとけました。