- ベストアンサー
伝統文化。歌舞伎って?
歌舞伎と狂言と能ってどこがどう違うのでしょうか? また、題材のちがいや衣装、舞台装置に違いなどにも興味があります^^ どうか教えてください!!
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
能・狂言・歌舞伎の源流をたどってゆくと、長文になりますので、ご質問の観劇する時の、それぞれの違いをごくごく掻い摘んで説明いたします。 能は、無愛想な芸術です。自分から見物客に媚びて行ったり、安易に拍手を誘うような演技や、見ていてハラハラするようなスト-リィ展開もも有りません。 一例として、悲しみを表すのに「シオル」という所作をします。うつむいた顔(面)の目のところにに右手の平を静かに持ってゆきます。舞台装置にしても実に質素です。 能を理解するためには観客が積極的に参加し自分から働きかけなければなりません。このように言うと大変難しく思いますが、スポーツでもある程度基本的なルールが解らなければ面白くないのと同じです。ただとっつきにくいだけです。 現在演じられている能は約250曲ほど有り5つに分類されますが(神・男・女・狂・鬼)この中には色恋から戦いまで人間の性が全て含まれているように思います。 能と狂言は、ほぼ同じ時代にほぼ同じ母体から生まれた演劇です。しかしその発展の過程ですっかり違った演劇に成長したのですが、ずっと同じ舞台で上演されてきた兄弟芸能です。 能と狂言は、いろいろな点で対照的です。まず題材ですが、能が主としてその当時から、一昔前の王朝時代の文芸作品(源氏物語や伊勢物語)や鎌倉時代の軍記物(平家物語や源平盛衰記)に素材を求めているのに対して狂言は同時代のトピックやエピソートを劇化しています。登場人物も、能が歴史上の人物や古典の中のヒィローであり、しかも幽霊であったり、夢に現れたりするという構成になっていますが、狂言では、成り上がりの大名や、その使用人である太郎冠者、百姓、商人などで身近な人が主人公で皆ピチピチとした生活力に溢れた人間です。 また能には悲劇的なテーマが多いのに対して、狂言は社会風刺、人間批判の喜劇ないし笑劇と言えます。 (「能楽」と言う言葉は明治になってから使われるようになりました) 歌舞伎は、「出雲のお国」という女性が一五九八年(慶長三年)に「ややこ踊り」という子供の踊りを踊って人気を得たことから始まったとされております。このお国が年頃になって子供の踊りが踊れなくなって きて、一六〇三年に「歌舞伎踊り」と名を改めたのです。 「歌舞伎」という言葉は「傾く」(かぶく)という言葉から来ていてこれは常識をはずれたもの、型破りなものを意味しています。 この頃、エネルギーにあふれた若者達の中に、派手な着物を着て奇抜な髪型や持ち物を身に付けて、町を闊歩する者たちがいて彼等のことを「傾き者」(かぶきもの)と呼んでいました。 お国はそのような風俗を取り入れて、派手な着物を着、男髷に髪を結い首から十字架をかけて、抑圧された社会に対するエネルギーの放出を現したお国の踊りは、人々の人気を得て京 都に常設の小屋を建てるまでになりました。(某サイトから抜粋) 明治以後、河竹黙阿弥を中心に江戸からの歌舞伎を明治の新しい流れにのろうと改革。(散切(ざんぎり)物・活歴物)そして1889年(明治中期)新歌舞伎座の完成とともにいわゆる「団菊左時代」に突入し歌舞伎の社会的地位が上昇現在に至っている。 歌舞伎は、能・狂言とは別に発展した芸能です。演出も所作も舞台装置もまるで違います。 世阿弥が幽玄を求めたのに対して、歌舞伎は「傾き者」をあらわすところから来ているのですから当然かもしれません。
その他の回答 (2)
- saishisu
- ベストアンサー率30% (107/349)
No.2です。参考URLを忘れました。 私の拙い説明より、能・狂言に関しては、下記のサイトの方が理解できると思います。 http://nohgaku.or.jp/ http://www2.ntj.jac.go.jp/unesco/noh/jp/ 能に関する書物 http://www.hinoki-shoten.co.jp/ 歌舞伎に関しては余り自信が有りません。
- kz_ura
- ベストアンサー率39% (20/51)
歌舞伎や能、狂言などは、当時の武家や大衆が親しめる唯一の娯楽。いずれもすべて演劇なのですが、歌舞伎が大衆演劇だったのに対して、能は武家が楽しむ歌劇。また主人公のほとんどが幽霊で、すでに完結した物語を演じているのが特徴です。一方、狂言は、能の合間に演じられる、観客の心をリラックスさせてくれるもの。今で言うとお笑いの要素を含んだ演劇なんです。 能と狂言を総称して「能楽」。江戸時代には「式学」と呼ばれていたそうです。今では能と狂言が別々に演じられることも多いようですが、当時はセットになっていることが多く、このふたつはほぼ同じ頃に発生したそうですよ。 能楽の起源は定かではありませんが、平安時代の「猿楽」から発展したと言われています。日本史で観阿弥と世阿弥という言葉を聞いたことはありませんか? この親子が南北朝時代(1392年~)に能を高度な芸術に発展させ、わびさびを感じさせる閑寂幽静な美しさ……。今の幽玄美のベースを作ったそうです。 【歌舞伎の演目】 演目は、時代物、世話物、舞踊劇、歌舞伎十八番、新作歌舞伎などいろいろとありますが、初心者なら世話物からトライしてみるといいかもしれません。世話物は江戸時代に現代劇として上演されていたもので、江戸の町人たちの世界がテーマ。セリフが時代劇とそう変わらないので、話にも入り込みやすいと思います。一方、江戸時代以前の室町時代や鎌倉時代などに時代設定してあるのが時代物ですが、歌舞伎らしい豪華さを楽しみたいなら、世話物では物足りないかもしれません。
お礼
教えてくださってありがとうございました。 能のホームページは特に役に立ちました^^ ありがとうございます☆