目的がどこにあるのか?そこを考える必要があります。
現在、すでに1GBのメモリーとWindows7のライセンスがあるのであれば
Windows7を試してみるのが、もっともてっとり速い実験となるでしょう。
ですが、ほとんどの人は、Windows7が余っているということがありませんし
そもそも、どのPCにでも導入可能なパッケージ版Windows7は
どこにでもあるほど売れた製品ではありませんでした。
そして、すでに入手難になりつつあり
現行品のWindows8では、通常の手段でこのPCにインストールできません。
XDbit(NXbit)が、FMV-830NU/Lシリーズに搭載されたCPUにはありません。
ですから、XP機に変わるパソコンが必要という時に、XPの延命は不可として
パソコンの買い替えが推奨ということになります。
パソコン販売店の店員も、パソコンが売れなくなった時代に
少しでも買い替えが進むように努力しています。
時期的に、リーズナブルな選択肢もあるでしょうし
当時のパソコンの、何倍もの性能が得られることは大きな利点です。
Linux系OSという選択肢は、適応できない人がいるのは事実ですが
「今更パソコンを買い替える価値を見いだせない」という人の多さと釣り合って
「Linux系OSを試してみるのはただ」という流れを生んでいます。
Linuxの最大の特徴は、オープンソースライセンスによる多様性で
最新版でありながら、10年前のパソコンで普通に動くものが開発されていたりもします。
FMVー830NU/Lのように、XDbit(NXbit)やPAEに非対応のCPUを搭載したPCでは
Windowsなら、最新版は無理だから、古いOSで我慢しろという話になりますが
Linux系OSなら、Xubuntu12.04LTSのような現行版が普通に使えます。
LTSは長期サポート版であり、安定版という性質もありますが
Xubuntuの最新版は13.10となっています。
もちろん、13.10でもFMVー830NU/Lに導入できるはずですが
LTSでは無いバージョンは、新しいOSを追い求める人向けで
サポート期間の短さから、わずらわしさがあります。
Ubuntuシリーズの次期LTSは、いつものように計画通りに出れば
2014年4月の14.04LTSとしてリリースされますが
12.04LTSでもすぐに、14.04LTSに移行する必要はありませんし
逆に、最新版の利点を感じた時に、移行することも自由です。
前述したように、Linux系OSには多様性があり、またXPが出た10年前と比べれば
大きな革新も行われています。
ですから、WindowsXPが全面的に支持される前の時代に
LinuxとXPを試したような人であれば、LinuxはXPよりも評価の低いものと考えます。
Linux系OSを批判する人の主張には、曖昧な主張が多く
具体的な比較を避けたり、過去のLinux系OSの特徴を挙げて論じる傾向があります。
これは、単純に、10年前を昔と感じない年寄りが
最新のLinux系OSを試さずに、批判を続けているための傾向なのかもしれません。
かといって「Windows8を入れろ」とも言えないので
「新しいパソコンを買え」とパソコン屋の店員かのような発言が多くなります。
まぁ、Windowsを使わないLinuxユーザーの場合は
すでにXPのような昔のOSを使っている人の意味がわからないので…
お互いに、大きな感覚の違いがあるのでしょう。
言い換えれば、移行の最大の障壁は、そういったものを乗り越えて慣れること自体かもしれません。
比較的具体的な障壁は、LibreOfficeやFirefoxなどのようなLinux系OSでも動くOSSが
MS officeやIEとは、異なる部分を多く持っていることです。
ただ、この差異を、多くのFirefoxやChromeユーザーが乗り越えているわけですから
MS OfficeからLibreOfficeへの移行が、どのくらい難しいのかはあまり知られていません。
Linux批判自体が目的の人の場合は
実務で比較経験があるわけでは無いようで
ほとんどの場合、抽象的な「使いにくい」という主張を繰り返す傾向があります。
ですから、それは実際に試してみるしか無いかもしれません。
ただ、Windows上でLinuxでも使えるソフトを試してみる場合には
メモリー不足傾向が強い古いPCでは
Windows上のLibreOfficeの動作が重くなりやすかったりもします。
ですから、理想としては、HDDにXubuntu12.04LTSのような
メモリー消費を抑えたLinux系OSを導入した上で
LibreOfficeやFirefoxなどを試すべきです。