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硫黄はなぜ水に溶けにくいのか?
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こんにちは goo_goo_gooです。 黄色い色をした普通の硫黄はα硫黄あるいは斜方晶硫黄と言いますよね。 この斜方晶というのは縦横高さの違う四角いビルのような形をした結晶 であることから名付けられたんです。 そう。普通の硫黄は結晶になっているんです。結晶なので、多くの原子が 規則正しく並んでいるんですが、どういう理由で硫黄が規則正しく並んで いるかというと、各々隣り合った原子同士、固く手をつないでいるから なんですね。 この黄色い硫黄を水に溶かすためには、この隣り合った原子同士の手を 離させて、新たに個々の硫黄原子に水分子と手をつないでもらわなくては なりません。 私たちが身近に黄色い色をした硫黄をみることが出来るということは、 硫黄の原子同士が手をつないでいて、安定な状態になっているからですよね。 不安定だと分解してしまいますから。で、この安定した硫黄に手を放してもらう ためにはエネルギーが必要なわけです。このエネルギーを熱の形で与える、 つまり加熱すると結晶になっていた硫黄原子は手を離して硫黄の気体に なりますよね。 いま、水に溶かすことを考えているのですから、個々に分離した硫黄の原子が 水分子に取り囲まれて水に溶けることを考えると、結晶になっていた硫黄が 手を離して水に溶けたとき、水に溶けた形の方が安定であれば、どんどん溶ける んでしょうけど、硫黄の場合、結晶の形の方が安定なためどんどん水に溶ける ということはないのだと思います。 世の中、ひとりでに進んで行く現象がなんでもエネルギー的に安定な方へと 進んで行くのは熱力学的な法則に従っているためなんです。 普通、水に溶けない硫黄でも高圧とか高温にするなどして、結晶になっている より水に溶けている方が安定な条件があるとしたら、そうした条件の元では 硫黄も水に溶けるようになると思いますね。 ではまた。
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- HIMADESU
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素朴ゆえに答えにくい質問です。思わず「溶けないものは溶けないんだ!」といってしまいたくなる質問です。あえて言えば、極性で説明できるでしょう。 水というものは、我々は普段あまり気づいていませんが、とっても特殊な液体です。分子量がたった18しかないのに、沸点は100℃です。これを他の物質と比べてみてください。窒素の分子量は28,酸素は32です。いずれも沸点はマイナス200℃位と非常に低いです。炭化水素でも、メタンが16ですが、これも沸点はマイナスですね。この違いは、水の構造に原因があります。水はご存知のように、H-O-Hという分子式ですが、直線的に並んでいるのではなく、約120℃位の角度を持っています。一方、水素と酸素では、H-O結合を作っている電子を引っ張る力が違い、電子は酸素の方に偏っています。この電子を引っ張る力と、120度の角度があるため、分子全体では、電子の多い部分(-の部分)と電子の少ない部分(+の部分)が出来てきます。この結果、ある水の分子の電子の多い部分と隣にある水の分子の電子の少ない部分は引き合います。ですから、分子がバラバラになる気体になるためには、高い温度が必要なのです。このように一つの分子が電子の多い部分と少ない部分に分かれる性質を持つ時、これを極性と読んでいます。 一方、水に溶けるという現象を考えて見ますと、水の分子同士が+と-で引き合っている力を、引き離して、他の物質がそこに割り込む現象といえます。食塩(NaCl)は、Na+とCl-に別れます。Na+は水の分子の多い部分(-の部分)と引き合い、Cl-は水の分子の少ない部分(+の部分)と引き合うため、食塩は水に溶けるのです。 さて、硫黄の方ですが、硫黄は色々な種類が実はあります。しかし、どれも硫黄同士が結びついたものですから、電子を引っ張る力は同じで、一つの分子の中に電子の多い部分や少ない部分といった偏りはできません。ですから、極性がないことになります。ですから、食塩の場合のように、水の分子と引き合わないので溶けません。 ちょっと専門的な説明になってしまいましたが、基本的には極性のある水には、極性のない硫黄が溶けないんだということです。
お礼
こんなに奥の深いものだとは考えてもいませんでした。 専門的な回答ありがとうございました。勉強になります。
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お礼
詳しい回答ありがとうございました。 これからの授業に役立つと思います。