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オルガンの音の高さについて

パイプオルガンのCDを何枚か持っているのですが 結構前から気になってしまう事があるので質問します。 各オルガンによって、元々の高さが違うというような事はあるのでしょうか? というのも、例えば同じトッカータとフーガニ短調(BWV565)でも 1音高くなっているものを結構見かけるので... つまり、ニ短調になってないのです。 それとも、わざと1音あげて弾いているなんてことがあるのでしょうか? どっちにしても、オリジナルと音が違うので聞き辛く困ってます。

みんなの回答

回答No.4

バロック時代、ヨーロッパの教会のオルガンは、一般的に「コーアトーン(Chorton)」と言って、木管楽器などよりも1音から1音半高いピッチに調律されています。木管楽器と比較するのは、ヴァイオリンなどの弦楽器は、自由にピッチを変更でき、トランペットなどの金管楽器は、オルガン同様「コーアトーン」が普通だからです。この木管楽器のピッチは、「カムマートーン(Kammerton)」と言います。バッハが1723年から1750年まで音楽監督を務めたライプツィヒの教会では、コーアトーンとカムマートーンの差は1音でした。では絶対音高はどうだったかは、ライプツィヒの場合は分かりません。miyamadoさんが、ニ短調のトッカータを1音高く感じられたのは正しいです。おそらくそのオルガンのピッチは、現在の平均律より約1音高いのでしょう。ですから、わざと1音上げて演奏しているのではないのです。  ちなみに、現存するオルガンの中で、CD等で聴くことができるもののピッチをいくつか上げます。いずれも、それぞれのオルガンによる演奏を収録したCDの解説書によるものです。ハンブルクの聖ヤコビ教会のシュニットガー・オルガンのピッチは、a' = 495.45 Hz(摂氏18度)、フライベルクの大聖堂の、ゴットフリート・ジルバーマン作の大オルガンは、a' = 476.3 Hz、北ドイツ、ニーダーザクセン州のノルデンという町のルートゲリ教会のシュニットガー・オルガンは440 Hzより5/8音高いと書かれています。以上3つあげただけでも、オルガンのピッチは、楽器によって非常に異なることが分かるでしょう。  また調律は、17世紀から18世紀初めにかけては、中全音律という長三度が純正になる事を主とした調律の場合が多かったようです。しかし中全音律では、調性によっては非常に不快な響きになるため、18世紀になってからは、より調性を自由に選べる調律が多く考案され、ヴェルクマイスター律などに調律する楽器が多くなって行きました。しかしオルガンは数百本のパイプで構成されているため、音律やピッチを変更するのは大変なことで、そのおかげもあって、今日までもとのピッチや音律を維持しているオルガンが多く残っているようです。バロック時代のピッチや音律については、私のブログ「私的CD評(http://blog.goo.ne.jp/ogawa_j/)」でしばしば取り上げていますので、一度覗いてみて下さい。

参考URL:
http://blog.goo.ne.jp/ogawa_j/
  • terra5
  • ベストアンサー率34% (574/1662)
回答No.3

オルガンによって、元の音の高さが違う事はあります。 A=440Hzというの比較的最近決まった音程で、その少し前はA=435Hzが国際規格(?)でした。 また、現在はA=442Hzとすることが多いです。 ですが、昔はそもそも絶対的な音程は決まっていませんでした。場所や時代によって異なるもです。 パイプオルガンは新しいものだけでなく、かなり時代の古い物も使用します。 その場合はその楽器が作られた時に考えられた音程になります。楽器によっては現在の音程と1音以上違うことも珍しくありません。 また、音程を変更するためには全てのパイプを変更しないとできませんから、事実上無理でしょう。 音律の変更程度の微調整なら可能ですが。 もし、こういう音程がいやなら古い楽器の演奏を避けるしかありません。現代に作られた楽器なら、さすがにA=440HzかA=442Hzですから。 ただ、その場合古い楽器やホール、教会での音を聞けないということになります。 あとオルガンの調律ですが、純正律にすることはまずありません。 バッハ等が使った音律はヴェルクマイスターと言った古典音律と呼ばれている物です。 当時は平均律は実用されていません。 最近は現代の曲を演奏するために平均律にすることも多いようです。 あと、バロック、ルネッサンスと言った音楽を演奏する場合、A=415Hz,A=462Hzというような音程を使うことがよくあります。 これは演奏された時代でよく使われた音程に近い、 現在のA=440Hzと半音違いなので都合がいいという理由で 使われています。 例えばバッハの演奏ではA=415Hzという物が多くありますので、 全て半音低い演奏になります。 これは、当時の楽器や演奏方法での演奏を目指した物です。例えば、同じバイオリンでも当時と今では作りも構造も、演奏の仕方も違います。 慣れればどうということは無いと思いますが、 なまじ絶対音感があると辛いようです。 私は趣味でA=415Hzでも、A=442Hzでも聞くだけでなく演奏すらしますので大丈夫です。 絶対音感も無いですし(笑)

  • musikayo
  • ベストアンサー率40% (170/416)
回答No.2

一般に私たちが基準にしているのがピアノの音で、音律は「平均律」で調律してあります。A音(ラ)が440Hzです。 しかし、パイプオルガンの場合「純正律」で調律してあります。これは和音の響きが綺麗に聞こえやすい音律です。(逆にピタゴラス音律というのは単旋律が綺麗に聞こえると言われる音律です) パイプオルガンは純正律で弾くのが一番響きがいいと言われています(個人差がありますが) ちなみに、バッハ時代には平均律の音の調整法が解明されてなかったので純正律で演奏されていたと言われており、その趣向が現在流行しているので、パイプオルガンは純正律で演奏されているものが多いそうです。 miyamadoさんの言われているオリジナルがピアノでの演奏であれば音の違いが気になるかもしれませんね。

miyamado
質問者

補足

ご回答ありがとうございました。 私が聴いた物はピアノではなく全てオルガンです。 (ピアノでの演奏は聞いたことがありません) 実際に本物のオルガンコンサートを聞きに行く事もあるのですが その場合は、やはり「ラ」で始まっていました。 「純正律」という単語は少し調べてみたのですが、 このような音律がある事を初めて知り驚きました。 で、そうなると、全ての音が高くなるというわけではなく 基準の音(この場合は「レ」になるのでしょうか?)は同じになるということでしょうか? ただ、私が聞いた曲は、どう聴いても全ての音が全部一音ずつ高かったのです。 ちなみに、トッカータとフーガニ短調(BWV565)が収録されているオルガンのCDは6枚程持っているのですが、 その内2枚のCDのものは一音ずつ高くなっていました。 私の音感がおかしいのでしょうか…

  • Youyou
  • ベストアンサー率40% (382/955)
回答No.1

全然「自信なし」ですが・・・。 一昔前なら、レコーディングの際の録音テープの回転速度の誤差分が音程の差になっているのではないでしょうか? 昔、オフコースのレコードを聞いた後で彼らのライブアルバムを聞いた際、小田氏の音程がオリジナルよりも半音程度低かったような気がしました。

miyamado
質問者

お礼

そういう事もあるのですね。 参考になりました。 ご回答、ありがとうございます。

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