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ヘンデルの愉快な鍛冶屋について

こんにちは。 この曲は三声ですか?四声ですか? 難しそうですが出だしだけでも弾きたいです。インベンションが何曲か弾けるのですがこの曲はむりでしょうか? それとこの曲のタイトルはどうしてつけられたのですか?ヘンデルが鍛冶屋をイメージして作った曲なのですか? 詳しいかた返信お願いします。

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回答No.1

全曲を通して見ると、ヘンデルの記譜法上では三声の部分が多く、出だしの主題や第一変奏には四声の部分がかなりあります。また、一か所だけ五声の部分もあります。とはいっても、バッハのインヴェンションのように、各声部が独立して自由に旋律的に動き回るわけではなく、基本的には旋律と和音による伴奏という形ですので、楽譜の見た目ほどには難しくないと思います。ゆっくり弾き始めれば大丈夫でしょう。難しく感じるとしたら、音符が細かくなる第三変奏からです。第五変奏には音階の速いパッセージがありますので、もしかするとかなり難しく感じるかもしれません。しかし、全曲を通してそれほど速いテンポで弾くことはありません。少なくとも、主題と第一、二変奏までは弾けるのではないでしょうか。 題名ですが、日本人は「運命」とか「未完成」などのニックネームが好きで、この曲も「愉快な鍛冶屋」「調子のよい鍛冶屋」という題名が通称として使い続けられていますが、本来は、ハープシコードのための組曲第一巻、第五番の第四楽章「Air」(アリアと変奏)で、ヘンデル自身による命名はありません。ヘンデルが鍛冶屋を模して作ったという逸話はあることはあるのですが、まず間違いなく後世の作り話とされています。ある程度可能性のある来歴としては、イギリスでウィリアム・リンタンという「元鍛冶屋」の男が楽譜出版を始め、楽譜が売れるように第四楽章だけを抜き出して、自分のあだ名だった「The Harmonious Blacksmith」を付けて出版したという話が、イギリスの権威ある音楽百科「グローヴ音楽事典」に記載されています。ただ、この出版譜も現在は残っていないようで、証明はできていません。この辺の事情は、ウィキペディアに詳しく書かれています。ウィキペディアの日本語版はいい加減な記事が多いので注意が必要ですが、この項は英語版の翻訳で、本文の内容にはそれほど問題がないと思いますので、参考にしてください。ただし、「通称」の項の「偽りの由来」「真説調子のよい鍛冶屋」という見出しは、日本語版の訳者の誇張です。原文では、「証明できない来歴」「可能性のある来歴」となっています。 調子のよい鍛冶屋 日本語版ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%BF%E5%AD%90%E3%81%AE%E8%89%AF%E3%81%84%E9%8D%9B%E5%86%B6%E5%B1%8B 同 英語版 https://en.wikipedia.org/wiki/The_Harmonious_Blacksmith 楽譜は、組曲全曲版のPDFがこちらにあります。 http://javanese.imslp.info/files/imglnks/usimg/1/1e/IMSLP295387-PMLP29686-Handel__Georg_Friedrich-HHA_Serie_IV_Band_1_05_HWV_430_scan.pdf 易しく編曲したものもあります。 http://burrito.whatbox.ca:15263/imglnks/usimg/6/65/IMSLP113696-PMLP29686-Handel-Harmonious_Blacksmith_HWV430-Maylath.pdf 上記楽譜の掲載サイト http://imslp.org/wiki/Suite_in_E_major,_HWV_430_(Handel,_George_Frideric)

noname#227768
質問者

お礼

質問しておきながら寝てしまってました。すみません。 Tastenkasten様の文で凄くためになり鳥肌たった部分がありました。あとで言いますね・・・ かなりの多声音楽となってるんですね~~。せめて出だしだけでも弾きたいので楽譜の購入でためらってました。買っても弾けなくては買った意味がなくなるもんで・・。 確かにCDの表記には「Air」とありますね??しかしAirってどうゆう意味なんでしょうか??まさか「空気」ではないですよね?? で鳥肌部分はこれなんです・・・・・・。 >ウィリアム・リンタンという「元鍛冶屋」の男が楽譜出版を始め、楽譜が売れるように第四楽章だけを抜き出して、自分のあだ名だった「The Harmonious Blacksmith」を付けて出版したという話が・・・・・ The Harmonious Blacksmithって書いてるのよく見ますが、そういう経緯があったのですね~~。・ リンク貼り付けも凄く良かったです。お名前ドイツ語っぽくてかっこいいですね・・・・・! ありがとうございました。

その他の回答 (1)

回答No.2

お礼コメント有難うございます。 >せめて出だしだけでも弾きたいので楽譜の購入でためらってました。 多声と言っても、すでに書いたようにそれほど複雑ではありません。御紹介したPDFは無料で使用してかまいませんので、プリントアウトして弾いてみて、できそうだったら指使いなどの書きこんである市販の楽譜を購入されたらよいと思います。 >しかしAirってどうゆう意味なんでしょうか??まさか「空気」ではないですよね?? 語源的にはそうなんですよ。ラテン語のaerからきていますが、これは「空気」「雰囲気」「空」などの意味があります。旋律的独唱曲という意味での「アリア」になった経緯は、私の手持ちの辞書、辞典では明らかではありませんが、ラテン語やギリシャ語のaerには、「風が吹く」「息」などの意味があり、拡大した意味としてanima(生命、魂)があるので、その辺から「旋律」「歌」という意味が派生したのかもしれません。イタリア語のariaは、今日でもオペラのアリアなどの意味とは別に、「空気」「戸外」「空」「風」などの意味で常用されます。英語のairに「旋律」「歌」の意味が入ったのはイタリア語からで、イタリア語の辞書には18世紀からと書いてありましたが、英語の語源辞典では1580年代とあるので、実際はもっと古くから流入していたようです。声楽曲だけでなく、器楽の曲でも「旋律的歌謡」という意味でAirという語がよく題名に出てきますが、すでに古くなった語で、現在は英語圏でもAriaというのが普通です。音楽でAirという言葉を使う場合はあくまでも「旋律的歌謡」という意味で、「空気」という意味からは分離しています。多義語ですね。

noname#227768
質問者

お礼

返信おくれてすみませんです。 ちょっと弾いてみましたがバッハのシンフォニア全然やってないの出だしからしんどいです。1の指では鍵盤抑えたまま別の指では16分音符とか難しいです。2声が簡単に思えてきました。頑張ってみます。 Airの説明凄くためになりました。これ弾くのも難しいですが、この曲つくれるなんてどんな感性なんでしょうね・・・。まったく・・。 再度の返信ありがとうございました。

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