真空蒸着の方法と注意点

このQ&Aのポイント
  • 真空蒸着とは、有機膜を積層するための技術です。
  • 金で真空蒸着をすると、ショートが起こることがあります。
  • ショートを回避する方法はあるのかを知りたい。
回答を見る
  • 締切済み

真空蒸着

専門家の方には基本的な質問で申し訳ございません。 現在、有機物の膜を積層したデバイスを作成しています。 ITO透明電極上に、有機膜を積層し、対極に金を真空蒸着でつけています。真空蒸着 装置は、抵抗加熱型のもので、タングステンのバスケットに金のワイヤーを切ったも のをいれ、加熱して蒸着しています。膜厚は40-100 nm程度です。 アルミニウムで作成したときには、ショートはしませんが、金で行うとすべてオーミ ックな応答を示す、つまりショートした状態になっています。 このような状況を回避する方法はなにかご存知ありませんでしょうか。 よろしくおねがいいたします。

noname#230358
noname#230358

みんなの回答

noname#230359
noname#230359
回答No.1

ショートした状態が見えないので何ともいえませんが基板の温度は何℃くらいですか?バスケットとの距離はどれ位ですか?金の蒸気が基板に衝突したときにクエンチして有機膜をひっぱり破いたか膜が温度に耐えられなくて破ったとか・・・?スパッターでやってもだめですか? アルミはご承知の通り密度が金に比べて1/6以下で融点も700℃足らず、一方 金はMPが1000℃を超えますから基板無加熱では蒸着したときの膜に対する熱的衝撃が大きいのではと考え引っ張り破くと書きました。(ショートした現物を観察していないので)まずは故障箇所の観察ですね。突き破っているのか溶かしているのか位、膜とAuの界面観察をすることでわかると思います。 ところで元々その膜はAuに対してオーミックにならないこと(仕事関数)はわかっているのですね? 基板に先にAu蒸着+有機膜+ITOではだめなのですか?あるいはダメージを避ける為に最後のAuは極薄く蒸着して見るとか・・・ スパッター/蒸着の比較も運動エネルギーと熱エネルギーの違いからか奥が深いようです。蒸着でも抵抗過熱とEBでは様子が違いますよ。 単純にガラス基板の加熱/非加熱でAlやAuの密着強度や膜質を調べるところから始めたほうがよさそうに思います。既に条件を把握していたら御免なさい。 界面の観察もいきなり切り出すのではなく、まず現状をルーペや実体顕微鏡で見てはいかが?突き破っているのかメルトなのか応力で敗れているのか・・・失敗したサンプルは貴重です。いきなり切り出したりTEM用の薄片を作ったりすると失敗した原因を自分で蹴散らすおそれがあります。あるがままの現物を観察しつくしてから界面の断面を見ても遅くは無いですよ。おっと失敗品の測定は方針違反でしたね。成功品しか測定しないというのは作り方が確立した後ならともかく失敗品の原因を調べるのが近道だと思いますがアングラでやるしかないのかな。 質問当初より具体的な膜の構造がわかりました。最近ではITOは大気圧でコーティングできるそうですよ。でもAuは赤外線の反射も狙っているのかデポの順を変更できないみたいですね。抵抗線加熱でできるか否かはショートした原因を見極めないと答えは出ないと思います。Alではコンタクトが成功しているのですから・・・。 赤外線ランプで試料を加熱する装置ではランプの反射鏡は金メッキです。 電気炉でもゴールドファーネスというのがあります。 http://www.ishikawa-sangyo.co.jp/products/furnaces/gold_furnaces/index.html

noname#230358
質問者

お礼

回答をいただきまして、有難うございます。 基板は加熱をせず、バスケットには20Aの電流を流しました。基板温度及びバスケットの温度を測定する装置がないので温度についての情報はありません。真空度は約10の-4乗パスカル程度です。 バスケットとの距離は8cmです。 金の蒸気がクエンチして、有機膜を引っ張り破くということは頻繁に起こるのですか。また、そのようなことが起こっているかどうかはどのようにして確認できるのでしょうか。 スパッタリングでも行いましたが、同様の結果でした。また、蒸着の50倍のエネルギーがスパッタリングではかかるという記述が文献にありましたので、スパッタリングは一度しか行っておりません。 再度ご回答いただき、有難うございます。 基板温度の制御も必要とのこと、ご指摘有難うございます。やはり、温度差のよるエネルギー差はかなりのものになるのでしょうか。 そうですね、界面の観察は行いたいと私自身も思っておりましたが、残念ながら界面の観察をすぐに行える環境にございません。ちなみに、ご指摘は収束イオンビーム法FIBなどで断面を切り出し、TEMなどで観察するということをさしていらっしゃるのですよね。 はい、エネルギーレベルを考える限り、オーミックではなく、整流特性を示すと考えております。われわれは、固体電解質を用いた色素増感太陽電池を作成しようと、ITO/ 無機n型半導体 / 色素 / 有機p型導電性高分子 / ホールブロッキング材料 / Auという構造のデバイスを作成しております。 ご指摘の構造は、ガラス基板 / Au蒸着 / ホールブロッキング材料/ 有機p型導電性高分子 / 色素 / 無機n型半導体 / ITOということだと思いますが、最後の半導体とITOの均一なコンタクトをとるのが困難だと思われます。当方では、ガラス上にITOがパターニングされたものを透明導電膜として用いているためです。ITOを均一にコーティングする手段が当方にあれば、以前から行いたいとは考えておりました。 やはり、抵抗加熱と他の形式では、金属の振る舞いがかわってくるのでしょうか。抵抗加熱ではできないということもありえるのでしょうか。 何度も回答をいただき、有難うございます。 まずは、ガラス基板への密着性の確認をということですが、ガラス基板を加熱せずに直接Auを蒸着し、実体顕微鏡観察を行いました。問題がないように思われます。密着強度というものの測定は当方では現在できる環境にありませんので、わかりかねます。 次にデバイスの表裏から実体顕微鏡観察を行いましたが、このレベルにおいても問題は確認されませんでした。 まずは、基板の加熱から行ってみたいと思います。 最後にご指摘いただいたAuの効果ですが、赤外線の反射効果が金にはあるのでしょうか。不勉強なもので、今まで存じ上げませんでした。また、これは一般的に知られている性質なんでしょうか。

関連するQ&A

  • 真空蒸着

    専門家の方には基本的な質問で申し訳ございません。 現在、有機物の膜を積層したデバイスを作成しています。 ITO透明電極上に、有機膜を積層し、対極に金を真空蒸着でつけています。真空蒸着装置は、抵抗加熱型のもので、タングステンのバスケットに金のワイヤーを切ったものをいれ、加熱して蒸着しています。膜厚は40-100 nm程度です。 アルミニウムで作成したときには、ショートはしませんが、金で行うとすべてオーミックな応答を示す、つまりショートした状態になっています。 このような状況を回避する方法はなにかご存知ありませんでしょうか。 よろしくおねがいいたします。

  • 真空蒸着

    専門家の方には基本的な質問で申し訳ございません。 化学のカテゴリに掲載させていただきましたが、こちらのほうがデバイスの内容は適切だと言うご指摘をうけ、こちらにも掲載させていただきました。 現在、有機物の膜を積層したデバイスを作成しています。 ITO透明電極上に、無機半導体、有機膜数層を積層し、対極に金を真空蒸着でつけています。真空蒸着装置は、抵抗加熱型のもので、タングステンのバスケットに金のワイヤーを切ったものをいれ、加熱して蒸着しています。膜厚は40-100 nm程度です。 アルミニウムで作成したときには、ショートはしませんが、金で行うとすべてオーミックな応答を示す、つまりショートした状態になっています。 このような状況を回避する方法はなにかご存知ありませんでしょうか。 よろしくおねがいいたします。

  • 真空蒸着について

    アルミニウムを真空蒸着させる際にタングステンボートを使用したのですが、蒸着後タングステンボートがボロボロに腐食していました。これはどういった反応が起きているのでしょうか?

  • アルミニウム薄膜の真空蒸着について!

    アルミニウム薄膜の真空蒸着について質問があります! 反射膜としてアルミニウム薄膜を作製しているのですが、たぶん蒸着中にアルミニウムが酸化されて白っぽい膜になってしまいます。 みなさんはどのようにして作っていますか? 作製条件は、到達真空圧:2×10^-3Pa以下、レイト:2~3Å/s、使用ボートはBNボートです!

  • 真空蒸着中の粒子

    真空蒸着機を用いた真空蒸着(ボートを用いた抵抗加熱とかEBとか)で、蒸着源から飛び出した粒子の大きさはどれくらいなのでしょうか?例えば金とかアルミとかが真空中に飛び出した時には、単原子で飛び出しているのか、ある程度の固まりで飛び出しているのか、どちらなのでしょうか?

  • 真空蒸着、抵抗加熱でのスプラッシュ対策

    皆様いつもお世話になっております。 表題の件ですが、当社では樹脂に下地塗装後、真空蒸着(イオンプレーティング)しております。蒸着材はアルミ(99.99)蒸着方法はタングステンフィラメントによる抵抗加熱です。 最近フィラメントの線径1.0?の2本撚り線から0.65?の3本撚り線に変更したのですが、どうもスプラッシュが頻繁に発生し、アルミ付着(アルミ玉付着?)が多くなり困っております。 スプラッシュを抑えるよい方法はないでしょうか? よろしくお願いします。

  • 金の蒸着について

    はじめまして。 蒸着に詳しい方、専門業の方がいらしたら教えていただけないでしょうか。 ガラス板に金を蒸着させたいと考えております。(真空蒸着) 蒸着厚さは、50nm位にしたいのですが、蒸着厚さの管理(精度)はどの位まで可能かしりたいのですが。 又、蒸着厚さの確認は、抵抗を用いたものが一般的なのでしょうか?抵抗測定だと膜厚の確認精度が低いのではと感じただけですが、この辺のお話をいただければと思っています。

  • 水晶への金属蒸着

    現在、水晶基盤への金属蒸着を行っています。 装置は電子ビーム加熱型の真空蒸着装置を利用しています。 金属膜の厚みは100 nm程度で、バッファーとしてチタンを5 nm程度を使用しています。 この条件で製作した基盤を実験に用いているのですが、実験途中に簡単に金属膜がはがれてしまいます。 よりはがれにくい金属膜を生成するため、何か良い方法はないでしょうか?

  • 蒸着機の購入について

    会社で真空蒸着機の購入を検討中している者です。 その為現在、国内、国外を問わず見積もりを集めて いるのですが、特に国外(台湾製)の値段が国内に比べて、 数分の一程度と、その安さに驚きます。スペックを比較しても、 遜色は無く、唯一の懸念材料は機械が壊れたときのサポートが、 国内に比べて多少遅くなることくらいだと思うのですが、価格差 を考えるとそれも気にはなりません。 しかし、本当に性能が大丈夫かは、しばらく使用してみないと 分からない点もあります。そこで、どなたか台湾製(台北真空 科技有限公司 製)を使用されている方がおりましたら、感想を お聞かせ願いたく宜しくお願い申し上げます。 ※真空蒸着機は熱源にアルミの棒をセットし、真空中で加熱蒸発させ製品に   金属膜を付着させるタイプのものを検討。(縦向きのチャンバで、有効  範囲が直径1300mm×高さ1600mm程度の大きさの機械)

  • ITO膜への配線

    ITO膜への配線 現在私は、ガラス上の太陽電池の電圧測定のために、ITOがパターニングしてあるガラスに銅線をつなぎたいと思っています。直径1mmの円状のITO膜にチタンと銅を真空蒸着させ、その上から銅線をハンダ付けしようとしたのですが、はんだごてを接触させたとたんに金属がはがれてしまい、うまくいきません。方法が間違っているのでしょうか。また何か他に、ガラスに銅線を配線するいい方法があれば教えていただけないでしょうか。宜しくお願い致します。