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jazzのベスト盤はなんでしょう?
皆さんの考えるjazzのベスト盤って何でしょうか? 私は、jazzを聞き始め数年経ちますが、Bill Evans 『walts for debby』が耳から離れずいつも聞いています。 これを超えるjazzは、ないんじゃないか?なんて思ったりもしてしまいます。あなたにとってjazzのベスト盤は何ですか?
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>そうですね、美しいピアノにまけず迫ってくるようなベースにはちょっとビビリました。 このラファロについては、人気バンドのエバンストリオに在籍して業績を残したことと早死したドラマ性もあって、彼が初めてあのようなベース奏法を発明したように語られてしまうことが多いのですが、実は同じ白人でラファロの先輩であるレッド・ミッチェルが元祖であることを指摘している文献が少ないので、ちまたの定説にだまされないように是非お耳で確かめてみてください。 ラファロのファーストレコーディングである、コンテンポラリーレーベルの「アライバル・オブ・ビクターフェルドマン」と、同じレーベルに多数録音のあるレッド・ミッチェルの演奏をぜひお聴きになってみてください。 >いま、注目しているジャズプレイヤーは誰でしょうか? これは申し訳ありません。 私の場合は不景気の打撃を直接受けてしまい金銭的な事情から、21世紀に入って以降、最新アーチストを研究することができなくなってしまいました。 しかし、日本人も含めて、非常に若い十代から驚異的な実力を持った新人がたくさん出現してくれるようになって非常に頼もしいと思います。 20世紀音楽としてのジャズの最大の特徴であった「10年周期でのスタイル変革」というものがすっかり消滅してしまったまま定着ぎみですが、そろそろ先人のスタイルを踏襲した技術のうまさから脱却して、この「変革」のパワーを見せつけてくれるアーチストが再登場してもよさそうな時期にさしかかっているかもしれません。 リズムの変革の可能性は、まだ全然手付かずの領域ですものね! フュージョン以降、他の音楽ジャンルから借りてきたリズムと合体する、という「新しい試み」は幾度かなされてきましたが、そろそろジャズオリジナルのまったく新しい時代を創るリズムが新規開発されてよさそうにも思います。
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- altosax
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すみませんでした。 やはりエバンス系のモードジャズでお話を進めなければまずかたのですね。 私がはじめてエバンスに接したのは、エピックソニーの「ライブ・イン・トーキョー」(アメリカではファンタジーから発売された例のアレです)でした。 モーニング・グローリーのさわやかな音紡ぎが、思春期だった私の心にしみわたりました。 エバンスのおかげで、「あさがお」の英語名を知ることが出来て、ピンチだった英語テストで助かったほろにがい思い出がよみがえりました^^; その後に順番通りに「ニュージャズ・コンセプション」から聴いて行くことになりましたが、これは後から聴いてしまったためにせっかくの名盤なのに、表題のニュージャズぶりを実感することができず個人的にはあまりピンとこない 作品として受け止めてしまいました。 エバンスのモード奏法は、マイルス他の「こわもての王道のモードジャズ」とは全然違って、フランスのクラシックのドビュッシーのようなひたすらに幻想的で美しい芸術のように感じてしまいました! スコットラファロは天才ですが非常に激しいベース奏法の革命者でしたので、私は不埒にもラファロのソロに来たところでレコードの針をとばして聞いたりしてしまいました(反省)。 そんなこんなしてたら、新聞につい最近まで新作を出して元気だったはずの「ビルエバンス死去」なんて突然記事が出て、涙が止まりませんでした。 何年か経ってから、本当の死因は麻薬だったことを知ってまた言いようの無い大ショックを受けて数日は何も出来なかったのを思い出しました。 しかし、エバンス登場以降のピアニストはほぼ百%エバンス派になってしまったことを考えると、本当に歴史上で最大の奏法改革をした功労者ですよね。 比較的新しい1990年代での「わが心のベスト盤」ですと、これまた謎の急死をひっそりと遂げてしまったフィリピン人のピアニスト、ボビー・エンリケスが晩年(とはいっても全然男盛りの時期だった訳ですが)に日本のキングレコードのパドルホイールレーベルに残した「ワイルドマン・リターンズ」が異様に脳裏から離れない作品でした。 バド・パウエル+オスカー・ピーターソン+ビル・エバンス+カーメン・キャバレロ+エロール・ガーナー+セシル・テイラー+山下洋輔=ボビー・エンリケス! といった感じで、芸術的ジャズの本気度の高さ+エンターテイメントジャズのものすごい面白さがごちゃまぜに何が出てくるかわからないヤミ鍋風仕立てで、最初から最後まで驚きと純粋な感動とユーモアへのくすくす笑いとで脳が休まる暇がありませんでした。 ラストのミスティが終わった後には、聴いている自分のほうが100メートル全力疾走を終わった後のランナーズハイのような気分で、芸術音楽的感動+大衆芸能の面白さ+スポーツ的なエキサイト感覚が渾然一体となった不思議な深い深い、それまでどんな芸術からも味わうことの出来なかった未知の感動体験を味わいました。 日本人のクラシック畑出身のエンターテイナーのピアニスターヒロシがこれと似たような線を意図的に狙った企画で人気者になりましたが、フィリピンのミンダナオ島からほとんど外に出たことが無かった(アルトのリッチ―コールに見出されて一緒に活動したぐらいしかメジャーな海外活動をしたことが無かった)ボビー・エンリケスの孤高の不思議で楽しく感動的に美しいボビー・ワールドは、ジャズのもつ素晴らしい可能性と包容力を感じました。 この作品は、キングの担当プロデューサーがリストラになってしまい、レーベルごと長らく廃盤になってしまっていますが、中古CD店で発見されましたら即買いのお宝だと思います!! 私は21世紀になってからの新しいジャズはあまり知らないのですが、十年周期で進化していったサイクルが崩れて、すっかりクラシック音楽化してしまった現状を、ジャズの地位の確立化と喜ぶべきなのか、ジャズの進化成長は止まって死んでしまったと悲しむべきなのか、悩ましく思っています。 でも、日本からも中学生や高校生でメジャーデビューしてしまう天才ジャズプレイヤーがどんどん生まれてきてくれて、うれしいことですよね♪
お礼
>後から聴いてしまったためにせっかくの名盤なのに そういうのってありますね。 いきなり名盤を聞いてしまっても、後のが今ひとつにきこえてしまうってのもありますが・・・。 >スコットラファロは天才 そうですね、美しいピアノにまけず迫ってくるようなベースにはちょっとビビリました。 いま、注目しているジャズプレイヤーは誰でしょうか?
- altosax
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こんにちわ♪ >私は、jazzを聞き始め数年経ちますが だんだん色々わかってきて、もううれしくてたまらないじっとしてられない時期ですよね。 もうごぞんじの通り、ジャズ100年の歴史のなかで、ほぼ10ねん周期で大きな音楽スタイル革命が起きながら進化してきたので、それぞれの時代に、それぞれ非常に重要なベスト盤が「その時代の横綱」として鎮座していますよね♪ そういったベスト盤をみんな集めるとだいたい1000枚ぐらいが「われこそはベスト盤なり!」と同点で歴代横綱がひしめきあってしまうことになります。 毎年スイングジャーナリ社から、ジャズ名盤ガイドブックが別冊臨時増刊号でいくつか発売されますが、どれもかならず同じ名盤が出てくることにお気づきだと思います*^^* おお、ジャズの奥の深さよ!と思わず新しい本を開くたびに、こんどはあの名盤にどんな別の解説がつくんだろう?と期待して読んでいます。 そういった横綱がひしめきあっている中で、私個人的な「わが心のベスト盤」というのは、世の中の評価としては、前頭、十両、幕下、ぐらいにしか思われていないレコードばかりだなあ、、、と自分の変態ぶりに苦笑いしてしまいます。 怒らないでね^o^; わたしのベスト 1: ブルーノート1205 ジョージルイスのニューオリンズ・ストンパーズ(1955年) ブルーノートといったら黒人モダンジャズなんですが、最初はデキシーだった んですよね。でもこの作品はすっかりハードバップ時代黄金期で、ブルーノート もジャズメッセンジャーズでがんがん稼ぐぞ!といってた頃に、どういう訳か またニューオリンズの激古代企画をしてくれたものです。 当時もうおじいちゃんになっていたニューオリンズのプレイヤーをNYまで 呼んで来て、すばらしい音質で録音してくれたのにはひたすら感謝です! このレコードを初めて聞いたその瞬間、涙がぼろぼろ止まりませんでした! *エバンスの所属したリバーサイドにも、これと同様のニューオリンズジャズ のハイファイ録音がたくさんありますので、ぜひ聞いてみてください♪ 2: ブルーノート5059&5060 ベスト・フロム・ザ・ウエスト(1954年) これまた変態ですが、NY黒人専門のブルーノートで唯一のLA白人ウエストコー ストジャズセッション集です。 ブルーノートというと汗臭いファンキーですが、まったくこの作品は汗知らず。 サンタモニカの海岸を思わせるやしの木のイラストのジャケットがまたお洒落 で素敵です! これも初めて聞いたときに、当時高校一年だったぼくは、あまりのセンスのよ さに感動しまくりました。 「これこそがぼくの求めていたおしゃれのお手本 だよ!」って宝物をみつけた喜びにまたしても涙が止まりませんでした。 ぼくも最初はエバンスに感動していましたが、ちょっと知的に気取った美しさ のエバンス派白人モードジャズのおしゃれと違い、こちらはまったく気取らず、 日本で言えば湘南海岸の別荘に集うリッチだけど爽やかな笑顔が素敵な健康的 に日焼した素足にローファーをはきこなすおとなのエンターテイメント、とい う余裕を感じさせてくれました。 これ以来、ウエストコーストジャズのとりこになってしまいました。 この作品はちょっと仕掛けがしてあるのも前代未聞の珍企画です。 なんと、第一集の5059では、演奏者がすべて内緒になっていて、プレイヤー 当てクイズになっているのです。 第二集の5060を買うと、答えが載っている、というしくみで、両方買わさ れてしまうブルーノートの戦略に自分からよろこんでうれしくはまりました! 3:映画「真夏の夜のジャズ」(1958年) 映像の美しさ、音楽の美しさ、ジャズの当意即妙なアドリブとはこうあるべき! というお手本が、これでもか!とばかりに次から次へと押し寄せて、感動につぐ 感動で、冒頭から終了までの1時間半、涙がとまりませんでした。 かっこいいジャズのダンディズムをお手本として見せてくれる、ジェリーマリガン &アートファーマーのピアノレスカルテット、 「乗り」、とはこういうものだ、というお手本を見せてくれるソニースティット &サル・サルバドールのブルース(同時開催されていたヨットのアメリカズ カップの映像とあいまって本当にさわやかでした!) 赤ちゃんさえもスイングしてしまい、恋人同士が感極まって思わずキスしてしまう ジャズボーカルの真髄を見せてくれたアニタオデイの二人でお茶を! もうひとつのボーカルとインストの融合されたジャズの真髄として、ダイナ ワシントンのオールオブミー! 彼女がマレットを持ってバイブを演奏したという記録は多分これ以外には無い のでは? プリティでハートがおもわずあたたまる、ルイアームストロング&ジャック ティーガーデンのかけあい漫才で、コール&レスポンスの真髄を見せてくれ つつ、エンターテイメントとしてのジャズのお手本も堂々と示してくれた ロッキンチェアー&聖者の行進! そして最後はジャズじゃないけど、ゴスペルのマヘリアジャクソンの心洗われる 賛美歌で終わる、という怒涛の感動は何度見ても飽きるということがありません! うう、また見たくなりました。 もっと言い出すときりがないので、このへんでやめときますね^^
お礼
ありがとうございます。 歴史的に見ると、ちょっと古めな感じのジャズでしょうか。 サッチモとかちょっと苦手です(汗) >言い出すときりがないので、このへんでやめときますね そう言わずに、もうちょっと近年まで教えてほしいなぁ・・・。
お礼
すごい詳しいですね・・・。 ラファロの件、興味を持ちました。 自分なりにも調べてみようと思います。 お付き合いいただき、ありがとうございました。