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ピレスロイド系殺虫剤の肌への影響と睡眠への影響
- ピレスロイド系殺虫剤は肌に悪影響を与える可能性があります。使用する際は適切な保護措置を取ることが重要です。
- また、ピレスロイド系殺虫剤の使用は睡眠にも影響を与えることがあります。敏感な人では眠りの質が低下する可能性があります。
- 質の高い睡眠を確保するためには、できるだけピレスロイド系殺虫剤の使用を控えることが望ましいです。
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- HAL2(@HALTWO)
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Pyrethroid 系だから肌に悪いとか、睡眠に影響があるわけではありません。 Pyrethroid 系薬剤そのものは、殆どが哺乳類及び鳥類といった温血生物には無害であり、それ故に人畜無害の防虫・殺虫剤とされています。 しかし Spray 式の防虫・殺虫剤には噴霧させるために LPG (Liquid Propane Gas) 等が大量に含まれている上に薬剤が噴霧した箇所に長時間付着して分解しないように Grease 状の乳剤が含まれていますので、それらが Allergy 障害を引き起こす場合があります。……Allergy ですので全ての人に影響を及ぼすものではなく、その種のものに Allergy 反応を示す人だけが障害を被ります。 Allergy には化学的なものと精神的なものがあり「嫌だな、気持ち悪い、臭い」といった感情から蕁麻疹や肌荒れを起こす場合もありますので、薬剤成分ではなく、匂いとか「神経毒だから人にも害がある筈」などといった思い込みから過剰な反応を生じる人もいます。 Pyrethroid はもともと除虫菊の成分として発見されたもので、現在は除虫菊から蒸留抽出すると高く付くため、昔ながらの蚊取り線香ぐらいにしか防虫・殺虫薬に用いられなくなり、殆どの防虫・殺虫薬は Pyrethroid 系と呼ばれる様々な化学合成薬を用いています。 Pyrethroid 系薬剤の中には人体に影響を及ぼすような強力なものもありますが、日本ではそれらは農薬に用いられているだけで、家庭用殺虫剤には用いられていません。 また日本の家庭用殺虫剤に含まれる Pyrethroid 系薬剤の分量も海外に較べると少ないもので、Pyrethroid 系薬剤が肌に障害を及ぼすとか睡眠に影響するということはなく、害を及ぼすとしたら薬効成分とは異なる噴霧圧剤 (LPG 等) や溶剤及び乳剤の方でしょう。 Pyrethroid 系防虫・殺虫剤が人に害を及ぼすとするデマの出処は 2017 年 France から発表された下記参考 URL の論文だろうと思いますが、Pyrethroid は体内で分解してしまい、体内に残留しないため、尿に排出された「Pyrethroid 由来のものと思われる分解物」と被検対象となった妊婦から生まれ育った 6 歳児未満の乳幼児の精神状態の傾向を調べたもので、昆虫類に対する神経毒である Pyrethroid 系薬剤が母胎を介して乳幼児の成長に影響を及ぼしているとする有意な Data とは言い難く、追試も行われていません。 肌荒れ等の皮膚障害を生じるという Data は全くなく (あれば製薬会社が製造する筈がありません)、使用が認められている LPG 系噴霧圧剤や乳剤及び香料等に過敏症を持つ人が神経質になっているのだろうと思います。 Pyrethroid 系殺虫剤と誤解され易いものに DEET 系防虫剤がありますが、DEET は Pyrethroid 系ではありませんし、殺虫剤でもありません……防虫剤、昆虫忌避剤です。 DEET も肌荒れや睡眠障害を起こすような薬剤ではないのですが、残念ながら水には溶けないので、肌に塗る防虫剤は Alcohol や石油系溶剤に DEET を溶かしたものとなっています。……このため消防法に定める第 4 類危険物 第 3 石油類に分類されています。 DEET 防虫剤も日光や空気中の酸素で分解して効力を失ってしまい、5% DEET 剤で 90 分程度、10% 剤で 2 時間程度、30% 剤で 8 時間ぐらいが薬効持続限界とされていますので、必要に応じて塗り足す事が推奨されています。 しかし、Alcohol 及び石油系溶剤で希釈されている薬剤ですので、これらに弱い肌を持つ人は肌荒れを起こす可能性があり、製品には必ず「Alcohol 過敏症の方や皮膚の弱い方、乳幼児には使用しない。具合が悪くなる等の症状が現れた場合は本品に Ethanol と DEET が含まれている事を医師に告げて診療を受けてください」と記載されている筈です。 まぁ原因は Pyrethroid や DEET ではなく、LPG や Alcohol 及び石油系溶剤や乳剤、香料というわけです(^_^;)。