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マルチビット対1ビットの音の違いを体感できない問題について
- マルチビットの音に興味があり、marantzのD-1をオークションで手に入れましたが、同じ音にしか聞こえません。
- 接続はバランス接続でアナログミキサーに入力し、出力レベルはテストトーンを利用して合わせています。
- 他人に操作してもらってブラインドテストを行いましたが、聴き分けられませんでした。
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まあ、同じような音でしょうねえ(汗)。・・・昔ははっきりとした違いがあった Single Bit と Multi Bit でしたが、最終期はほぼ同じ完成度、つまりほぼ同じ「当時の理想の音」になってしまいましたから・・・。 TDA1541A-S1 DAC に惚れ込んで 10 年余に渡って MARANTZ CD80、CD95、PHILIPS DFA10000 (MARANTZ PM99SE) と乗り継いだ経験があります。 MARANTZ CD80 を購入した頃は既に Bit Stream 機が出ていたのですが、あまりの音の酷さに呆れて CD80 を購入、その後も御気に入りの Music CD と Headphone を持ち込んで Bit Stream 機を店頭視聴しながらも結局 Bit Stream 機は購入しませんでした。 LHH900R は私が DFA10000 を愛用していた頃に発表された DAC7 (TDA1547) を用いた最後の CD Player で、それまでの Bit Stream 機は SAA7221 に始まって SAA7350 に至るまで Chip の型番が更新される度に以前の Chip に生じていた欠点を認めて改善した旨が英文 Audio 誌に公開されていて、開発元の PHILIPS 社 Engineer 自身もその欠点を認めるほどの問題を抱えた DAC 群だったのですが、DAC7 に至ってようやく満足の行く音が得られたようです。 DAC7 以前の Bit Stream 機の音は一言で言えば Mellow な音・・・Tone Controller の Treble を絞った Soft な音とは違って、弱音域では高速で Smooth な Soft Dome Tweeter みたいな雰囲気があるものの強音域になるにつれて Speed 感が鈍って Soft を通り越した Mellow な音になってしまう癖があり、SAA73xx Series の頃は DAC 後段の Analog Amplifier で Over Shoot 気味の後味を付けて元気の良い PHILIPS Sound を創り出していた製品もありました・・・DFA10000 用に AUDIO ALCHEMY DTI (Digital Transmission Interface) を加えて愛用した LD Player の PHILIPS CDV600B なんかはそうでしたね。 それが DAC7 になってからは Mellow に崩れる感触がなくなって強音域まで高速で Smooth な Soft Dome Tweeter の感触を広げてきたように感じられるようになりました。・・・初期の DAC7 機、例えば France の Maker (Maker 名は忘れました) が出した CD Player はまだ少し Mellow な感触がありましたが、PHILIPS は LHH700 ぐらいから Single Bit の欠点はほぼ払拭されたような気がします。 でも、それまでの DAC 変遷歴は PHILIPS 製 DAC Chip の開発 Cost を大幅に引き上げてしまい、結局 PHILIPS 社は Pure Audio 部門から撤退、DAC Engineer 達も CS (Crystal Semiconductor) 社に吸収され、その CS 社も CL (Cirrus Logics) 社に吸収されて CLCS 社になっています。・・・CS4398 に代表される CLCS 社製 DAC も MARANTZ 社以外、滅多に使われていませんね。 一方 TDA1541A-S1 は LHH2000 から DFA10000 に至るまで Multi Bit らしいと言うか、非常に個性の強い音をしていて、強音域では芯がしっかり通った瑞々しく力強い音ながら弱音域では今にもポキッと崩れるのではないかという危うさがあって、Headphone でやっと聴き取れるほどの弱音量楽器音は確かに強音量楽器音に崩されていたと記憶します・・・でも Speaker から出すぐらいの Dynamic Range 幅ならば御機嫌の音でしたが・・・。 TDA1541A-S2 Double Crown Chip は TDA1541A-S1 Single Crown Chip よりも高性能かのように誤解されがちですが、TDA1541A-S1 Chip の生産が終了した後に台湾 PHLIPS が生産を再開したものが TDA1541A-S2 Chip であり、実は全く同じ性能のものす。・・・Double Crown の意味は Version 2 或いは Second Edition の意味であり、2 重の選別という意味ではありません。 MARANTZ D1 はそれまでの TDA1541A-S 機が言われ続けてきた「Bit Stream 完成型の DAC7 に比べると荒削り」という欠点を払拭すべく、物量に物を言わせて補正に補正を重ねた複雑な回路で質感の向上を図った製品ですので、PHILIPS/MARANTZ が理想とする音質を TDA1541A-S2 で実現してみせたというものです。 DAC7 で理想の音質を実現した LHH Series 最終型である LHH900R と同じ音になるのも不思議ではないですね(笑)。 http://www.ne.jp/asahi/voce/home/Kyoutuu/900R.htm http://audio-heritage.jp/MARANTZ/etc/projectd-1.html 上記 Page を御覧になれば判るかと思いますが、両者とももはや TDA1547 や TDA1541A-S1 Chip の個性など完全に磨り潰して全く別の「理想とする音」に変えてしまうほどの物量が投じられている製品です。 下写真は PHILIPS CD80 の中身ですが、個性の強い音がしていた CD80 の中身なんて Simple なものです(笑)。 Ope'Amp' が多用された DFA10000 の DAC 部も Simple でしたよ(汗)。 その後の私は Multi Bit が捨て難いことから TIBB (Texas Instruments Burr Brown) 社製 PCM1704 を用いた DENON DVD5000 を経て現在の PCM1792 を用いた Style Audio CARAT TOPAZ Signature に至っているのですが、ここまで事前の処理が多い複雑な DAC になってしまうと、未だに聴いたことがない CLCS4398 の音も多分、似たようなものではないのかなと思うようになっています(笑)。
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- poteti800
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フリップスとマランツはかつて提携関係にあり 相互に部品を融通して良質なCDPを販売してました。 900RとD1は提携期の晩年に当たる機種と記憶しています。 練りに練りまくって1ビット、マルチビットの垣根を越えて 似たような音質の仕上げてしまいました。 これが良いか悪いかは分かりません。 D1の代わりに別のメーカーのマルチビットDACを購入されては如何でしょう?
お礼
回答ありがとうございます。900Rの音は好きなので、D-1を売却して、プレーヤー(studerかemt)を買うか、Apogee Rosetta200かAntelope Audio ZODIACを購入して別の個性を探してみようと思います。
- project-k3
- ベストアンサー率50% (567/1119)
違いが分からなかったという事は・・ 貴方の聴力(ここでは感性ですが)が判断出来なかったという事でしょうね。 アンプや スピーカーの情報が無いので その辺りも影響していると思われます。 また・・・ ミキサーをお使いとの事ですが・・・ それが足枷では?
お礼
回答ありがとうございます。他の方の回答にもありますとおり、よく似た音だそうで、私の感性レベルでは同じ様にしか聞こえないのでしょう。
補足
ミキサーはallen&heath xone32 と NEVE8816の2台、それぞれヘッドホンで比較、ヘッドホンはSONYのCD900STです。ちなみに2台のミキサーの個性は分かりましたがどちらの環境でも900RとD-1の差がわかりませんでした。
- nijjin
- ベストアンサー率27% (4825/17830)
計測したらわかるかも?と言う感じでしょうか? 実際、最後の頃の普及クラス1ビットと、それより数年前の普及クラスマルチビット(別メーカー)では 素人にはどっちがどっちか全くわからないぐらいですし・・・ (普及クラスと言っても単品なのでセットもののコンポよりは良いでしょう)
お礼
以前、Pilips LHH500RとTEAC D-500で比較した時は音の違いが出たのですが、LHH900RとD-1は同じ音の傾向なので私の耳レベルでは同じに聞こえるのでしょうね。回答ありがとうございました。
特殊な能力の御耳を、お持ちの方で、あれば聴き分けられるのでしょう。 測定器レベルの世界なので、普通の人に、音質の違いは判らないかと・・・ 高速処理出来る、電子部品が開発されていなかったので、信号の処理を分割 していた時代の産物です、高速処理が可能な現在では採用するメーカーは 無いと思いますが・・・
お礼
回答ありがとうございます。測定器レベルの話ですか・・・・普通の人には分からないはずですね。
- nekonynan
- ベストアンサー率31% (1565/4897)
そりゃ同じ音するの当たり前、marantzのD-1のD/AコンバータはPilips制ですから・・・・クラウンマークが2個入った選別品です。似通った音がします。この手の製品はD/Aコンバータの性能で決まりますが選別品で精度事態一番いいD/Aコンバータですので、あとのアンプが良ければ同じ系統の音します。 ちなみに我が家にはいまだに現役でLHH-1000が居てます。R-1とR1aと3台で比較したが好みの差があるが性能では甲乙付けられなかった。 マルチビットが弱いのは方形波の波形でオーバーシュートする所、たぶんそのへんまでは判らないと思います。
お礼
早速の回答ありがとうございます。二卵性の双子なのにソックリで見分けがつかないという様なニュアンスなのでしょう。
お礼
大変詳しい解説をいただきありがとうございます。<両者とももはや TDA1547 や TDA1541A-S1 Chip の個性など完全に磨り潰して全く別の「理想とする音」に変えてしまう。>一つの山頂を目指すのに色々な手段があるという点で理解できました。