日本語でもそうですが、聞くということは、相手の言った言葉がそのまま自分の頭の中に残る、つまり、相手の言った言葉を少なくともその直後は、自分の頭の中で、または口頭で再生できるということなのです。
もし、誰かが側にいたら、その人に何か日本語で言ってもらってください。そして、当然意味が分かると思うのですが、意味が分かるということとほぼ同時に、あなたの頭の中に、今聞いた、その人の言葉がそのまま残っているのに気が付かれると思います。そして、たいがいの場合、その言葉を口に出して、繰り返すことが出来ます。反対に、繰り返すことが出来なかったら、意味が理解できていないはずです。
テレビを見ていたら、誰かのセリフをそのまま口頭で繰り返してみてください。かなりの程度できるはずです。聞き取りができるということは、必ず、このように、意味がそのまま音として頭の中に短時間ではあっても残ることを意味しています。
ですから、英文を聞くときにも、その聞いた英文を頭の中で、即時に繰り返していくことがリスニングのコツです。
ただし、その前提として、英文の文法構造が分かる、語彙を理解していると言うことが必用です。
その意味で、テキストのあるものをリスニング用に使うのがよいと思います。
意味の確認が出来るものを使い、最初は意味を見ないで、次は、意味を確認して、英文を見ながら、そして、最終的には、何も参照しないで何回も聞き、再生をする練習をするというのが、いいと思います。話す訓練にもこれが本当は一番いいはずです。
へたに会話学校に通うよりも、この方法のほうが力がつくと思います。
最初は、頭の中での再生だけでも良いでしょうし、口頭で再生することを終始やっても良いと思います。
本当は、口頭で再生するほうが、効果が上がるはずです。
英文を即座に頭の中で繰り返すと言うことは、日本語に直さないで英語を理解していく訓練にもなります。たとえば、I have a pen. とか I love you. をいちいち日本語に直す人はいないでしょう。それだけ、英文と意味のつながりが完成しているので、日本語に直す必要がないのです。
自分もそうでしたが、ある程度英語が分かるようになると、読んだり聞いたりしたその瞬間に、英語ではなく日本語が頭に浮かんでくるようになるのです。そして、これは、実は、会話をするときや、長文を速く読むときなどは、非常な障害になります。
自分はもう出来なくなりましたが、以前は、聞いた文章がまるで読んだ文章が文字として記憶に残るように、音として記憶に残っていました。意味の分からない表現とか単語であってもそれが音として残るのです。
若い方なら、多分、半月も一日一時間ほど集中して訓練すれば、音を記憶として残せるようになると思います。
同時通訳の訓練などでは、頭の中で繰り返すのではなく、口頭での再生をします。つまり、聞きながら即それを繰り返すわけです。また、高度になると、再生を遅延させてやることもあると聞きます。
最後になりましたが、何も聞かずに、単に自分で声に出して英文を読む訓練も、とても役に立ちます。RやL,BやVの違いなどを、自分の口を使って、色々出してみると、ああ、こんな音の出し方もあるんだと、なっとくしたりすることがあるはずです。
その際、音が、口の前の方(唇に近い部分)で響いているか、それとも、喉の奥の方で響いているか、舌がどのような位置にあるか、などを意識しながらやると、リスニングのときに、ああ、この音だ、と気がつくことがあります。
細かいことですが、最初の内は、一つの文を繰り返し聞くことも大切です。R,Lの区別などは、短文での練習でやるしかありません。
ただ、それと同時に、ある程度の長さの、つまり、数分程度の英文を繰り返し聞き、それを再生する練習もしたほうが良いですね。
意味のわからない英語放送を、聞き取れないまま、単に流しつづけることは、現実には、ほとんど効果がないと言われています。
以上、かなり前に自分が書いたものを一部手直しして投稿します。
お礼
聞いたら、繰り返すことが大事なんですか。 話して音を記憶するように 繰り返しの練習が良いのですね。 テキストなどを使って練習してみたいと思います。 回答ありがとうございました。