Madam を使うのは既婚女性とは限りません。未婚・既婚を問わず、女性に対する「かなり丁寧な」呼びかけになります。ただ、日常的にはお店や銀行などに出かけたときに耳にすることが多い程度でしょう。このほか、イギリスでは会議の議長さんが女性の場合には “Madam Chairman,” も使われますが、このように、使われる場面はかなり限定されてきますね。
一方、アメリカ英語ではこの省略形 ma'am が使われるのが普通で、こちらは日常でもごく普通に呼びかけに使うことができます。やはり、既婚・未婚を問いません。この省略形は、イギリスでも通用しますけど、アメリカに比べて圧倒的に頻度が下がります。
「かなり丁寧な」と聞いて、「じゃあ、店の店員とかではなくて、日常的な場面でわたしが使いたいときはどういうの?」と聞きたくなるでしょうが、相手の名前を知らなければ、実際にはなにも使わないのが普通です。
アメリカ英語では lady が一般女性に対する呼びかけに使われることはありますが、この例外を除けば、英米問わず呼びかけに「身分・性別・既婚か未婚か」といった情報をこめること自体、避けられるようになっているからでしょう。(複数の女性たちに対する呼びかけの Ladies は例外です。)
女性に対する悪口や軽蔑の意図を込めての「呼びかけ」はたくさんたくさん例がありますが、ご質問から外れますね。
補足
大変参考になりました。ありがとうございました。イギリスに来て、私は学生なのですが、お店やバスに乗っていて”マダム”と言われるので”????そんなに年とってない!!”って心の中で叫んでいました。既婚・未婚は問ない。というのは分かりました。 年齢が気になります。”1”の方の教えてくださった解説によると”ある一定以上の年齢”となっていますが、大体どの程度(13・14歳でも使えるのかなあ?)なものでしょうか?