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ポジとネガでは印刷時に差が生じますか
雑誌などに写真を印刷する場合、 ポジをスキャンして製版するのと、ネガのプリントをスキャンして製版するのでは 品質に差はありますか? (今ではデジタル化するのが一般的だとはおもいますが)
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こんにちは。 グラフィックデザイナーです。 「ポジとネガは印刷時に差が生じるか?」ではなく「ポジとネガは特性が違うので、表現に応じて使い分ける」というのがスジだと思ってください。 印刷することを前提に写真を撮る場合、ポジとネガ、どちらの良さを取るかでフィルムを決めてたハズなんです。 ポジとネガでは、ラチチュード、粒子の大きさ、鮮やかさなどに差がありますが、結局は表現者の好みでフィルムを選んでいるんで。 品質の差は、フィルムやプリントの品質、製版の技術、印刷の手法で現れてきます。 印刷に携わる人間がフィルムに写された情報をいかに汲み取る。 ポジだろうがネガだろうが、求められた品質で印刷することに尽力する。 そのノウハウによって品質が決まります。 どっちが上(下)か、というのはある意味ナンセンスな議論です。 ポジまたはネガの、どちらがダメなんてことはありません。 デジタル全盛の時代でも、広告の大型ポスターで使う写真をネガで撮影してプリントして納品するフォトグラファーもいるわけです。(もちろん事前の打ち合わせで方向性を決め、使うフィルムを決めています) 画質・品質に差が出るならば、ネガなど使うはずもありません。 ポジが一般的なのは、印刷に携わる人間が表現すべき正しい色を共有できるからです。 ネガはプリント時に明るさや色調を大きく変える事ができるため、同じフィルムからプリントするにしても印画紙の違い、現像の違い、光源の違い、プリントする人の違いなどによって色が全く違ってきます。 自由度が広すぎるために、「プリント」という形で写真の最終形を見せない限り撮影者の意図は伝わりません。 オレンジ色で反転したフィルムを見て「この色だ」と言い切れないから、使いにくいってことです。ネガのベースのオレンジ色も、メーカーによって違いますし。 そういう理由で、ネガフィルムだけ渡して印刷なんてことは有り得なかったということでして、ネガの質が悪いわけではないんです。ネガはポジよりも情報量は多いですしね。
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- hayasi456
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>若干ネガよりもコントラストが強いようには感じますが。 そうですね、メリハリのある鮮やかな写真を望む場合はポジフィルムが良いようです。 余談 カタログなどコマーシャル関係の撮影は印刷の関係上ポジフィルムを使用がほとんどでした。 ネイチャーフォトを主とする人達もポジフィルムが多かったようです。 適正露出であればメリハリのある鮮やかな写真が期待できます。 ポジフィルム用の印画紙はラティチュードが狭いので明るいところは飛び暗いところは潰れます。 ADEなど段階露光はそのために行います。 ネガフィルム用の印画紙はラティチュードは広いのプリント時の補正で補うことが出来ます。 露出補正もそれほど必要としません。 「写ルンです。」でもそれなりに撮れるでしょ。 そういう意味でポジフィルムの方が高度な知識いる言えます。 結婚式場や街の写真館はネガフィルムが主体でした。 報道、スポーツ写真などもネガフィルムが多かったようです。 建築関係や大人数での集合写真では広角レンズになるほど遠近感が強調されるので 大判、中判のフィルムカメラが未だに多く使われているようです。 さらに余談 「デジタル化でパソコン、ソフトに金はかかり、カメラ、レンズの買い替え周期は早くなりさらに撮影後の仕事が増えているのに料金は変わらない。」 と嘆いていたコマーシャルフォトのプロカメラマンもいました。
お礼
何度も回答をありがとうございます。 印刷してもダイレクトプリントと同様、ポジはコントラストが強い写真になるんですね。 つまり コントラストの強い写真を撮りたい→ポジ 諧調豊かな写真を撮りたい→ネガ これに尽きるということですね。 私は今はデジカメがほとんどですが、前はほとんどネガで撮影していました。 ポジはお金がかかるし、プリント時の補正はほとんどできないし 段階露光するとあっという間にフィルムがなくなるし ライトボックスにおいて見るときれいには見えても、プリントするとそうでもないし 粒子もめだちますよね。 でも、写真雑誌や撮影テクニックの本などでは、ポジを使うべき、と書いてあったものが多かったと思います。 ポジで撮影するのは、高度な知識が必要かもしれないけど、高度な知識があればいい写真が撮れるというもんでもありませんものね。 勉強になりました。ありがとうございます。
- 18OSX
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ネガとポジとではフィルムの性質が違います。 まず「シャープさ」ではポジのほうが優れています。 ですので殆どの印刷用途ではポジが使われます。 対して「諧調の豊富さ」ではネガのほうが断然に優れています。 ですから、人物の肌を重要視したい印刷物などにはネガフィルムが使われる場合があって 当然色分解(スキャン)もネガフィルムから行います。 「ネガは色が分からない」と良く言われますが 昔のアナログ製版では確かに色校正を出すまで色具合が掴めない事はありましたが 現在のデジタルスキャンならその場で反転(つまりポジ)画像がモニターに出ますから そんな昔風な悩みは全くありません。 確かに、原稿チェックの際にはネガ状態を観察するしかありませんから都合が悪いですが それは「画像品質に差があるか?」とは別の問題です。 ただ、先のご質問にも書きましたが モニターにポジ画像が表示されても、 それは色反転と色補正をした後の画像であって絶対的なものではありませんから 原稿提供者が望む発色のプリント見本をつける必要があります。 プリント原稿を搬入させる業者もありますが それは色合わせなどの製版の手続きを簡略化したいだけです。 本来のフィルムの諧調を求めるのならネガからのスキャンが最善です。 そんな訳で、用途によっては画像品質に差が出ます。 が、ネガからのスキャンの品質の高さを知らない人が大部分ですから その「差」は、あってないようなものかもしれません。 --- 身近でポジ(或いはデジタル画像)とネガプリントの差を実感したければ 写真館の写真を見てみればいいかもしれません。 最近の若い人が行うデジタルカメラでの撮影~プリントと 昔ながらの写真館の大判ネガフィルム~プリントとでは一見して差が分かります。 その差は印刷原稿にした場合でもそのまま表れます。
お礼
回答をありがとうございます。 ポジのシャープさというのは、コントラストの強さということでしょうか。 ネガの諧調の豊富さはわかります。 私はそういう点が好きだということもあってネガを愛用していました。 今はほとんどデジカメですけど。 ネガは少々、原稿チェックの際に不都合があるというくらいで 画像品質には問題はないんですね。 そうではなく、それぞれのフィルムの性質の違いだと。 そして本来のフィルムの諧調を求めるのには、ネガからのスキャンが最善なのですね。 写真館の写真大判ネガフィルムを使っているんですね。 勉強になりました。今度見てきます。 一時期、写真に関する本をたくさん読みましたけど ポジを使ってとるべきだ、と書かれた本が多かったですね。 ポジの利用を義務つけているフォトサークルもあったようです。 あの時代は勘違いが大手を振って歩いていたような時代でしたね。 そうではなく、それぞれのフィルムの特性を知って、撮影に適したフィルムを選ぶことが大切なんですね。 いろいろありがとうございました。
- hayasi456
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印刷原稿の場合フィルムならばポジフィルムが一般的です。 理由はネガフィルムでは見ても明るさ色合いがわからないからです。 ポジフィルムでも使用する光源の明るさ色温度によって色合いが違って見えるので 日本印刷学会推薦規格のライトボックスを使用するようです。 参考URL http://www.asanumashoukai.co.jp/product/20000/20600/20605/item_1304.php ネガフィルムで撮影されてもプリントを原稿とされれば色合い明るさが解るので問題無いでしょう。 (学校の卒業アルバムはほとんどネガフィルムで撮影されていました。) 余談 デジタルカメラで撮影した場合も確認するモニターによって明るさ色合いが異なるのでプリントの方が良いかもしれません。 指定のプリンターでプリントした写真を入稿する指示を出していた出版社もあったようです。
お礼
回答ありがとうございます。 つまり、印刷原稿にポジが用いられるのは、商慣習ということですね。 フォトコンの入賞作を印刷したものをみても、 どれがポジで、どれがネガなのか見分けがつかないと思います。 ポジで撮影したものをダイレクトプリントすると 若干ネガよりもコントラストが強いようには感じますが。 おっしゃるとおり、デジカメも色見本をつけたほうがいいですね。 大変参考になりました。
通常印刷物用の撮影はネガは使いませんポジで撮影するのが普通です 画質に当然差が出るからです
お礼
回答ありがとうございます。 >画質に当然差が出るからです 具体的にどのような差があるのかを教えていただけませんか。
お礼
グラフィックデザイナーさん、何度も回答をありがとうございます。 ポジとネガは特性が違うので、表現に応じて使い分ける ですよね! アマチュアの世界では、勘違いしている人が結構いまして ラボでポジでの撮影をしつようにすすめられたりしたこともあります。 品質の差は、フィルムやプリントの品質、製版の技術、印刷の手法で現れるものなんですね。 今日、雑誌制作の会社から連絡ありまして、 画素数が小さいので、フィルムを貸してほしい、ということでした。 どうやらフィルムから印刷してもらえるようです。 ちょっとほっとしました。 いろいろとありがとうございました。