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ラムセス2世と神々、平和と太陽の王
記事の基になったQ&A
古代エジプトと聞いて、あなたは何を思い浮かべるでしょうか。壮大なピラミッド、ミイラ、スフィンクス… そのすべてを築いたのは、神と人とが深く結びついた時代の人々です。中でも「太陽の王」と称されるラムセス2世は、圧倒的なスケールの建築物や、戦争と平和の両面で歴史に名を刻んだ存在でした。
そんな彼の物語が、いま東京で“体験”できると話題になっています。この記事では、ラムセス2世とは何者だったのか、どんな神々を崇拝していたのか、そしてなぜ今なお彼の名が語り継がれているのかをひもといていきます。
1. はじめに
古代エジプトは、巨大なピラミッドやスフィンクスなどの壮大な建築物、そして神秘的な神々の信仰で知られています。その中でも特に有名な王が「ラムセス2世」です。彼は戦争と平和、建築と信仰の全てにおいて偉大な功績を残しました。
そして現在、東京・豊洲の「ラムセス大王展」では、そんなラムセス2世の魅力が存分に紹介されています。この記事では、彼の人生、宗教的背景、戦争、そして展覧会の見どころまでを丁寧に解説していきます。
2. ファラオとは何か
ファラオとは古代エジプトの王であり、単なる政治的な支配者ではなく「神の代理人」としても崇拝されていました。ファラオは神々と人間をつなぐ存在であり、宗教儀式の中心でもありました。ラムセス2世はその中でも特に偉大なファラオであり、彼の治世は約66年間にも及びます。
3. アブ・シンベル神殿 ― 王の権威の象徴
ラムセス2世が建てたアブ・シンベル神殿は、ナイル川南部の岩山をくり抜いて造られた壮大な建築です。神殿正面には高さ20メートルを超えるラムセス2世の巨像が並び、内殿には太陽神ラーや他の神々と共に自身を祀っています。太陽が特定の日に神殿内部を照らすよう設計されており、その技術と信仰の融合には驚かされます。
QAから引用
大神殿の正面にはラメセス2世の4体の椅座(いざ)像があり、それぞれ高さは20mをこえる。その内部は55m以上の奥行きがあり、大広間と小室が中央の聖室へとつづく。この神殿にはラメセス2世自身と、ヘリオポリス、メンフィス、テーベの主神であるラー、プタハ、アメンの3神をまつっている。聖壇は東向きで、春分と秋分の日に日の出の光が奥の聖室にあるこれらの像をてらすよう設計されている。
4. カデシュの戦い ― 王の戦い
ラムセス2世は軍事的指導者としても知られています。紀元前1274年に起こったカデシュの戦いでは、当時の強国ヒッタイトと対峙しました。この戦いは、世界最大級の戦車戦とされ、双方が膠着状態となりました。ラムセス2世はこの戦いを「自らの英雄譚」として神殿の壁画に描き、民に誇示しました。
5. カデシュ条約 ― 平和への道
戦いの後、エジプトとヒッタイトは長年の争いに終止符を打つべく、「カデシュ条約」を結びました。これは現存する世界最古の国際平和条約とされ、互いの領土の尊重、捕虜返還、敵対行為の禁止などを定めた画期的な文書でした。この条約により両国は長い平和を保ちました。
6. 太陽神ラーとエジプトの神々
ラムセス2世の時代には多くの神々が信仰されていましたが、特に重要視されたのが太陽神ラーです。太陽は生命、秩序、王権の源と考えられており、ラーは世界を創造した神でもあります。ファラオは「ラーの子」として神聖視され、ラーへの信仰を国家全体で共有することで王の権威が強化されました。ラーの他にもアメン、オシリス、イシス、ホルスなど、さまざまな神が信仰されていました。
7. 現代によみがえるラムセス大王展(東京・豊洲)
そして今、この古代の偉人・ラムセス2世の実像に触れられる貴重な機会が東京・豊洲で開催されています。
「ラムセス大王展」では、エジプトから来日した貴重な遺物、王の像、神殿のレリーフ、アクセサリーなどが展示されています。また、アブ・シンベル神殿の再現映像や、太陽神ラーとの関係に焦点を当てた解説もあり、まさに五感でラムセス2世の時代を体験できる展示です。
この展覧会は歴史好きはもちろん、初めて古代エジプトに触れる方にも大変おすすめです。
QAから引用
今、エジプト展などをやっているところはありますか?なければオススメのエジプトの博物館や美術館があれば教えてください(^_^)
おわりに:ラムセス2世の時代から学ぶこと
ラムセス2世は、その強大な権力をもって国家を安定させ、文化や建築、外交の面で数々の業績を残しました。その中には、現代にもつながる「国際協調」や「宗教と政治の融合」といったテーマが含まれています。
東京・豊洲で開催中の展覧会では、そうした彼の人間像や時代背景を深く知ることができます。音声ガイドや映像資料、ミニチュア模型など、子どもから大人まで楽しめる工夫も満載です。歴史を学ぶことが、今を見つめ直すヒントになるかもしれません。
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