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未来を映す鏡「万博」の魅力と役割とは?

「万博」とは、「万国博覧会」の略称であり、正式には「国際博覧会(International Exposition)」と呼ばれる国際的な大規模イベントです。万博は、文化や科学技術、産業の成果を展示し、世界各国の交流を促進することを目的に開催されます。開催には国際的なルールがあり、「博覧会国際事務局(BIE)」がその運営と認定を担っています。 

会期は数か月にもおよび、来場者は数百万人から数千万人。会場には国別・企業別のパビリオンが立ち並び、最新の技術や文化が紹介され、開催国にとっては国際的な評価を得る絶好のチャンスとなります。 

万博の歴史を彩る名イベントたち  

万博は19世紀から始まり、時代を象徴するイベントとして数々の歴史に名を刻んできました。以下はその代表例です。 

  • 1851年 ロンドン万博(水晶宮博覧会) 
    世界初の万博。巨大なガラス建築「水晶宮」は、産業革命の成果を世界にアピールし、博覧会という新たな文化を誕生させました。 
  • 1889年 パリ万博 
    この万博で建設されたのが「エッフェル塔」。当初は期間限定の建築物でしたが、今やフランスの象徴となっています。 
  • 1970年 大阪万博
    「人類の進歩と調和」をテーマに、日本初の万博として開催。岡本太郎の「太陽の塔」が象徴となり、来場者数は約6,400万人と大成功を収めました。 
  • 2010年 上海万博 
    「より良い都市、より良い生活」を掲げ、約7,300万人が来場。中国の都市計画と国際的地位の向上に大きな影響を与えました。 

万博の多様な目的と意義  

万博は単なるイベントではありません。以下のような重要な役割と目的を持っています。 

  • 国際交流と相互理解:多様な国や文化が集まり、お互いの価値観を尊重し合う機会を提供。 
  • 技術革新の展示:新技術や未来社会に関する構想を披露し、研究開発の促進にもつながります。 
  • 世界共通課題への提案:環境問題やSDGs(持続可能な開発目標)などに対し、新たな視点や解決策を示します。 
  • 都市開発・経済効果:会場やインフラの整備、観光客による地域活性化を促進。 
  • 文化の振興:伝統文化や芸術の紹介を通じて、文化的交流が活発化。 
  • 未来社会の提示:各回のテーマに即して、人類の未来に向けたビジョンを描きます。 

一方でこんな意見もあります(引用) 
未来がどうこうとか関係なく消費者が金と時間を使う価値があるほどの魅力を万博に感じてないだけ。近場の方はともかくとして「貴方をUSJと万博のどちらか希望する方に招待します!」って関東の人に言ったら圧倒的な大差でUSJが勝ちそう。コンテンツとしての魅力不足やアピール不足を若者の嗜好や性質の問題に置き換えるのは無理がありますよね…まあ司会者として「万博に魅力がない。それだけの話」とは言えない気持ちは分かります。 

万博がもたらす具体的なメリット  

経済面での恩恵

観光客の増加による消費拡大、会場や交通インフラ整備に伴う雇用創出、関連産業の活性化など、地域経済に大きな波及効果があります。 

都市インフラの整備

万博を契機に、道路・鉄道・空港など交通網の強化や、会場跡地の再開発が進められます。1970年の大阪万博後には、大阪モノレールが整備されました。 

国際的な認知度向上

開催都市・国は国際社会から注目を浴び、文化や技術力を発信できる絶好のチャンスを得ます。 

技術革新と企業の成長

万博は技術開発の最前線が集まる場。企業にとっては、新技術や製品を世界に向けて紹介する大舞台でもあります。 

教育・啓発的な価値

若い世代を含む市民が、科学技術や国際課題に触れることで、視野が広がり、次世代への刺激となります。 

万博はどうやって開催が決まるのか? 

万博の開催国は、以下のプロセスを経て選ばれます。 

  1. 立候補:開催を希望する国がBIEに対して正式に立候補。 
  2. 開催計画の提出:テーマや会場案、予算などを盛り込んだ詳細な計画書を提出。 
  3. BIEによる現地調査と審査:実現可能性やテーマの魅力などが評価されます。 
  4. 加盟国による投票:BIE加盟国(170カ国以上)の投票により開催国が決定。 
  5. 正式承認:選出された国が正式にBIEの承認を受けます。 

登録博覧会(5年に一度)と認定博覧会(中規模、登録博の間に開催)という2つの区分があり、それぞれ別の選定スケジュールが存在します。 

そして2025年、大阪・関西万博へ 

次回開催される万博は、2025年の「大阪・関西万博」です。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。医療、健康、SDGsといった現代社会の重要課題を中心に、未来に向けた希望や可能性を提示する内容が期待されています。 

この万博は、単なる展示会ではなく、未来を語り合い、共に創っていく国際的な「実験場」でもあります。誰もが主役となり、世界とつながる場。それが万博なのです。 

https://www.expo2025.or.jp/ 

まとめ  

万博は、時代ごとに異なる社会の課題や希望を映し出してきた鏡です。技術や文化、価値観の交差点として、また未来社会を描くキャンバスとして、私たちに大きな刺激と学びを与えてくれます。 

2025年の大阪・関西万博も、その例に漏れず、世界に向けて日本のビジョンを発信し、共に未来を考える重要な機会となるでしょう。世界が集うその日を、心から楽しみにしたいものです。  

げんごろうのつぶやき 
大阪万博のホームページ見たけど、よくもまぁここまで興味がわかないホームページを作れるものだと感心した。勉強になるのでみんな見たほうが良い。 

知りたい詳細は全然ないし、各国のパビリオンも外観しか分からないし、本当に何にも分からない。 

これで来てくれと言うんだからね… 

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