• ベストアンサー

和声に重きを置く曲はいつから?

yamariの回答

  • yamari
  • ベストアンサー率39% (11/28)
回答No.5

これまでの質問者さんのコメントを見て「もしや」と思い、『展覧会の絵』の楽譜を確認してきました。 確かに「カタコンブ」や「キエフの大門」はぱっと見た感じ圧倒されますね。楽譜が真っ白ですから。特に「大門」は最後の部分は二分音符ばかりで黒い音符が一つもないです。しかも和音だらけ。『ジムノペディ』の楽譜は見つかりませんでしたが、この曲も二分音符だらけでしたよね。これらの楽譜を見て質問者さんは「和声を重視」と表現なさったのではないかと推測します。 しかし、残念ながらそうではありません。これらの曲はメロディ重視の曲です(サティについては自信ありませんが)。楽譜を見ただけでは一見すると和音の連打のように思えます。しかし、あの楽譜の中にもメロディとそれ以外がちゃんと含まれているのです。 ここで一つお聞きしますが、ピアノ演奏の経験はおありですか?ピアノ演奏においてはたいていの場合、一つの棒にたくさんの音符がついた和音がある場合、その中の一番高い音をメロディとして扱います。そのため演奏する場合は一番上の音を特に大きく鳴らします。そうするとその音だけが浮き上がって聴こえてきますよね。和音の連続があっても一番上の音だけを強調してつなげていくことで、メロディを内声を弾き分けることができるのです。 これは「大門」の場合にも当てはまります。楽譜には和音ばかりが書き連ねられておりメロディなど存在しないかのように見えますが、一番上の音だけをつなげていくとちゃんと旋律が浮かび上がって聴こえてきます。なかなか堂々たる旋律ですよ。 もうひとつ勝手に推測させていただいたのですが、実演、録音などで「大門」の演奏をお聴きになったことがないのではありませんか?楽譜を見ると長い音符ばかりで随分のろ~っとした曲のように思えますが、実はテンポはかなり速いです。速度表示(五本線の上に書いてあるイタリア語です)がかなり速くなっているためです。質問者さんは「音を止めて和声で勝負」と書いてらっしゃいますが、音は止まるどころか大迫力で進んでいきます。実際耳にされればちゃんとメロディも聴こえてくるし、「和声重視」などとは思わなくなると思いますよ。 ちなみにああいう曲を誰が始めたか、ということですが、世の中に「長い音符の和音ばかりを使う流派」みたいなものが存在するわけではないので、お答えしようがありません。ムソルグスキーが「大門」をあのように書いたのは、たまたま彼がそうしたかったから、もしくは曲を構成する上での何らかの必然性に基づいた結果だと思われます。 ~オマケ~ 楽譜の見た目が今回の質問と同じような曲、ということでドビュッシーの前奏曲集一巻「沈める寺」を挙げておきます。こちらは本当に和声重視の曲でテンポもゆっくりなので、とても不思議な雰囲気を味わうことができると思います。よろしければ楽譜や音源を探してみて下さい。

noname#32495
質問者

お礼

ありがとうございます。 この「白い音符しかない」というところがこだわりなんです。 旋律が隠れていようと、和声的という概念がいろいろ解釈可能であろうとも、「雰囲気」で和音の連打を主体にしている、となるとまずこの曲かなと思いました。 後思いつくところは、「沈める寺」もそうですが「雪の上の足跡」も結構その雰囲気かなと思いました。 ピアノは3年くらいやってました。チェルニー40番だったかで挫折してます。ショパンの簡単なワルツやらやったのが精一杯でした。右手和音の一番上を鳴らせと確かに習いました。 ですので、ご回答で新たに気づかせていただいたのですが、疑問というのがもしピアノ曲ならあるいはピアノ編曲されたものが「右手も含めた「大和声」を鳴らしまくる曲はいつからできたのだろう」という感じです。 というのも、この作り方というのは、楽器重視の思想がどこかにあるのかなと思えるのです。響きが豊かでないと、そんなもの作ろうと思わないでしょうね。そして、やはりこじんまりした「貴族性」から脱しようとする音楽の流れが感じられる一端ではないかなと愚考したので、なにか気になるのです。 クラシックの野蛮化というか芸術化というか…

関連するQ&A

  • 「キエフの大門」は何と読む?

    「キエフの大門」は何と読む? ムソルグスキー作曲「展覧会の絵」の中に「キエフの大門」がありますが、 この読み方、「キエフのだいもん」なのか「キエフのおおもん」なのか、はたまた「キエフのたいもん」なのか。 ご存知の方がおられましたら教えてください。

  • クラシック ダウンロード

    著作権切れのクラシックで、ムソルグスキーの「展覧会の絵」の ・鶏の足の上の小屋 ・卵の殻をつけたひなどりのバレエ ・グノーム ・カタコンベ を探しているのですが見つかりません。 できればすべて単体でDLしたいのですが、どこかよいサイトなどありませんでしょうか? 宜しくお願いします。

  • ベストオブクラシックで聴いた曲の演奏家を教えてください!

    NHK-FMで以前ムソルグスキー作曲{展覧会の絵」を聞いたのですが、その時演奏していたピアニストの名前が分からないのです。 これまでにこの曲を演奏したピアニストが分かれば教えてください!

  • クラシック系音楽についてのアンケイト

    展覧会の絵 このムソルグスキーの 曲にまつわる おもしろい実話があれば お願いします。

  • 曲の感想が聴きたいです。

    最近クラシックに興味を持って色々聴いてます。 最近気に入ってるのは ○モルダウ ○バッハ:インヴェンションとシンフォニア ○ビゼー:アルルの女第1&2組曲 ○ムソルグスキー:展覧会の絵&はげ山の一夜 なんですが、この曲のここがすごいとか感想みたいなのを聞かせてほしいです。お願いいたします。

  • 以下の曲が嫌いな理由

    以下の曲が嫌いな方がいましたら、その理由をお聞かせ願えれば幸いです。私はこの曲が特に好きなので、嫌いな方の感覚というのを知りたいからです。 チャイコフスキー:バイオリン協奏曲ニ長調 ムソルグスキー作曲(ラヴェル編):展覧会の絵 ドヴォルザーク作曲:弦楽四重奏曲「アメリカ」

  • お薦めの「春の祭典」CDを教えてください。

    皆さんの個人的な意見で構いませんので、 お薦めのCDをあげてください。 宜しくお願い申し上げます。 ムソルグスキー「展覧会の絵」と ベルリオーズ「幻想交響曲」も お薦めCDありましたら、教えてください。 よろしくお願いします。

  • EL&Pの「キエフの大門」の歌詞の一節の解釈は?

    エマーソン・レイク&パーマーのアルバム"展覧会の絵"に収録された一曲"キエフの大門"の歌詞の一節に、意訳すると、「私は生きる、私は死なない。死ぬことは生きること。」といった意味の歌詞があります。 著作権の問題と私の拙い英文読解力の為、歌詞の原文の引用は避けます。EL&Pのファンの方なら恐らくピンとくると思います。 これは、「死ぬほど辛いことがあっても、私は生きる、生き続ける。」との決意表明だ、と私は解釈しています。ドラマチックな楽曲構成(原曲はムソルグスキー)と、グレッグ・レイクの美声もあって、私の大好きな曲です。  EL&Pのファンの方、ぜひ貴方のこの歌詞の解釈を教えて下さい。よろしくお願いします

  • 展覧会の絵(ピアノ)の難しさは?

    ピアノの発表会で弾く曲を探しています。 家族が最初の「プロムナード」が好きなので、ムソルグスキーの「展覧会の絵」を候補に入れようか考えているところです。 (今現在、良く聴いているとか好きという理由ではないのですが、弾くとなったらこれからよく研究しようと思います。半年以上時間があるので・・・) この曲は全音の難易度一覧では6(上級上)になっています。でも、譜面を見てみたところ、同じ6に属するショパンのエチュードとか、ドビュッシーの喜びの島とかよりは、一見、譜面が簡単そうに見える気がします。 きっと、これらの曲とは違った難しさがあるのだと思うのですが、どういう点が難しいのでしょうか?(パワーが要るとか、全曲をまとめるのが難しいとか??) また、この中から数曲抜粋してトータル10分ぐらいにする場合、どういう組み合わせがいいでしょうか?プロムナードは絶対、あとキエフの大門はできれば入れたいです。

  • どこか物悲しい雰囲気のクラシック曲を教えてください

    こんにちは。 ロックが好きですが、リッチー・ブラックモアやイングヴェイ・マルムスティーンなどの影響で、最近クラシックを聴き始めました。 質問はタイトル通りです。 物悲しい雰囲気でなくても、壮大な(悪く言えば大仰な)感じの曲も探しています。 基本的に短調の曲が好きです。 特に好きな曲は... ヴィヴァルディ: 調和の霊感 第8番 第一楽章 「四季」より「冬」 第一楽章 バッハ: ヴァイオリン協奏曲 第一番 第一楽章 小フーガ ト短調 G線上のアリア ベートーベン: ピアノソナタ「悲愴」 エリーゼのために 交響曲第九番 モーツァルト: 交響曲第25番 レクイエム「怒りの日」 パガニーニ: カプリース 5番、24番 ラ・カンパネラ ムソルグスキー: 展覧会の絵「プロムナード」「バーバ・ヤーガの小屋」「キエフの大門」 グリーグ:ペール・ギュント「山の魔王の宮殿にて」 パッヘルベル:カノン スメタナ:モルダウ こんな感じです。よろしくお願いします。