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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:共産主義と宗教についてお教えください。)

共産主義と宗教についての疑問

tyr134の回答

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  • tyr134
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回答No.7

マルクスの思想の中で最も誤解されている言葉の一つですね。 この言葉は,『ヘーゲル法哲学批判・序説』の中の一節で次のように書いています。 「宗教上の不幸は、一つには現実の不幸の表現であり、一つには現実の不幸にたいする抗議である。宗教は、なやめるもののため息であり、心なき世界の心情であるとともに精神なき状態の精神である。それは民衆のアヘンである」 因みに,マルクスが生きていた当時は「アヘン」は別に麻薬ではありませんでした。(今の日本で言えばタバコみたいなもの) その中毒性などが指摘され,危険性の警鐘が鳴らされていましたが,未だに医療用として使われたりしていました。(あと,「宗教はアヘン」という表現は,ヘーゲル主義者の常套句だったそうです) 宗教(特にキリスト教)は現実の困難に対して忍耐を求めます。 そして,国家権力の基に民衆を縛り付ける道具に成り下がっていました。(政治的に保守勢力と宗教は緊密な関係にあった) その一方で,人々は宗教を精神的な支柱として縋っていました。 そうした宗教の有り様が,民衆を(慰めはしているが)革命を妨げているとして,当時その中毒性や危険性の声が高まっていた「アヘン」という比喩を使ったわけです。 マルクスは無神論者でした。 ですが,宗教の持つ一定の役割については理解を示していました。 そして,批判すべきは宗教ではなく,宗教というフィルターによって見えにくくしている「実態=人間疎外の状況」についてであると述べています。 そしてこの人間疎外の状況を脱するため,プロレタリアート(無産階級)という(経済)階級に注目します。 この階級が革命(必ずしも暴力革命ではない)によって他の階級から自らを開放し,同時に他の階級の人々もそこから開放させなければならないとしました。 こうした一連の革命は,主に仏英からは若干遅れていたものの,資本主義経済が発展しはじめた独によって行われるべきと考えていました。 ロシアなんてド田舎は,まだまだ後進国なんだから革命の段階になんか来てないよ~とも思ってました。 というわけで,マルクスは無神論者であり,宗教に対して積極的な評価は行っていませんが,逆に積極的に排斥したわけでもありません。 ただ,宗教というものを心の拠り所としなければならない民衆に一種の哀れみのようなものを持っていました。 マルクスが宗教を批判した時,それは保守政治勢力に取り込まれた政治的宗教勢力であって宗教そのものではありませんでした。 ところが,これを盛大に誤解・曲解をなされたレーニンさん。 レーニンは幼少の頃より権力側と癒着していたロシア正教会が堕落しているのに憤慨していました。 そんな背景から、革命で打ち倒す先を政府とロシア正教会に定めたわけです。 これは仕方ないんです。 だって,マルクスが仮想敵視ていた(資本主義で肥え太った)ブルジョワジーがロシアには居なかったのですから。 レーニンさん,マルクスをもじって「宗教は毒酒である」ってのを残しています。 こっちは敵意むき出しですね。 で,これがマルクスが言った「宗教はアヘン」という表現と混ざってマルクスは宗教弾圧したという誤解に繋がってます。 宗教弾圧には必ず「政治的意図」が絡んでいます。 それは別に共産主義者の専売特許ではありません。 例えばイスラエルのユダヤ教はイスラム教や他のキリスト教を弾圧していますし,イスラム原理主義の濃い地域では他の宗教が禁止されたりしています。 日本だって,歴史を見れば織田信長や徳川家康に取り潰されたお寺や神社なんかも沢山ありますしね。 長文・乱筆失礼しました。 参考になれば幸いです。

miranosoba
質問者

お礼

ご回答、ありがとうございます。 マルクスが生きていたころのアヘンは、たばこのようなものだったのですね。 知りませんでした。 「宗教はアヘンである」という言葉は、もしかしたら、その時の共産主義を邪魔だと考えた支配者が意図的に民衆が誤解するように喧伝したのでしょうか。 キリスト教は国家権力のもとに民衆を縛り付けつる道具に成り下がっていたのですね。民衆に忍耐を求めるために。現実が理想通りになってないのは、共産主義だけではないと思えてきました。 マルクスは無神論者だったのですが、積極的に肯定はしていませんが積極的に否定はしていなかったのですね。 これを誤解・曲解したのはレーニンだったのですね。「宗教は毒薬」という言葉は、たしかに敵意むき出しという感じがします。 よくマルクス・レーニン主義という言葉を聞きますが、一緒にしてはいけないような気がしました。 だけど、権力と癒着していたロシア正教もかなりひどいことを、もしかしたらしていたのでしょうか? ロシアにはその当時、ブルジョアはいなかったのですね。かなり遅れていた国だったということも知りませんでした。 宗教弾圧は、確かに共産主義者の専売特許ではないと思いました。 日本も豊臣秀吉がキリスト教を弾圧したこと、織田信長が一向宗だったでしょうか?弾圧したことを歴史の時間に習いました。 共産主義国に関係なく政治的に宗教が邪魔だと思えば弾圧するのですね。 いろいろお教えいただきありがとうございました。 心から感謝いたします。

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