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共産主義と宗教についての疑問
bossnassの回答
- bossnass
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誤解です。 マルクスは確かに「宗教は麻薬(アヘン、毒酒)だ」と言いましたが、それは宗教否定や宗教への攻撃を目的としたものではありません。 2つ意味があります。 1つは、「宗教は民衆にとって必要不可欠なものだ」という意味です。 当時、アヘンは現在のたばこのような扱いでした。今では厳しく制限されてますが、当時はみんな普通にたしなんでいたのです。酒やアヘンやたばこは、摂取しても何も体にいいわけではないが、それを取り上げられると民衆は憂さ晴らしの手段を失い、かえって悪い状況になる。宗教のそのような存在だと指摘したのです。 2つめは「宗教は民主主義を阻害している」という意味です。 「アヘンは摂取しても体にいいわけではない」という意味にもつながるのですが、当時カソリックやプロテスタントの思想的民衆支配は民主政治や選挙にも大きく影響していました。 現在のアメリカでもキリスト教原理主義が政治や選挙に大きくからんでいることと同じです。「共産主義は、高度な民主主義と資本主義の発展の上に築かれる」と考えていたマルクスにとって、こうした教会の支配は邪魔だったのです。 乱暴に要約すれば、「宗教は個人や家族で信じるのなら素晴らしいものだが、社会や経済に口をだすのが害悪にすぎない」とマルクスは「宗教は麻薬(アヘン)だ」という表現で説いたのです。 ところがロシアや中国や北朝鮮では、そうした意味を改ざんし、文字通り「信仰心は罪悪だ」と宣伝し、宗教を弾圧、排除し政治思想と個人崇拝を強要したのです。 しかし、ロシア正教と儒教は当時確かに権力者とつるんで民衆を支配していたので、共産主義者の宗教排除は彼らの目的達成のためにはしかたのないことでした。 ここに「マルクスの理想(机上の空論)」と「ロシアや中国の現実(アジア的慣習)」の分裂が起きたわけです。 理想的な平等社会をめざすマルクス主義は、言い換えれば全ての宗教が目指す社会でもあるのですが、その両者とも実際に人間が実行しようとすると、とんでもなく醜悪な状況になっていくのは皮肉なものです。
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ご回答、ありがとうございます。 宗教はアヘンだという言葉は、宗教へ否定や宗教への攻撃を目的とした言葉ではないのですね。 当時、アヘンは煙草のようなあつかいだったということを知りませんでした。 マルクスは宗教は煙草やお酒のようなものだといったのですね。 宗教が民主主義を阻害することがあるというのは、現在の中東の状況をみるとわかるような気がします。 マルクスもそのようなことをいったのでしょうか。 宗教が政治や経済に必要以上に口を出すのは、確かに害悪にすぎないと思います。 私はマルクスがロシア、中国、北朝鮮のように信仰心は罪悪だというような意味で言ったのだと思っていました。そして、共産主義という思想を強要したものだと思っていました。 もしかしたら、ロシア正教も権力者とつるんでいて、ひどい状態だったのでしょうか。 マルクスの理想とロシアや中国の現実との分裂なのですね。 マルクス主義とは、共産主義は高度な民主主義と資本主義の発展の上に築かれて、理想的な平等社会を目指していたものなのですね。 だけど主教と同様、共産主義も、現実には人間が実行すると現状のように醜悪なものになってしますのですね。 とても考えさせられました。 いろいろお教えいただきありがとうございました。 心から感謝いたします。