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春望と奥の細道の「城」

国敗れて山河ありの「春望」のほうは「城」を「しろ」と読み、奥の細道の「平泉」でそれを引用したほうでは「城」を「じょう」と読むようです。 まず、この私の理解が合っているかどうかがあるのですが、これがあっているなら、なにゆえに読みが違うのでしょうか? なんか気になります。このことについてなにかご存知の方、よろしくお願いします。

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回答No.1

■杜甫の「春望」の「城春にして草木深し」の「城」の読み方には、もともと「しろ」と「じょう」の両方があるのです。 ■漢文訓読においては、ある漢字を訓読みすることもでき、音読みすることもできるような場合が、よくあります。有名な「矛盾」という故事で、矛が鋭利であることを表す「利」という字を、「と(キコト)」と読むこともあり、「り(ナルコト)」と読むこともあります。「政治」を意味する「政」を、「まつりごと」と読んだり、「せい」と読んだりします。 ■訓読みの利点は、読んだときに意味が分かり易いということ。音読みの利点は、読んだとき漢籍らしい歯切れのよい響きになるということです。 ■たしかに、杜甫の「春望」の「城」については、「しろ」という読み方が主流だと思います。「国」を「くに」と読むと、対になっている「城」を「しろ」と読みたくなるということもあり、有名な詩ですので、伝統的な読み方として「しろ」が定着しているのです。 ■しかし、これを「じょう」と読んでも間違いではないし、実は私は「じょう」と読んだ方がいいと思っています。なぜなら、「城春にして草木深し」の「城」は、日本でいう「お城(おしろ)」ではなく、古代中国の「城壁で囲まれた都市」のことだからです。「しろ」と読むと、日本では意味を誤解される恐れがあります。 ■そういうわけで、もともと「春望」の「城」は2通りに読むことができるのです。人口に膾炙している読みを選ぶなら「しろ」、「お城(おしろ)」だと勘違いされないことを優先するなら「じょう」とよめばいいのです。 ■次に、芭蕉が「城」をどう読んでいたかですが、これは不明です。『奥の細道』の原文には読み仮名は振ってなかったと思います。 ■ですから、『奥の細道』の方も、2通りの読みが可能だと思います。 ■azazasasさんがご覧になったテキストでは、たまたま「春望」では「しろ」、『奥の細道』では「じょう」と読ませるようになっていただけで、この読み分けは絶対的なものではないはずです。現に私自身は、「春望」で「城」を「じょう」と読ませているテキストを見たこともありますし、『奥の細道』で「しろ」と読ませているテキストをみたこともあります。

その他の回答 (1)

  • iwaoo
  • ベストアンサー率31% (23/74)
回答No.2

僕は両方とも「じょう」で習いました。 #1の方の回答のこともありますし、「決まりはない」「どちらでもよい」ってことでいいんではないでしょうか。

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