高校化学 陽イオン交換樹脂の交換理由とは?

このQ&Aのポイント
  • 陽イオン交換樹脂には、-SO3(-)H(+)や-COO(-)H(+)などの強酸や弱酸の官能基が存在します。
  • NaClaqを加えると、強酸の官能基がH(+)を手放し、Na(+)を吸引することにより、イオンの交換が行われます。
  • また、この反応は可逆反応であり、HClaqを加えると元に戻る仕組みが働きます。
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高校化学 陽イオン交換樹脂はなぜ交換するのか

教えて頂きたいことがございます。 化学の高分子で陽イオン交換樹脂について、以下の疑問があります。 ○-SO3(-)H(+)の官能基をもつものに対してNaClaqを加えると H(+)とNa(+)が交換するとのことですが、どんな理由があって交換することになるのでしょうか。陽イオンが降ってくると、どんなものでもチェンジするのでしょうか。-SO3(-)H(+)が強酸の官能基だからH(+)を手放すのはわかるとしても、Na(+)を吸引する理由がわかりません。 ○この反応は可逆反応とのことですが、-SO3(-)Na(+)に対してHClaqを加えると元に戻るのですが、その反応の原動力みたいなものがよくわからなくなっています。 ○-COO(-)H(+)の官能基をもつものに対してNaClaqを加えても、H(+)とNa(+)が交換するとのことですが、-COO(-)H(+)が弱酸の官能基なので、H(+)を手放したくないのではと考えてしまいます。 これはこれとして、暗記してしまえばよいと思うのですが、少しでも高校の範囲でも理解できる理由があれば納得がいくと思い、質問させて頂きました。

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  • 2benzene
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回答No.2

簡単に説明すると化学平衡の移動、ルシャトリエの原理によるものです。 陽イオン交換樹脂とありますがこれは基本的には溶液と接触しています。そこで例えば  -SO3H + Na^+ ⇔ -SO3Na + H^+ のような平衡状態にあります。ここにNa^+を含む溶液(例えばNaCl)を加えると平衡は右に傾くため樹脂にNa^+が吸着し、逆に酸を加えると系のH^+濃度が上昇して平衡は左に傾き樹脂は元に戻ろうとします。ここでは例としてNa^+を挙げましたが、陽イオンの種類によってこの平衡の平衡定数は異なるため、樹脂への吸着の度合いはそれぞれのイオンで異なります。 また、 >-SO3(-)H(+)が強酸の官能基だからH(+)を手放すのはわかるとしても、Na(+)を吸引する理由がわかりません。 とありますが、樹脂は高分子ですから、-SO3H基は大量に存在します。もしこれがすべて-SO3^-になっているとすると、樹脂は強烈な負電荷を帯びていることになり不安定です。よって系の陽イオン(例ではH^+とNa^+)は樹脂にかなり束縛されています。もちろんただ水和しているだけの基もあるでしょう。 >-COO(-)H(+)の官能基をもつものに対してNaClaqを加えても、H(+)とNa(+)が交換するとのことですが、-COO(-)H(+)が弱酸の官能基なので、H(+)を手放したくないのではと考えてしまいます。 ここまでの説明でも分かるとは思いますが、担体がカルボキシ基出会っても上記の平衡と同様のことが起こるため、陽イオン交換が起こります。もちろん平衡定数は異なるため吸着の度合いは変わるでしょう。

musaoutosa
質問者

お礼

2benzene 様 ご回答頂きありがとうございます。 お礼の返事が遅れてしまい、誠に申し訳ございません。

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  • hiro_1116
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回答No.1

あまり厳密性を気にせず、大雑把に説明します。 NaとHのどちらと結合しやすいかは、それぞれの濃度(Hが絡むので一部pHとも言えますが)に依存します。 要は平衡のようなものなので、酸性が強ければ(Hが沢山あれば)Hと結合しますし、強酸性ではない条件でNaがあれば、HよりNaの方が親和性が高いのでNaが結合します。

musaoutosa
質問者

お礼

hiro_1116 様 ご回答頂きありがとうございます。 お礼の連絡が遅れてしまい申し訳ございません。

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