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調査。各グループの代表の決め方。

stomachmanの回答

  • stomachman
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回答No.3

ANo.2のコメントについてです。  各クラスターに(それがどんなやりかたで分割されたものであれ)どんな名称を与えるかは全く任意です。「クラスター中で人数が一番多い人の属する地域名に番号を添えたものを用いる」というルールにしたところで(気に入るかどうかはさておき)差し支えはありません。ご質問は、まさにその、どうでもいい点についてのものであるということにご注意下さい。つまり突き詰めれば「名前の付け方のルールを推定せよ」というパズルなのです。そして、(データの出自やモデルに拘る必要があるような複雑な処理ではなくて)簡単な計算でそのルールが再現できることが示せたので、回答としたわけです。  ちうわけで、これ以上の分析を行っても意味がないことがお分かりいただけたでしょうか。 =====================  余談ながら、ご質問にある本についてです。  たとえば、クラスター同士の距離が近いなら、スーパークラスターとしてひとくくりにするのはアリです。また、各地域での広範な調査(あるクラスターに数人、などというサンプル数じゃもちろん話になりません)で多型の種類と比率が分かっているならば、それと比較することによって、(必ずしも距離が近くない)クラスター同士を遺伝学的観点でひとまとめにすることもできるでしょう(これこそが、地名と対応付けられるまとまりだと思われます)。しかし、たとえば「クラスターの名称のうち番号を無視して地域名だけでひとくくりにする」ということをやったとすると、そりゃ全くのデタラメです。(なまえに「あ」が付く物はどれかな~、というやりかたで品物を分類するのと似たような話です。)もしもそういうことをやっている本ならば、トンデモ本コレクションに加えるか、ゴミ箱に直行。  そこまであからさまに酷くはないとしましょう。次に検討すべきはクラスター分析そのものです。データがクラスターに分けられた、という点が重要ですね。クラスターが18個得られた、という話が妥当かどうかは、クラスター間の距離に比べてクラスター内の距離が十分小さい、という条件が整っているかどうかに掛かっています。しかし、クラスター分析の方法には様々あり、同じ方法を採っても、クラスター間距離としてどんな距離を採用するかで結果がかなり変わります。さて、結果を見ると、どのクラスターも同程度の人数が入っている。18個もあるクラスターでそんなことが起こるなど、一般的に使われる手法を用いていたのではなかなか生じないのではないか。逆に、人数が均分されるようにクラスターを分割したのだとすれば、「クラスター間の距離に比べてクラスター内の距離が十分小さい」といううまい結果にはなかなかならないのではないか。ですから、このクラスター分析の手法(開示してないのなら論外)は妥当なのか、その結果が意味のあるものかどうか、という点が最も慎重に検討されるべき所でしょう。でもそれには、分析に使ったデータと、分析方法の詳細が必要です。(わずか数百のサンプルであれば、開示できないことはないでしょう。これがもし学術論文であるなら、データを開示するよう要求できますし、その要求を断るのは異常です。)  なお一般論ですが、ミトコンドリアのSNPs解析について、混血(つまりグループの分岐ではなく複数のグループA, Bの合流ですね)を論じたければ、合流しなかった者の子孫と考えられるグループA', B'が現存しなくてはならんでしょう。それぞれのグループにおける多型の種類と頻度を測定し、A', B'には一致する多型がないか、ごく少ないことが分かったとします。これから分かるのは、A, Bは長期間隔絶していた系統だということです。次に、混血してできたと思われるグループの成員の母系がA, Bのどちらかの直系だという仮説を検証する。  たとえば、少なくとも数万年間隔絶してきたグループの出身者同士が別の地域で混血した、という場合、こういったやりかたで、混血が起こったか、またそれがいつ頃かが推定できるでしょう。しかしわずか数千年のうちのどの時期に混血が生じた、ということを主張できるほどの精度はおそらくないだろうと思います。  また、ミトコンドリアは母系をたどって継承されるのですから、あるグループが何世代にも渡って移動し続けた、という話ならばミトコンドリアによる分析に意味があります。しかし、高級技術者の男性が遠方から移住して来て子孫を残す、という話だと、ミトコンドリアには混血の痕跡が残りません。この点も解釈に注意が必要かと思います。

thegenus
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。ご指摘によりいろいろと考えさせられます。

thegenus
質問者

補足

ご丁寧にありがとうございます。とても勉強になりました。 質問の意義はこの研究がまっとうかどうか評価せよ、あるいは筆者のやり方を推定せよ、という欲張りなものではなく、権威が本にしている、NHKが放送し、世間でも知られる、この研究の数値を例として利用させてもらって、「代表」選び(仕分け作業)を数学的・統計学的にどのように行うのかを知りたいという事でして、このデータを皆さんがどう処理するかをご教授いただきたいのです。 数学的処理をして作ったクラスターなのですから、数学者のカンならまだしも、そこから急に遺伝学者のカンという言い訳は全体として詭弁になります。クラスターを数学的に作成した事が無に帰するからです。カンであればカンなのに、数学的な体裁を見せ付けているというのは……。 >『差し支えはありません。』 つっかえずに、日本人は混血なんだという結論まで読み進められますでしょうか。ただ一回の調査をクラスター処理して、その中身を統計的に処理せず、このクラスターは中国人と割り振っていしまうのでは、統計処理をしてない、本人がそう思っただけの非科学的な科学書ですよね。科学としてもっとも差し支える点ではないでしょうか。最初の一歩である命名、それが好きに名づけられるのならば他はもっとどうでもよくなると思うのですが。たとえば後で構成員の人数を集計する事になる各クラスターの色分けを勝手に決めてしまうのですから。 なお、中国人(1)の(1)という番号は、この場の便宜のために、私が付け加えた番号であり、本文にそのような番号はありません。どのクラスターも区別なく中国や日本という仕分けのされ方です。 つまりこの数量の調査なのに、分析と結論で、地域名による統合をしています。stomachmanさん のご重視される、その観点においても差支えがあると思います。 調査の規模が大きくなれば、統合できるという点が、よく分からないので、ご解説願いませんでしょうか。 >『わずか数百のサンプルであれば、開示できないことはないでしょう。』 それはセンモン的なので割愛して結果だけということではないでしょうか。一般書という点を利用しています。論文ではありませんが、岩波、NHK、世論、などへ、論文異常の影響力を与えています。行政に対してもそうなっているでしょう。司法は社会通念に基づく判決を出しますから人権裁判などにも。 私のレベルではstomachmanさんの暗示は難しいので、 >『さて、結果を見ると、どのクラスターも同程度の人数が入っている。』 以降のご解説の背景である数学家的な常識が私にはわかりません。まさに数学的な吟味・批評を期待しているこの質問の要になると感じていますので、ご解説お願いします。 C- 1アイヌ (1) 1,0,10,1,1 C- 2中国人(1) 11,4,1,5,13 C- 3琉球人(1) 0,3,0,0,1 C- 4中国人(2) 4,1,1,4,15 C- 5韓国人(1) 7,4,4,14,2 C- 6―――(1) 5,5,2,3,5 C- 7―――(2) 2,5,3,1,5 C- 8日本人(1) 3,2,0,0,1 C- 9中国人(3) 1,0,3,4,6 C-10韓国人(2) 5,0,1,7,1 C-11―――(3) 5,1,4,5,1 C-12―――(4) 1,2,3,3,1 C-13琉球人(2) 3,5,0,3,3 C-14韓国人(3) 3,0,0,5,4 C-15琉球人(3) 5,12,8,5,0 C-16アイヌ (2) 4,1,7,0,0 C-17琉球人(4) 2,5,4,3,1 C-18中国人(4) 0,0,0,1,6 >『しかしわずか数千年のうちのどの時期に混血が生じた、ということを主張できるほどの精度はおそらくないだろうと思います。』 結論で混血という表現や示唆をするのは、まさに「どの時期」(何人同士)という点において詭弁がありますね。そう思います。だけど博士は権威なのです。信仰に過ぎない中身であっても、何をどう言っても社会的な科学常識を形成できるのです。 私の過去の質問「『日本人のルーツ』科学の表現と解釈の正確さ。」 http://oshiete.goo.ne.jp/qa/7302018.html この前にも同様のテーマで質問をしたのですが、質問が削除されています。そこでは、権威に立てつくお前が学会発表しろという回答がありました(笑)分からなくて質問している質問者になんと学会発表を要求しているのですが、教える立場にある回答者がその前にここで説明するべきなのに。 私は博士が好き勝手な事を言うのは、自由ですませられますし、博士の科学的精度は、二の次の関心事です。博士批判ではありません。権威の考察が日本人の科学常識の標準とされるのがどうかという事は気にしています。その考えの反対者に対して、博士の意見が権威の盾として用いられています。しかしそういう経緯は私の関心が強くなっただけの関係であり、本件に対して私は純粋に科学的な興味として質問しています。

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