論理学での同一律の使い方について

このQ&Aのポイント
  • 論理学における同一律について、具体例を交えて説明します。
  • 同一律を使った証明の手順や意義についても解説します。
  • 同一律を理解することで、論理学の基礎を深めることができます。
回答を見る
  • ベストアンサー

【論理学】公理系LPの同一律について

A⊃A [同一律]を他の定理を証明するときに、どのように使うかが理解できません。 具体例として、矛盾律 ¬(A∧¬A)の証明にて、 【証明】  (1)A∧¬A [1]背理法の仮定  (2)A∧¬A [1](1)と同一律  (3)¬(A∧¬A) (1)(2)と背理法 ・・・出典「論理学」(東京大学出版)野矢茂樹著(17刷 P.216)より ここで、(2)と(3)の意義が理解できません。 そもそも、(1)で仮定していることを、なぜ(2)として、同様の論理式を記述する必要があるのか? そして、なぜ背理法を(1)(2)から導出できるのかが理解できません。 お知恵のある方、どうぞご教示下さいませ。 宜しくお願い致します。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • MkzlDmlr
  • ベストアンサー率100% (2/2)
回答No.1

その矛盾律(定理3)の証明では、直ぐ前の頁にある“派生規則3’[背理法の一種]と定理1[同一律]とが 導出規則として応用されているにすぎません。  その証明図の各行の右端の語句は〈その行の論理式の導出に用いた規則の明記〉です。  仮定AをA∧¬Aとおけば、それについて定理1を用いてA∧¬Aを導出できます。 導出されたA∧¬Aは派生規則3’でのD∧¬Dの図式に当たる論理式なので、 そのA∧¬Aについて派生規則3’用いて¬(A∧¬A)を仮定なしに導出できます。 (「仮定なしに」とは「仮定として立てたA∧¬Aのほうを その仮定の任から解いて」とも言い回せます。) こうして〈仮定なしの¬(A∧¬A)が導出できるコト〉いいかえると〈¬(A∧¬A)が定理であるコト〉が証明できます。  要するに、この証明での同一律は《行(3)で背理法を用いるための手筈》として用いられています。  なお、この証明は、1つのA∧¬Aに“仮定と同一律による帰結の一人二役”をさせて、 (1)  A∧¬A    [1] 仮定(にして帰結) (2)¬(A∧¬A)   (1)(1)と背理法 のように短くするコトもできます。

tobochite
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 この証明では、背理法を用いたいがために、同一律により、 A∧¬Aを導出しているのですね。おかげさまで理解できました。 ”仮定と同一律による帰結の一人二役”も大変興味深く 拝読いたしました。 深く御礼申し上げます。

関連するQ&A

  • 【論理学】公理系LPの同一律について

    同一律を公理系LPから導出するときの質問なんですけど、野矢茂樹さんの論理学の本では次のようになってます。 1.A (1)DRの仮定 2.¬A (2)背理法の仮定 3.A∧¬A (1)(2)1.2と結合 4.A (1)2.3と背理法 5.A⊃A 1.4とDR やってることは理解できるんですけど、最初の仮定Aを仮定であり導出と見てDRを適用することはできないんでしょうか? 1.A (1)仮定であり導出 2.A⊃A 1とDR というふうに考えたんですけど、これはダメなんでしょうか?

  • 論理学での質問

    同一律を公理系LPから導出するときの質問なんですけど、野矢茂樹さんの論理学の本では次のようになってます。 1.A (1)DRの仮定 2.¬A (2)背理法の仮定 3.A∧¬A (1)(2)1.2と結合 4.A (1)2.3と背理法 5.A⊃A 1.4とDR やってることは理解できるんですけど、最初の仮定Aを仮定であり導出と見てDRを適用することはできないんでしょうか? 1.A (1)仮定であり導出 2.A⊃A 1とDR というふうに考えたんですけど、これはダメなんでしょうか?

  • 同一律について

    お世話になります、又宜しくお願いします。 「同じである」事を、厳密に考えると、同一律の問題が発生しました。 1)論理学上のA=Aと言う同一性 2)1+1=2の数学上の同一性 3)昨日の私と今日の私が同じ私であると言う、信念から来る同一性 以上の3種類の同一性に気が付きましたが、2)と3)の違いは凡そ理解できそうですが、 1)と「2)と3)」の関係が、明確に区分されるのかが良く理解できません。 つまり、論理学上の同一律A=Aの意味を正確に理解していないようです。 同一律について、上記の3種類以外に有るのかも含めて、ご示唆をお願いします。 例えば、身体と空間、或いは、場所に関することとか有りそうですが? この質問は、下記のQ&Aから連想されたもので、此方も覗いて頂ければ幸いです。 http://okwave.jp/kotaeru.php3?q=1801141 賞味期限89168時間と77秒

  • 【論理学】オススメの独習用書籍を教えて下さい

    30半ばにして、脳トレの一環として始めてみた論理学に 興味を抱き、時間のあるときに勉強を続けていこうとして いる者です(数学とは縁のない私立文系卒です)。一日 1~2時間であれば、読書時間を確保できます。 これまでに、入門の入門として下記の書籍を読みましたが、 今後のステップアップとして、ご推奨の論理学に関する 書籍があればご教示下さい。 ・入門!論理学~野矢茂樹著 ・論理学~野矢茂樹著 ・論理学入門~三浦俊彦著 とても興味のある本としては、  ・論理学をつくる~戸田山和久著 が気になっていますが、当方、読書速度が遅いため、分量に 圧倒され挫折する可能性が高いです。 既述の通り、「脳トレ」の一環として学習し始めたので、当面の ところ(半年以内)目標としては、論理学の中級程度(が、どの レベルか解らずに書いております)をおいてみたいと考えております。

  • 論理学 命題文の推論についての質問です

    「入門!論理学」~野矢茂樹著・中央公論新社 で論理学を 勉強しております。 推論の真偽を問う問題の解説として下記のように記載されて おりましたが、残念ながら理解できませんでした。 ここから引用>>   手形は有価証券である。   小切手は手形ではない。   だから、小切手は有価証券ではない。  前提を認めて、その上で結論を否定してみてください。  手形は有価証券で、小切手は手形ではなくて、でも  小切手も有価証券である、そう書き並べて、これは  矛盾しているでしょうか。  手形も小切手も有価証券だけれども、手形と小切手は  違う。これは別に矛盾ではありません。有価証券にも  いろいろあるんだなというだけのことです。ということは、  この前提を認めても結論を否定する余地があるという  ことですから、この導出は絶対ではない。つまり、  演繹としては正しくない。そうなります。  逆に、前提を認めて結論を否定したときに矛盾になる  場合には、その導出は演繹としてた正しいと言えます。  演繹の正しさをチェックするやり方として、この「前提を  認めて結論を否定し矛盾になるかどうか調べる」という  チェック法はかなり有効ですから、覚えておいてもよい  でしょう。 <<引用ここまで 理解できないのは、「前提を認めて否定する余地がある」 ということから、「この導出は絶対ではない」と言える理由が 解りません。 後述されていますが、どうやら 「前提を認めて結論を否定し矛盾になるかどうか調べる」 ということは重要なテクニックのようですが、既述の通り、 導出された文が絶対か否かの判断ができません。 お知恵を拝借くださいませ。

  • 主張の方向を読み取る

    今野矢茂樹さんの論理トレーニング101題という本をやっているのですが、筆者がこの中で言う「主張の方向」というものが、あまりに漠然としていて良く理解できません。一体「主張の方向」とはどういうことなのでしょうか? この質問も漠然としていますが…宜しくお願いします。

  • 論理学、正しい演繹かどうか分かりません

    野矢茂樹先生の新版論理トレーニングの課題演習で次のような問題がありました。 次の推論は、演繹として正しいか、誤っているか。誤っている場合はどうして誤りなのか説明せよ、というものです。番号は私がふりました。 あるクラスの学生について調べたところ、(1)倫理学をとっている学生は誰も論理学をとっていなかった。また、(2)哲学をとっている学生は全員論理学をとっていた。このことから、(3)倫理学をとっていない学生だけが哲学をとっている、と結論できる。 私の考えは、以下の通りで正しい演繹ではないとなりましたが、ベン図を書くと結論は正しいようです。書籍に解答が無く困っています。どなたかご教授お願いします。 倫理学をとっているをA、倫理学をとっていないをa、 論理学をとっているをB、論理学をとっていないをb、 哲学をとっているをC、哲学をとっていないをcとする。 (1)はA→b、(2)はC→B、これらを前提として(3)a→Cと結論できるかが問題となっている。(1)の対偶はB→aであるから、(2)と併せてC→aは成り立つ。a→CはC→aの逆であるため、正しい演繹とはいえない。

  • 【論理学】二重否定について

    独学で論理学を勉強し始めた社会人です(前提知識ゼロ)。 二重否定について、教えて頂きたく質問させて頂きました。 質問点は2点です(下記IとIIについて)。 以下 中央公論新社刊 「入門!論理学」2006年9月25日発行 野矢茂樹著 P.60~61より引用 >>引用開始 「ある状況で『Aではない』と正しく主張できるのは、その状況で『A』と主張するとまちがいになるとき」 この規定に従うと、二重否定「(Aではない)ではない」が正しく主張できるのは、その状況で「Aではない」 と主張するとまちがいになるときだということになる。 ここで、下記3つの場合についての関係を見てみる。 (1)「A」は正しい。 (2)「Aではない」はまちがい。 (3)「(Aではない)ではない」は正しい。 (2)と(3)は否定の意味からして同じものである。・・・I だから、いま特に考えたいのは(1)と(2)(3)の関係です。 (1)が言えていれば(2)と(3)は言えるのか。逆に(2)と(3)が言えていれば(1)は言えるのか。 まず(1)から(2)が言えるかを見る。 (具体例のため中略) 一般に、「A」が正しいとわかっているとき、「Aではない」はまちがいです。つまり、(1)から(2)は 問題なく言える。 (2)が言えれば、否定の意味から、(3)「『(Aではない)でない』は正しい」も言える・・・II つまり「A→(Aではない)ではない」は成り立つということです。 <<引用終了 【質問内容】 まずIについて  なぜ、(2)と(3)が否定の意味からして同じと言えるかがわかりません。 次にIIについて  なぜ(2)が言えれば、否定の意味から(3)「『(Aではない)ではない』は正しい」と言えるかがわかりません。 かなり基本的な内容だと思うため、恥ずかしく思っております。 論理学の知識のある方、ご教授下さいますよう、宜しくお願いします。

  • 【論理学】シェファーの棒について

    論理学の書籍(「論理学」・・・野矢茂樹・・・東京大学出版会)に紹介 されていた、"シェファーの棒"と呼ばれる記号の意味が理解できません。 曰く、当該論理記号の表記は"|"の一種類のみで、命題論理を 表現できるらしいのですが、上述の通り、恥ずかしながら記号の意味が わからない状況です。 同書には、丁寧に真理値表も掲載されていたのですが、記号を日本語へ 翻訳できないため、一般的に使われる(?)論理記号である、∧、∨、¬、⊃ への変換ができません。練習問題として掲載はされていましたが、解答を 見ても疑問は解消されておりません。      (参考・・・真理値表)        P  Q  P|Q        1  1   0        1  0   1        0  1   1        0  0   1 稚拙な質問で大変恐縮ですが、お知恵の拝借を賜りたく存じます。 宜しくお願い致します。

  • 野矢茂 『論理トレーニング』

     野矢茂著『論理トレーニング』を自習しています。 練習問題を解いたのですが、巻末に回答のない問題の回答例と、解説をいただけたらと思います。  今回は「第1章・順接の論理」です。よろしくお願いします。 練習問題1 問1 (1)たとえば 1ー例(2~3) (3)だから  1→2 (4)まして  1+2 (5)すなわち 1=2 (6)a むしろ  2+3    b つまり  (1~3)=4 問2 a すなわち  (1~2)=3 b だから   4→5 問4 a しかも   1+2 b したがって (1~2)→3 c たとえば  3-例4 d つまり   4=5 問5 a 1-例(2~9) b 3=(4~7) c 4+(5~7) d 5+(6~7)