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双曲幾何学

大学数学の「双曲幾何」(深谷賢治著;岩波書店)の中にあるのですが、一次分数変換と、ポアンカレ計量の関係に関わってくる問題の一つで、 「♭={z∈(複素数)|Im(z)>0};(上半平面:虚数部分が正の複素数全体)としたとき、 ♭の点を、♭の点に写す一次分数変換は、実数a,b,c,dを用いて、 Φ(z)=(az+b)/(cz+d),(ad-bc=1とする)で表される。」 という補題の証明がどうやって、証明していいか・・かんがえてみたのですが、わかりません。 できることなら、詳しく教えて頂きたいです。 どーぞよろしくお願いいたしましす。

  • k0814
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回答No.1

例えば (4z + 2) / (6z + 4) は、約分して (2z + 1) / (3z + 2)とすることができます。 すなわち、(az + b) / (cz + d)で表される分数式の中には、 約分して同じとみなされるものが存在します。 そこで、重複のないように、同じ分数のグループを代表した 「標準的な書きかた」を決めておくと便利です。 ここで、(pz + q) / (rz + s) (p,q,r,sは実数、ps - qr ≠ 0) の形で 表される全ての分数式は、 (az + b) / (cz + d) (a,b,c,d は ad - bc = ±1を満たす実数) という形に書き直すことができることを理解しましょう。 以下に例を挙げます。 (ア) (3z + 1) / (z + 1) このままだとps - qr = 3×1 - 1×1 = 2です。 そこで、分母分子を√(ps - qr) = √2で約してやります。 [(3/√2)z + (1/√2)] / [(1/√2)z + (1/√2)] この形でad - bcを計算してやると ad - bc = (3/√2)×(1/√2) - (1/√2)×(1/√2) = 1 となって、うまく調整されます。 (イ) (z + 3) / (z + 1) 今度は ps - qr = - 2となり、√(ps - qr)を 実数値として作ることができません。 そこで、√|ps - qr| = √2で約してやると、 [(1/√2)z + (3/√2)] / [(1/√2)z + (1/√2)] となり、この形では ad - bc = (1/√2)×(1/√2) - (3/√2)×(1/√2) = - 1 となって、符号こそマイナスになってしまいましたが 大きさは1にすることができました。 上の二つの例を見れば、 ps - qr > 0 のときは ad - bc = 1 の形に、 ps - qr < 0 のときは ad - bc = -1 の形に 標準化することができると分かります。 したがって、ご質問の証明では 『……という一次分数変換は、 Φ(z) = (pz + q) / (rz + s) (ps - qr > 0)で表される』 ということが示せればOKです。 z = x + y・i(x, yは実数)とおくと、 (pz + q) / (rz + s) = [p(x + y・i) + q] / [r(x + y・i) + s] = [(px + q) + py・i] / [(rx + s) + ry・i] 分母分子に[(rx + s) - ry・i]を掛けて分母を実数にすると (分子) = [(px + q) + py・i][(rx + s) - ry・i] =……(途中省略) = (実部) + (ps - qr)y・i となります。ちなみに分母は必ず正になります。 ♭上の点が♭上に移されるためには、 「すべての実数x, y(y > 0)に対して、 虚部(ps - qr)y > 0となる」 ことが必要十分で、これはすなわち ps - qr > 0ということに他ならないですね。 以上が証明の流れですが、自分でやってみて 不明な点が出てくれば補足をどうぞ。

k0814
質問者

お礼

本当に詳しく教えていだだき、ありがとうございます。...A(=´、`=)ゞ これをもとに、もう一度自分で考えてみたいと思います。(≧∇≦)~~*

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