私は広告会社の企画マンですが、企画書のほか簡単なPOPなどはデザイナーに頼まず自分でWORDを使って作っています。その際、文字はすべてワードアートを使い、普通の文字はまったく使いません。理由は拡大/縮小が楽ですし、複数枚に印刷したい時もブロック化しておけば簡単に拡大できるからです。
ワードアートだからといって「装飾文字」的な使い方はしません。たいていは単色に変換してしまいますし、影や立体もまったく使うことはありません。しかし、仕上がりは専用ソフト(イラストレーター)で作ったのと区別が付かないほどで、プロのデザイナーに見せるとビックリされるぐらいのレベルになります。
コツは「装飾しないこと」です。立体や影、グラデーション、変形などは極力、使わないことです。唯一、私が多用するのは「ククリ」です。ワードアートを2枚重ねにし、下層のほうを書式設定で「線」を「塗りつぶし」の色と同色にして太らせるのです。太さは状況によって変わりますが、10~30ポイントにするときもあります。時には3枚重ねにすることもあります。チラシなどを見てもらえば分りますが、デザイナーがイラストレーターで作る時も同じ作り方をしています。
ワードアートギャラリーは、装飾を外してしまうので何を使っても良いのですが、私は左側中央のオレンジのやつを多用します。理由は一番シンプルだから。 以下は操作順です。
1.文字を入力し、いちばん太い書体を選択。
2.「影なし」にする *「図形描画」のツールバーを表示させておきます。
3.右クリック「ワードアートの書式」で「塗りつぶし」の色を変更。
4.「線」に同じ色を指定し、太さを適当に指定する。
*この際、10ポイント単位で思い切って太くしてください。
5.このワードアートをコピーしてもう一枚つくり、水平に移動してずらしておく。
6.「ワードアートの書式」で「塗りつぶし」の色を変更。次に「線なし」にする。
7.1枚目のワードアートの上に正確に重ねる。若干ずらすのも効果的です。
ご質問の件については、「図形描画」のツールバーで影の設定ができます。表示→ツールバーでチェックを入れてください。私はオートシェイプも多用するので、このツールバーは表示させたままにしています。もうひとつの「色の変更」は上の「3」にも書きましたが「ワードアートの書式」で設定します。右クリックしてみてください。
プロっぽく仕上げるこつは、とにかく「シンプルに」です。装飾はできるだけせず、色数もできるだけ抑え、そして大胆にレイアウト、です。ポスターやPOPの最大の目的は「他の人に読んでもらう」ことなのですが、多くの「素人」さんはカッコ良く作ることのほうに集中し、結果的に過飾に走ってしまいがちです。 ぜひお試しください。
お礼
いろいろと詳しくおしえていただきまして、有難うございます。私はワード歴7年で、けっこう知っているつもりでいましたが、新しい技を知り、うれしいです。とても参考になりました。