• ベストアンサー

西洋演劇史上の偉人といえば?

だれなんでしょう。 1.西洋の演劇の発展に尽くしたどんな人がいて、 2.その人物の何がすごいのか、何をしたか(演劇史上の意義?) について調べているのですが、 私は1.シェークスピア(しかわからない)2.?という調子で困ってます。 また、1については当然いっぱいると思われます。 3.オレは(私は)この御方が一番だと思う《理由》。 というのも教えて下さい。 西洋演劇史に明るい方、ぜひお知恵をお貸しください。

  • yotugi
  • お礼率80% (294/367)

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.1

シェイクスピアを除いて何人かあげるとすれば。 ・ソフォクレス 『アンティゴネ』『オイディプス王』『エレクトラ』など、今日まで残る偉大なギリシャ悲劇を発表した。 なかでも『オイディプス王』はギリシャ悲劇の最大の傑作であるばかりでなく、後世に大きな影響を与えています(たとえばフロイトの言う“エディプスコンプレックス”もここから)。 ソフォクレスの最大の功績は、ソフォクレス以前の劇が、合唱隊と二人の俳優で演じられていたのに対して、俳優を三人にしたんです。 これ、どのくらい画期的なことかわかります?二人が三人になるだけで、物語の奥行きが全然違ってくる。 演劇を独立した形式として作り上げたのは、ソフォクレスであるといっていいと思います。 ・モリエール 喜劇作家としては、世界最高峰と言われています。シェイクスピアよりちょっと後にフランスで活躍した人です。 ギリシャ劇の伝統を引き継ぎつつ、当時のフランス社会の様子をいきいきと描写した。守銭奴や立身出世に目がない男、寝取られ男など、典型的な人物を描きつつ、心理描写などそれだけにとどまらない深いものがあるので、シェイクスピア同様、今日なお上演される機会も多いです。いま読んでもおもしろいものが多いです。 ・イプセン 近代演劇の父とも呼ばれる人。 ロマンティックなメロドラマが中心だった19世紀の演劇界に、現実の社会問題を持ち込み、写実的な人間の心理を描いた人です。 『人形の家』はタイトルくらい聞いたことありません?何不自由ない暮らしをしていたノラがある事件をきっかけに自我に目覚め、夫と息子を捨てて家出する、こんな内容の劇を発表したために、社会全体が衝撃を受けたんです。以降20世紀の演劇に、彼が与えた影響ははかりしれないものがあります(と何の本を見ても書いてあるはずですw)。 まぁこの三人プラスシェイクスピアは基本中の基本、という感じです。 そのほかにあげるとしたら、モリエールと同時期のフランスで、ソフォクレスの伝統を引き継いだ悲劇を発表したラシーヌ、近代では、イプセンと並び称せられるストリンドベリ、19世紀後半にロシアに登場したチェホフ、写実主義演劇に反旗を翻したブレヒト、アメリカ演劇の基礎を築いたオニール、20世紀に登場した不条理劇のイヨネスコやベケットなどでしょうか。 参考文献としては、概観するならロベール・ピニャール『世界演劇史』白水社文庫クセジュがよくまとまっています。

yotugi
質問者

お礼

回答ありがとうございます。それで、『世界演劇史』を探したのですが、地元の図書館になく、取り寄せもできないそうなので、できればシェークスピアについても同じような歴史的意義をご教授願えないでしょうか。自分でもシェークスピアについて探しているのですが、思考能力の低下する病気で療養中なので難儀しております。重ね重ね申し訳ありませんが、出来たらよろしくおねがいします。

その他の回答 (2)

回答No.3

補足として、演劇史の中で見たシェイクスピアの位置について少し。 シェイクスピアが活躍したのは、16世紀末から17世紀初頭。エリザベス一世とジェームズ一世の時代です(ここらへんの時代背景は『恋に落ちたシェイクスピア』を見ると、雰囲気がよくわかります)。 同時期のヨーロッパの演劇が、貴族が楽しむものであったのに対し、イギリスの演劇は庶民の娯楽でした。 そのために、シェイクスピアの戯曲は、非常に人気が高かったにもかかわらず、当時の知識人から高く評価されることはありませんでした。 シェイクスピアはいわゆる正規の教育を受けた人ではなかったので、彼の戯曲は別人の手によるもの、という噂、とくに哲学者のフランシス・ベーコンや、彼のパトロンであったサウサンプトン伯爵が書いたのだ、という噂が18世紀ころまでまことしやかに取りざたされました(未だにそんなことを言っている人もいますが)。けれども19世紀以降は彼の評価も定まり、今日世界でもっとも偉大な劇作家であると考えられています。 当時の劇場は円形で、野外にあり(ここらへんも映画で見るとよくわかります)、暖かい季節、天気の良い日を選んで上演されています。庶民はオーケストラ席に座り、舞台を三方から囲むボックス席には上流階級の人々が座りました。 寒い季節には、私設の屋内劇場で、上流階級のためだけに上演されます。 その時期、誰よりも人気の高かったシェイクスピアは、国王のお気に入りでもあり、彼の一座はほかのどの劇団よりも数多く宮廷で上演されています。 エリザベス一世の死去(1603)以降、社会情勢は変わっていき、演劇の内容も風刺を含んだものとなり、ベン・ジョンソンらが中心となっていき、とりわけ1608年以降は上演回数も減っていきます。宮廷ではダンスや音楽を伴った仮面劇が上演されることが多くなっていきます。 しかしその時期から晩年まではシェイクスピアにとって通常第四期に区分され、“ロマンス劇”と呼ばれる作品を書いた時期にあたります。ロンドンを離れ、生地ストラスフォードで家庭を築き、おもに創作に没頭しつつ1616年その地で死去します。

回答No.2

手に入りにくい本を紹介しちゃってごめんなさい。 シェイクスピア関連なら、ほんと図書館ひとつ作れちゃうくらいあるんですが、とりあえずこれを。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569629032/tuuhantenka-22/249-4192241-9628354 『はじめてのシェイクスピア』というだけあって、入門に最適なばかりでなく、なんとなんと、全作品の要約が書いてある! で、作者の戸所さんのサイトが http://www.gpwu.ac.jp/door/todokoro/todokoro.html です。 ここでは主要な作品を、史劇、喜劇、悲劇、ロマンス劇といったカテゴリに分類してあり、あらすじも載っているので、かなり参考になるのではないでしょうか。 あとは『小田島雄志のシェイクスピア遊学』(小田島雄志、白水Uブックス )もおもしろいです。 わからないことがあったら、また聞いてください(って、そんなに詳しいわけじゃないんですが)。 ご病気、早くよくなるといいですね。お大事に。

参考URL:
http://www.gpwu.ac.jp/door/todokoro/todokoro.html

関連するQ&A

  • 演劇のどこが面白いのでしょうか?

    演劇のどこが面白いのでしょうか? 知人の息子が演劇にはまっているようです。演劇といっても、有名な俳優が出るものではないようです。 知人の息子は「息抜きになるとか、普段と違う世界に足を踏み入れるのはいい刺激になって活力になる」とかのたまっています。 私自身はシェークスピアとか菊池寛とか武者小路実篤とかの戯曲を読んで来て、彼等の掲げる人間のテーマには深く考えさせられるところがあって共感しているのですが、テレビで見る何かの演劇は、どうもジェスチャーが大げさで、訴えるテーマも単純で、どうしても見下げてしまうのです。 こう書くと演劇好きの方の気分を害してしまうでしょうが、日本の演劇のどこが面白いのか噛み砕いて説明して戴けないでしょうか?特にそういう東京の小劇場でやっている、無名の人たちの演劇を見たことのある方、どこがどう面白いのか説明して頂けたらありがたいです。 宜しくお願い致します。

  • 西洋文学

    西洋文学に興味があって、なにか読もうと思っているんですが、おススメの本を教えてください。 自分は、ゲーテ「ファウスト」、ドストエフスキー「罪と罰」、あとシェイクスピアらへんを読もうと思ってます。 別に西洋に限らず、日本文学でもこれは読んだ方がいい!!ていうのがあれば教えてほしいです。

  • 演劇・戯曲について

    「西洋における、1900年前後の戯曲と演劇について、その主要な変化」を今調べています。詳しい方がいましたら、私を助けてください。お願いします。

  • 現代演劇

    現代演劇ってプロット(あらすじ)がないのが特徴として挙げられますよね?大きな展開があるわけでもなく・・。この前授業でベケットの「幸せな日々」「芝居」の一部をビデオで見たのですが、私も含めほとんどの人が沈没して(寝て)ました。 ギリシャ悲劇やシェイクスピアの劇は、ストーリー性や言葉の扱い方のうまさなどで評価を受けているのはわかるのですが、現代演劇は何が受け入れられて確立しているのでしょうか? わかりにくい質問ですみません。

  • 演劇について

    私は、札幌に住む、コロナが無けれれば、よくBLOCHやシアターZOOで行われる、演劇を見に行くのが趣味の者です。 その上で、毎回演劇を見に行くに連れて、スタッフの方だったり、演者さんと話をしたり、お話を聞いてみたいなと思うようになりました。しかし私はあくまで、客ですし、なかなか難しいことも感じています。それでも、演劇に携わる方どなたでも良いので、裏話などぜひ聞いてみたいのです。 なかなか難しい質問ですが、良い方法やきっかけなどありましたら、お知恵をお聞かせください!!よろしくお願いします。

  • 小演劇について

    色々なところで上演されている所謂、小演劇とよばれるジャンルについてお聞きしたいことがあるのですが、 この小演劇(厳密に言うと小演劇よりワンランク上の演劇も含めたい)にはタイムスリップ、異世界、パラレルワールド等、現実から違う世界に行ってしまうという話がとにかく多いような気がするのです。 チラシをみて新規に観に行ったりするのですが、とにかくそういう設定が多い多い・・・・また、この手の話・・・・とがっかりしてしまいます。 チラシでそれっぽい事が書いてあれば確実に行かないのですが・・・ そういう話でもおもしろければという時期もありましたが、さすがにもうウンザリするほどお腹いっぱいといったところです。 そこでお聞きしたいのですが、小演劇に詳しい方、どうして小演劇のジャンルにはこういったストーリーばかりなのでしょうか。 一種の流行なのか、脚本が作りやすいからなのか・・・ 個人的な主観や意見でも結構ですのでお聞かせくださいますでしょうか。 よろしく願いいたします。

  • 西洋に軍師はいた?

    近代以前のキリスト教圏には、軍師や参謀のような、 例えば黒田官兵衛や諸葛孔明のような人はいたのでしょうか? 私が無学なせいなのですが、西洋中世の戦争で有名な人物というと ジャンヌダルクや獅子心王、エドワード黒太子などしか 浮かびません。 西洋ではあまり知謀戦が無かったのでしょうか? 詳しい方、お願いします。

  • 西洋の騎士

    日本だと、歴史上もっとも強い剣豪は誰なんだろうとか、三国志登場人物で最も強いのはいう議論がありますが、西洋の場合(剣豪=騎士?)この人だ!という人はいるのでしょうか。 何かそれを裏付けるエピソードなどもあるのでしょうか。

  • 演劇好きな人達と知り合うには

    今妹から演劇好きな人が周りにいないか訊かれているのですが、何か演劇好きが集まるサイトなどがあったら教えて下さい。 また、小さな劇団の公演となると、なかなか出演者で呼び込むのは難しいと思うのですが、演劇が好きな方なら観たいと思ってくれる人もいると思うんですよね。何か良い方法はありますでしょうか?

  • 卒論について(演劇)

    私は心理学専攻の3年です。 今、卒論のテーマをどうするのか迷っています。 私は演劇に興味があり、そこから心理学的にテーマが得られたら・・・と思っていますが良い案が思いつきんません。 取り上げたい作品はサイコホラーものです。 一見何も抱えていそうにない人が実はとんでもないことをしていた・・・登場人物それぞれが何か問題を抱えていたというような作品です。 何か良いアドバイスがありましたら、お願いします。