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解析力学でqi、piを独立変数とするのは無限小変換と関係がある?
siegmundの回答
- siegmund
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guiter さんの見事な回答で終わりかと思ったら, もうひとつ質問が来ましたね. 私も昨年解析力学の授業を持っていましたが, こういうあたりは苦労するところです. ハミルトニアンを H(q,p,t) と書いたところでは,特にqとpの間の 関係は規定されていません. guiter さんが「一応独立」と書かれているのはそういうことでしょう. したがって,ハミルトニアンを書いた段階では, 何も運動を決めるものがありません. これにハミルトンの原理 (1) δS = δ∫{p qdot - H(q,p,t)}dt = 0 すなわち作用積分が停留値を取る,というのが加わって初めて運動が規定されます. 任意の変分δq,δpに対してδS=0 から (2) pdot=-∂H/∂q, qdot=∂H/∂p が導かれるわけです. (2)の関係がありますから,pとqとは全く独立と言うわけには行きません. ただし,pとqの関係は力学系を特徴づけるハミルトニアン自身が規定しています. これに対して,ラグランジュ形式の方ではqと qdot の関係は時間微分ですから, いわばガチガチに決まっていて,いろいろいじる余地がありません. pとqとは全く独立と言うわけには行かないのは, (3) q = q(Q,P,t) (4) p = p(Q,P,t) のようなp,qを混ぜる変換が勝手にできないことに現れています. p,qが全く独立なら勝手に変換しても良さそうですが,(2)の縛りがあります. したがって,新しい変数P,Qに移ったときにある関数K(Q,P,t)があって, (2) Pdot=-∂K/∂Q, Qdot=∂K/∂P となっていないと具合が悪い. ここらへんが,正準変換や変換の母関数の話と結びつきます. 大分表現は違いますが,guiter さんのNo.2の回答と同じ流れの回答になっています. あの,guiter さん,Eular でなくて Euler ですよね. ミスタイプと思いますが,揚げ足取りみたいで恐縮です. 私もよくミスタイプするから,他人のこと言えませんが.
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ご回答ありがとうございました。 >pとqとは全く独立と言うわけには行かないのは, >(3) q = q(Q,P,t) >(4) p = p(Q,P,t) >のようなp,qを混ぜる変換が勝手にできないことに現れています. >p,qが全く独立なら勝手に変換しても良さそうですが,(2)の縛りがありま >す. >したがって,新しい変数P,Qに移ったときにある関数K(Q,P,t)があって, >(2) Pdot=-∂K/∂Q, Qdot=∂K/∂P >となっていないと具合が悪い. >ここらへんが,正準変換や変換の母関数の話と結びつきます pとqを共役変数と呼ぶ意味がこの辺にあるのですね。解析力学はなんとも意味 深いと思います。