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源氏の臣下降下について
宜しくお願いします。 源氏物語について、 光源氏が源姓を賜って臣下になった場面ですが、 なぜ帝はそのような判断をしたのか教えて頂けないでしょうか。 また、その判断の元に占い師?の言葉があると聞きました。どのような言葉があったのかも教えてもらえると嬉しいです。 お願いします。
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高麗人(こまうど)の……相人……「国の親となりて帝王のかみなき位にのぼるべき相おはします人のそなたにて見れば、乱れうれふることやあらむ。公(おほやけ)のかためとなりて天の下を助くるかたにて見れば、またその相たがふべし。」 「国主となって最高位の帝王になるのに相応しい相のある、それでいてそういうつもりで観ると治乱憂患があるのだろうか。宰相などになって国王の補佐をする相として観る時は、またその相が合わなくなってくる。」 光君は第2皇子、外祖父は大納言であったが、母親の更衣が宮中に入る以前に死んでいる。(存命であれば大臣になっており、更衣も女御になり、光君が皇太子になることも夢ではなかった。)更衣には将来光君を後見できる兄弟や親戚がいない。 一方第1皇子は、外祖父が右大臣、母親は女御、多くの人が皇太子になることは確実と見ていた。 光君3歳の年の5月頃に母更衣が死亡。帝は8月頃、光君に後見がいないことを確認して、その年のうちに第1皇子の立太子を決めた模様。翌年の2月頃第1皇子が皇太子となる。 高麗の相人が来朝したのは光君7歳の時。 光君を「親王」にしてしまうと将来、皇太子の第1皇子が天皇の位についたとき、光君が皇太子になる公算が大きくなる。しかしそれは同時政争に巻き込まれ、皇太子になったあとで廃太子になる公算も大きい。また皇太子になれなかった場合も、「親王」である以上、親王任国の国守になれれば良い方で、一生捨て扶持暮らしの「無品(むほん)親王の外戚の寄せ(後見)無きにて漂う」身となってしまう。 それよりは「源氏」姓にして臣籍降下させれば、将来大臣になれる公算が大である(大臣になれるのは源氏か藤原氏)。 光君が12歳で元服すると、左大臣が後見になる。 なお、「(一世の)源氏」は「臣下」であると同時に‘王子’(天皇の息子)であることも意味します。『源氏物語』という題名には「主人公は国王の息子でありながら国王にならなかった」という含みがあります。つまり、永遠のプリンスの物語 です。
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素晴らしく詳しい方なのですね! とても良くわかりました^^ 本当にありがとうございました!!