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サンクコスト(埋没コスト)について

『宝島』no.628に載っていた行動経済学の特集を読んでいて 「人間の経済行動が心理に影響されるなんて当たり前じゃん。経済学者ってバカ? 自分で買い物したこと無いのかねぇ...」などと不遜なことを思ってしまいました^^;  さて、経済学者が世間知らずかの議論はひとまず置いておいて、本題に入ります。 “サンクコスト”についてなんですが、なぜ経済学では 「これから起こる支出と、それから得られる利益だけが意思決定や判断の基準になる べき」(P39から引用) なんでしょうか?おそらく、サンクコストにこだわらない方が良い結果をもたらす可 能性が高いのだと思うのですが、なぜそういう風に考えるようになったんでしょうか?  できれば、経済史や経済的思想を背景に説明していただけると、納得できないまで も理解はできると思うのです。  よろしくお願いします。

みんなの回答

回答No.2

ご質問は、ミクロ経済学 の分野の質問で、 ミクロ経済学は はっきり言ってかなり理系に近いです。 なので、専門用語っていうのがあって、 これらを「ちゃんと」学べば(宝島じゃ、まず駄目だよ)、 素直に 「サンクコストにこだわらないほうが良い」 ことは理解できます。 他の話題もまったく同様です。 科学を学ぶのに、 科学史を無視してよいのと同様に、 現代経済学を(少なくとも初心者が)学ぶのには、経済学史は必要ありません。 理論は、みんなが納得できるようにできています。 納得できない場合は、 歴史と無関係にその理論に反論できるようにもできている。 経済学は権威主義じゃないんでね。 で、この質問に関しては、基本的には No1. の回答で正解です。 補足、別の言葉で説明しておきます。 経済学の対象は No1. で述べられているように、 未来の決定なので、 過去については、 「そこから学び」、「拘束されないようにする」 のがポイントですね。 よって、サンクコストが未来に影響を及ぼす場合は、学ぶ対象として意味があるので、 それをちゃんと情報として利用して意思決定します。 ただし、この場合、サンクコストは、予算制約などの現在の自分の状態に反映されています。つまり、こうした場合は「サンク」ではない。 当たり前すぎる例ですが、 借金して投資したとします。 このとき、 借金を親しい人からしたとすれば、 これを覚えていて返そうとするのは当然です。 それで、人間関係を良くしておけば、後々良いことがあるかもしれない。 それに対して、 サンクコストが純粋にサンクである場合の典型例として挙げられるのが、 ファイナンスにおける損切り問題です。 たとえば、 株を買って、 現在の株価が買値を下回っていたとしましょう。 すると、素人投資家心理としては、 買ったときよりも損しているので売りたくないっていう風に思います。 しかし、現実には、あなたがいくらでその株を買ったか?ということは、将来の株価にまったく影響を与えません。 よって、買値を忘れて、損切りをするべきときはするべきなのです。 悔しかったら、その損切りして得た小額の資金で 新たなより有望な株を買えばよいのです。 もっとも、さらに経済分析のプロになれば、 こうした投資家の人たちが、 実は、ゲームを楽しんでいて、 全然利益を最大にしたいわけではないこともありえる という解釈も生まれます。 すると、 別にサンクコストを気にするのも自由。 まさに、サンクコストを気にしながら、株を売買するのが楽しいっていう趣味があってもおかしくないのです。 まあ、この辺の議論は、初心者は無視して、 とりあえずは、簡単な 株式からのキャピタルゲイン最大化について考えてみてね。

nobusi
質問者

お礼

お答え、ありがとうございます。 実はわたしも、株を買った価格にこだわって塩漬けにしている一 人です(^^; 「わかるんだけど、やっぱり買った価格よりもいつかは上がるはず」 という希望にすがり付いて泥沼にはまっています(^^;; もう少し勉強して出直してきます。

回答No.1

背景も何も、意思決定の目的が、未来の正味の利益を最大にすることであれば、当然、支出/利益とも、これからの物について考えればいいですね。過去を変えることは出来ないのですから。 未来がどうなろうとも、過去にかかったコストは、変わりませんから。 過去にコストをかけた結果の資産を利用することが、未来の支出を少なく済ます役にたつなら、それを利用することに意味がありますが、これも、あくまでも、未来の支出を減らせるかどうかが判断基準なのであって、過去のコストを回収できることが判断基準なわけじゃないですよね。 要するに、意思決定や判断というのは、「変えうるもの(選びうるもの)」について行う訳ですから、経済学に限ることではないですね。

nobusi
質問者

お礼

早速のお答えありがとうございます。 確かに、おっしゃるとおりです。 しかし、すでに払ってしまったコストに執着するのは、人間 心理としては、あたりまえのことだと思うのです。 だけども、経済学ではサンクコストは考えない。それはなぜか? 経済学の世界には“たまたま”前向きな人間が多い。というよ りも、なにか思想的背景あるいは、ある事件があって「サンク コストは考えないほうが、いい結果をもたらす可能性が高い」と いうことを共通認識として持ったのではないかと考えたわけです。

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