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渓流シューズと地下足袋の差
いつもお世話になっています。すでに還暦をすぎているオヤジです。 私は以前(といっても40年ほど前ですが)に沢登りにいっていたときに靴をもって いかず地下足袋のみで歩いていました。当時は「わらじ」使用がベストなんていわれて いましたが、わらじよりもはるかに地下足袋の方がフリクションが効いて、快適に 遡行することができました。下りの時にツメを痛めるのがたまに傷でしたが・・・ さて、最近では遡行記録をみると渓流シューズの使用という記述をよく見るのですが わらじや地下足袋の記述はまずありません。 つきましては地下足袋と渓流シューズとの差についてご教示いただきたくよろしくお願 いします。
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登山歴35年ほどです。沢登りの経験も30年ほどあります。 地下足袋とワラジの時代から沢登りをやっていますが、地下足袋、滑りますよ。 もっとも、ゴム製ソールの「濡れた岩に対するグリップ力」は、ゴム質によって大きく異なるので、滑りにくい地下足袋もあったのかもしれません。私が履いた十数足の地下足袋はどれも沢ではまともに行動できないほど滑りましたが。 私は学生時代は生協で売っていた1,000円の運動靴で沢登りをしてました。これが最もグリップしたので。 左右をまとめてジーパンの尻ポケットにつっこめるくらいペラペラで、ソールも見る間に減ったしアッパーの造りも柔くてすぐ穴が空いたので、3~4日の遡行だと2足くらい予備を持っていかないと不安なくらいでしたけど。 最近はまともなワラジの生産者がいなくなったため、「地下足袋+ワラジ」という遡行スタイルはほぼ絶滅しています。 替わりに出てきたのが渓流シューズというモノです。 地下足袋のみの遡行は、普通はまずあり得ません。ウエット状況でよくグリップする地下足袋は現在でも存在するかもしれませんが、そもそも地下足袋という商品が「沢登り用」として開発・販売されているものではないので、その当たり外れは自分で試行錯誤するしかありません。「ハズレ」を引いたときは(ほとんどの製品はハズレだと思いますが)、入渓して100mも歩かないうちに遡行を断念せざるを得ないほどグリップしないでしょう。 渓流シューズは、ほとんどがフェルトのソールなのですが、濡れた岩に対してはよくグリップします。 乾いた岩や砂礫、草付きでは頼りないですが、沢では総合的に考えて最も無難な選択だと思います。 キャラバンがラバーソールの渓流シューズを出しています。下記サイトで「○○アクア」というネーミングのモデルがそれです。 http://www.caravan-web.com/caravan/keiryuu/index.html これはファイブテンというソールメーカー(靴も作ってますが)が開発したアクアステルスというソールを使ったモデルで、キャラバンの他には秀山荘がアクアステルスモデルを作っています。 このアクアステルスは、私はかれこれ10年で4足ほど使っていますが、グリップは抜群です。 まあ、ラバーソールの場合は「どんな岩でも」というわけにはいかず、相性が悪い岩質の場合はかなり頼りないですが、概ねどんな岩でもよくグリップしますし、乾いた岩や砂礫、草付きといったフェルトが苦手とする場面でも平均してよくグリップします。もしくはフェルトほどグリップが落ちない、というべきでしょうか。 特に乾いた岩では、元々クライミングソールですから異次元のグリップ力です。 キャラバンなどのアクアステルスモデルのページには、ヌメリがあったり苔むした岩には適さない、などと書かれていますが、岩質によってはヌルヌルに水垢が着いた岩でもまったく問題なかったりしますし、逆に水流に洗われているヌメリも苔もない岩でも意外に頼りなかったルすることもあるので、岩質による差の方が大きいと感じています。 私自身は、アクアステルスの靴だけで沢登りをすることについて、何の問題も感じていません。多少頼りなく感じる場面はあっても、普通の靴よりは遙かにグリップしますし、草付きやアプローチ、退路を含めた総合的な場面で、最も平均して高いグリップ力があるので、むしろアクアステルスがベスト、と思っています。なので10年前にアクアステルスに出会って以来は、沢靴はアクアステルスモデルしか買っていません。 耐久性については、もちろんフェルトよりはゴム底の方が圧倒的に長持ちします。 フェルトでも天然素材のゴートフェルトはさらに耐久性が低いです。 アクアステルスはグリップが高いだけ、普通のゴム底よりは減りが早いですが、それでも普通の使用状況でしたら2~3シーズンは持つと思います。毎週末必ず沢に入るような使い方だと1シーズンしか持たない人もいるようですが(その人はフェルトだとシーズンに2回張り替えるそうです)。
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- Gletscher
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私の持っているものですが、渓流シューズの裏はフェルトで、地下足袋はゴムです。 そうするとどうなんですかね? ぬるぬるとした岩場などはフェルトの方が滑らないですね。 耐久力はゴムの方が良いと思います。 また、地下足袋は畑で使いますが、石や陶器のかけらや色々なものが落ちているし虫もいるのでゴム底の方が良いのでしょうね。 と、理論的ではなく経験からの違いでした。
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早速のご教示ありがとうございました。 なるほど、耐久性は地下足袋の方があるんですね。 フェルトというのを使用したことはないのですが、 フェルトって滑りにくいんでしょうね。 でも地下足袋もあまり滑らなかったです。 ご教示ありがとうございました。
お礼
Jagar39さん、早速のご教示ありがとうございます。 > 地下足袋とワラジの時代から沢登りをやっていますが、地下足袋、滑りますよ。 そうですか、私は地下足袋で、代表的なところでは、比良貫井谷、大台の東ノ川、 銚子川岩井谷等にいったのですが、滑ったという記憶がないのです。滑ったことは あるとは思うのですが、滝などを登攀したときに滑って困ったという記憶はありま せん。反対に草鞋がすべって全く使い物にならなかったという記憶は残っています。 > 私は学生時代は生協で売っていた1,000円の運動靴で沢登りをしてました。 > これが最もグリップしたので。 運動靴のゴム底がグリップ力があったのならば、私の地下足袋もおそらくグリップ 力があったものかもしれません。地下足袋が滑りやすかったとのお話ですが、年代 によって差があるのかもしれませんね。まあ、て私の記憶が間違っているのかもし れません。 > 最近はまともなワラジの生産者がいなくなったため、「地下足袋+ワラジ」とい > う遡行スタイルはほぼ絶滅しています。 そうでしょうね、私の父ぐらいの年代の人は誰でも草鞋をつくれたそうです。 ただ、草鞋はどうつかっても滑ってつかいものになりませんでした。これも たまたま私の購入した草鞋がそうだったのかもしれません。 > 地下足袋のみの遡行は、普通はまずあり得ません。ウエット状況でよくグリップ > する地下足袋は現在でも存在するかもしれませんが、そもそも地下足袋という商 > 品が「沢登り用」として開発・販売されているものではないので、その当たり外 > れは自分で試行錯誤するしかありません。 それはそうですね。 > キャラバンがラバーソールの渓流シューズを出しています。下記サイトで「○○アク > ア」というネーミングのモデルがそれです。 > http://www.caravan-web.com/caravan/keiryuu/index … ご教示ありがとうございました。これはアプローチからも充分はいていけるようです ね。この購入も検討して見ます。ご教示ありがとうございます。 PS GWの白馬の遭難事故についてその後、詳細が明らかになってきましたね。 このQ&AでJagar39さんがご指摘されていたことがほぼ事実のようです。 「夏用の雨具」「Tシャツ」という、いかにも「山をなめた行動が起こした事故」 を示唆した報道が大きく出され、冬山装備やツエルトも持参していたことなどは 後で小さくしか報道されませんでした。第一報だけで判断したらだめですね。 今回は勉強になりました。