柿の発芽

質問

柿を実生で増やす時、種をまくのは春夏秋冬の何時の時期が良いでしょうか。

今（秋）に美味しい柿を食べてそれをすぐに植えると良くないでしょうか。

回答No.2

bannzaiusagi · ベストアンサー

事情があって実生から殖やす必要があるなら秋蒔きです。果物の種子は乾燥させてしまうと発芽率が極端に落ちてしまいます。それを考えれば熟した実の中から取り出してすぐの種子を土に蒔いた方（採り蒔き）が屋外だと翌年くらいに発芽してくれ発芽率も高まります。
実が完全に熟するほど出来るだけ遅くまで木に成っていた実の方が充分に種子が充実する様ですが、柿の品種によっては干し柿から採れた種子を蒔いても発芽する様です。
熟した柔らかい実の中から取り出した種子には薄い膜で覆われていますからザルの穴に擦り付ける様にして洗えば完全に取れます。その種子の表面の水分を拭き取って、深さがある鉢やビニールポットなどに詰めた土の上に3粒づつ間隔をあけて横に寝かせるように蒔き、上から土で覆います。翌年芽が出て本葉が２～３枚出るまでは複数本で競わせて育て、一番育ちが良い1本だけを残して他は根元から切り取ってしまい（根は残したままでも問題ない）その後1本だけで育苗します。

私は北海道在住で昔札幌に住んでいた時に花屋に勤務し配達にもよく行っていたのですが途中通る住宅街のお宅の庭に結構多く柿の木が植えられていて実が成っていれば「筆柿」と呼ばれる細長い実ばかり。当時柿の木の苗木は北海道だとほぼ手に入らなかったのですが当時北海道では冬に筆柿の干し柿が良く売られていたので、おそらく食べた時に出て来た種子を試しに室内に置いてある鉢植え（耐寒性が低い植物を晩秋鉢上げし室内で越冬させます）の土に埋めてみたら発芽したので庭に植え替えたのが無事木に育って札幌の住宅密集地では冬の寒さも各家から２４時間炊きっぱなしの暖房の廃気からその場所限定で多少厳しさが緩まるので札幌の冬の寒さでも住宅街でなら柿の木はどうにか耐えられたようです。

確かに実生で育てた木から採れた柿の実はほとんどが渋柿ですし、品種改良の進んだ品種の柿の実から採れた種子を蒔いて育てると同じ実が成らず実が小さかったり形の悪い物が出来る可能性が高くなりますが、例えば田舎一帯に昔から広まっている同じ特徴を持つ実が成る
在来種や、確実にかなり昔から存在する古い品種なら品種改良されていない分（選抜種である可能性が大きい）親と似た実が成る木が育つ可能性はありますが、確実とは言えません・・・。
例えば家に生える古木がそろそろ心配でその木の次世代を育てたいなど、出来る限り同じ性質を保ちたいのであれば接ぎ木や挿し木で育てる「栄養増殖」で苗木を作った方がほぼ同じ性質の木に育ちます。
接ぎ木や挿し木でも親の木が渋無し品種なのに木が若いうちは渋のある実が採れることもあるようですが木の方がすっかり育ってくれば渋の無い実へ戻る様です。

渋柿の実が成る木であっても実の渋抜き処理はそれほど難しい物でもありませんし（ただししっかりと行わないと不十分で渋が少し残る）元々の渋の無い実の品種よりも、渋柿ではあるけれどその品種を上手に渋抜きする事でとても美味しくなるという品種も存在しますから渋抜き処理するか自分で上手に干し柿を作れば美味しく食べられる可能性は出てきますが、もし「交配による品種改良」された柿の実から採れた種子から育てた木だと遺伝子が複雑なために、自分で蒔いた種子から育ったものだと美味しい実が成るかどうかわからず、せっかく育てて実の渋を抜いてもさほど甘さが低いなど美味しくない場合もあり得ます。そうなればそれまでの10年近くの年月と手間暇が無駄になる事もあり得ますし、もしその木が今後不要と感じれば今度はその木の処分の方がとても大変になるので（若い木でも伐根まで済ましておかないとヒコバエが何度も生えて来てしまうので手間がかかります）柿の木を実生で育てる場合はまずその種子の親木がどんな特徴を持つ物かをよく確認し（干し柿の種子ならその干し柿のブランド名や産地をインターネットで調べるとどんな由来の柿から作られるかがわかる事も）もし交配による品種改良で作られた品種の実の種子であれば蒔くのは最初からよした方が良いと思います。

もし柿渋を作るなど、実を食べる以外で利用するとか葉を使うのであれば実生で育てる事は全く問題ないのでしょうが、やはり木が生えて育っていけば最初はその気が無くても途中から欲が出て「実が食べられるとなお良いな」と思ってしまいがちですから、手間をかけずに気軽に実を採ってすぐに食べるのであれば、やはり種子からは育てず渋無しの品種の接ぎ木苗木を購入したりし植え育てるべきと思います。接ぎ木や挿し木苗木だと成長が早く実が採れるまでの期間も早まりますし・・・。
木のほとんどに言える事ですが実生で生えてくれば育ちはゆっくりで柿だと昔からの歌の様に実が成るまで早くても8年ほどはかかってしまいますが、接ぎ木や挿し木で殖やした苗木の方だと接ぎ穂に充実した枝を使い２～3年育ちが短縮される分、実が成るまでの年数も早まってくれます。

お礼

詳細な専門的なご回答をありがとうございました。

事情があったわけではなく、秋に美味い柿を食ったので
その種を植えてみようと思って捨てずに袋に入れたので、
いま植えようか春まで待とうかと思っただけです。

猿かに合戦に出てくるように、単純に種を植えて水を
やればよいものではないのですね！
種が乾燥すると発芽率が悪いとか、出てくるまで日数が
かかるとか、出ても渋柿が生るくるとか、驚くことばかり。（ただし、私の種は在来種の古い品種なので、遺伝子
の揺れは無いかも）

干し柿を大量に作る気でない場合、余命が長くはない場合
は、苗木を買って来て植えるのが一番良さそうですね。
それでも虫にやられて全滅したり、クマを招くと伐採話
が出て来たり、口に入るまでには紆余曲折がありそう
です。

ありがとうございました。

回答No.1

maiko04

柿は種を植えると渋柿になります。
通常は芽が出て１センチ位の太さになったら
そこで切り、甘柿の枝を接ぎ木します。

ホームセンターに行けば接ぎ木された苗が売っています。
２～３年で実がつくでしょう。

それから「種無し」は実がなる時に処理しますので
毎年やることになります。

お礼

簡にして要を得たご回答をありがとうございました。
初歩的なことを何も知りませんでした。