窒化クロムコーティングの耐腐食性について

このQ&Aのポイント
  • 窒化クロムコーティングは、ステンレスの耐腐食性を向上させる効果があるのか疑問です。
  • クロムが含まれるステンレスは、酸化性酸に対しては耐腐食性を持つ一方、非酸化性酸には腐食されることがあります。
  • 窒化クロムコーティングは窒素の効果により、非酸化性酸に対しても耐腐食性が向上する可能性があります。
回答を見る
  • 締切済み

窒化クロムコーティングの耐腐食性について

はじめまして。質問があります。 ステンレスに含まれるクロム(Cr)は硝酸などの酸化性酸に対しては不動態皮膜を生成するため耐腐食性を示すが、酢酸などの非酸化性酸に対しては溶けてしまうため腐食されてしまうとよく聞きます。 それでは、耐腐食性が向上すると言われる窒化クロム(CrN)コーティングを施すとどうなるのでしょうか? 窒化されているだけで、結局はクロムが入っているので酢酸などの非酸化性酸に対しては腐食されてしまうような気がするのですが・・・ それとも窒素(N)に非酸化性酸を防止するような効果があるのでしょうか? 酢酸ガスが発生する樹脂の成形をしているのですが、パーツの腐食防止コーティングに悩んでおります。 どうぞよろしくお願いいたします。

noname#230358
noname#230358
  • 金属
  • 回答数1
  • ありがとう数2

みんなの回答

noname#230359
noname#230359
回答No.1

ステンレス鋼の耐食性はご指摘の通り不動態皮膜によるものです。 不動態皮膜はステンレス鋼が大気あるいは水と反応することにより生成 する厚さ数nmのCr-0(-H)と推定されています。 一方CrNは金属ではなく、イオン結合と共有結合による非金属無機 材質であり(URL参考)、500℃程度以上の温度では酸化を起こし ますが、それ以下の温度ではそれ自身が非常に安定であり、酸やアルカリ などとも反応しません。

参考URL:
http://pfwww.kek.jp/pf-sympo/25/abstract/UGxafs_suzuki.pdf
noname#230358
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 関係者の方とは非常に心強いです。 酸化性、非酸化性問わず、どんな酸性雰囲気中においても500℃以下であれば 化学反応が起こらないため腐食しないということですね。 非常に助かりました。 ちなみにDLCコーティングや窒化処理も同様の事が言えるのでしょうか?

関連するQ&A

  • ステンレス鋼表面の不動態

    ステンレス鋼は、鉄に含有されたクロムが空気中で酸素と結合して表面に不動態皮膜(不動態?)をつくるため錆びにくいと聞いたことがあります。 腐食の定義を調べたところ 「金属の腐食は酸化還元反応により表面の金属が電子を失ってイオン化し金属面から脱落して行くことで進行する。生じたイオンは酸素により酸化物、水酸化物あるいは炭酸塩(緑青の場合)となり表面に堆積することが多い。」 ここで疑問なのですが、ステンレス鋼の場合も、クロムが酸素と結合して、酸化皮膜を形成しているのに、これは腐食とは全く異なることなのですか?

  • オーステナイト系ステンレスを窒化したときの磁性に…

    オーステナイト系ステンレスを窒化したときの磁性について オーステナイト系ステンレスを窒化すると 磁化すると聞いたことがあります。 これは本当でしょうか? オーステナイト系ステンレスを窒化すると クロム窒化物を生成するため、 マトリックス中の固溶クロム濃度は低下します。 そうするとマトリックスは相対的に ニッケル濃度の高い鉄-ニッケル合金が 出来上がります。 鉄-ニッケル合金はオーステナイト組織で 強磁性体ではありません。 残念ながらCrN、Cr2Nの磁性については調べがついていませんが、 これらが強磁性体でないと仮定した場合、 窒化クロムを析出させればさせるほど、 マトリックスは安定なオーステナイトになり 強磁性ではありえません。 ところが冒頭のような話を聞いたため、 混乱しております。 SUS316のようなγが安定なSUSを窒化して 磁石にくっつけてみたことのある方いませんか? 実際にくっつきましたか?

  • クロム関連の質問

    化学について素人のものです。 以下について 詳しい方お教えください。 (1)6価クロム(Cr6+)および3価クロム(Cr3+)が酸化したものは、なんという呼び名なのでしょうか。     酸化6価クロム? 酸化3価クロム? 酸化クロム(6)?    また化学式・記号を教えていただきたいです。    (クロメート処理関連) (2)クロムめっきの金属クロムとは、3価ですよね?    金属体の場合はどのような化学式・記号になるかお教えください。 (3)ステンレスに含有され皮膜となる酸化クロムとは、6価or3価のどちらですか? 根本的に間違っている知識や、抽象的すぎる内容があると思いますが、 よろしくご指導の程 お願いします。

  • SUS304の腐食後の処理について

    ある水槽内でステンレス鋼板を使用しています。 通常は塩化物イオン濃度が低く、腐食は見られなかったのですが 操作ミスにより塩酸が混入し、内部のステンレス鋼板が腐食してしまいました。(鋼板表面がザラつく程度) 該当箇所を交換するのがベストですが、諸事情により交換不可能ですので 該当箇所の腐食跡を除去し、不動態皮膜を再度形成したいと考えております。 こういう場合、硝酸で洗浄することにより、除去及び再形成は可能なのでしょうか。 何か方法がありましたら、ご教授頂けないでしょうか。 よろしくお願いします。

  • 酸化力の強さなどについて

    一般に酸化力の弱い酸はどの酸を指すのでしょうか。たとえば、Crの単体は酸化力の弱い塩酸や希硝酸には溶けて、酸化力の強い濃硝酸には不動態をつくると書いてあったのですが、Cuの単体は酸化力の弱い希硝酸では一酸化窒素を、酸化力の強い濃硝酸では二酸化窒素を発生すると 書いてありました。一体希硝酸はどちらなのでしょうか?それに塩酸も強い酸のイメージがあるのですが…。塩酸、硝酸、硫酸などの代表的な酸の酸化力の強さを教えて下さい。というより、これは相対的なものなのでしょうか…? 宜しくお願いします。

  • 不動態酸化皮膜とは酸化鉄のことですか。

    不動態酸化皮膜の事を調べてもどの様な状態の皮膜なのかよくわかりません。腐食の観点からみて、酸化鉄の一部に不動態酸化皮膜があると考えればいいのでしょうか。又、鉄の場合の不動態酸化皮膜の化学式(構造式)はどうなってるのでしょうか。よろしくお願いします。

  • 不動態の「緻密な酸化皮膜」って?

    不動態の説明で「緻密な酸化皮膜」という言葉をよく見かけますが、この「緻密な」というのにどんな意味があるのでしょうか。 単に「均一な膜になっているわけではない」というだけの話でしょうか。 緻密じゃない酸化皮膜だったら腐蝕する(しやすい)が、緻密な酸化皮膜なら腐蝕しない(しにくい)ということはあるのでしょうか。 さらに極端に言えば「○○という金属が、酸化○○の皮膜を作って不動態となる場合、酸化○○を溶かす液体には一般に単体も溶ける」と言ってしまうことはできるのでしょうか。

  • ステンレスの腐食について

    SUS304板の表面にアルカリ性塩浴剤が付着し、加熱雰囲気にさらされると、SUS304表層が腐食されると聞きましたが、どのようなメカニズムで腐食されるのかお解りの方がいらっしゃいましたら、教えて下さいませんか?不動態皮膜を損傷し、304内部のNiが塩浴及び酸化雰囲気と結合して・・・と口頭で聞いたのですが、良く理解できません。宜しくお願い致します。

  • 鉄鋼の腐食について

    鉄鋼の腐食について教えてください。 通常の鉄は錆びやすい、ステンレスは鉄表面のクロムが不動態被膜によって錆びにくいと思いますが、ステンレス以外の鉄鋼材料で錆びやすい、錆びにくいという差はあるのでしょうか?例えばS15C(汎用鋼)とSKH51(工具鋼)で同じ腐食環境に置いたらどうなんでしょう? 大差は無いと思いますが、炭素量の差、熱処理の差、合金量の差、合金成分の差(Crの添加量とか)、材料偏析性の差とかで理屈的にミクロに差が生じるこもはないでしょうか? どなたかご教授ください。 ※OKWAVEより補足:「技術の森(材料・素材)」についての質問です。

  • ステンレスの腐食性とかじりについて

    色々な資料を見るとSUS304はCrによる不動態皮膜によって腐食から素地を守っているとあるのですがCの量も腐食性に関係あるのでしょうか? また、タフトライド処理をした場合は耐食性がおちるようですがどの程度おちるのでしょうか?耐食性の違いを数値的に表せるのでしょうか? SUS304よりSUS316の方が耐食性はあると思うのですがタフトライド処理をした場合の耐食性はどうなのでしょうか? また、かじりに対してはSiの量が関係するのでしょうか?