代数の可換図式による定義方法

このQ&Aのポイント
  • 代数の可換図式による定義方法について解説します。
  • 代数の可換図式を使って、テンソル積やスカラー積の定義方法を理解しましょう。
  • 写像ηの意味と可換図式の使い方についても解説します。
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代数を可換図式によって定義する方法について

体K上のベクトル空間Rに、何らかの積を定義して、Rが環になるときに、RをK上の代数と言うと思いますが、それらを可換図式を上手く使って定義する仕方がよくわかりません。 このように書くと、大変抽象的な質問になってしまいますが、具体的には、環Rと写像μ:Rテンソル積R→R と写像η:K→Rを持ってきたときに、一般的な可換図式を用いた定義の中で、 (1)テンソル積が何故出てくるのか? (2)スカラー積における単位元の定義についても図式で説明されることがあるが、その部分がよくわからない。 (3)写像ηが何を意味しているのかよくわからない。(上では、きちんとηが定義されていないので、そもそもこれは質問になっていないのかもしれませんが。。) このような事柄について、簡単な解説・コメントなど、または、わかりやすく解説したHPなどがあれば、教えて頂ければ有り難いです。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • ramayana
  • ベストアンサー率75% (215/285)
回答No.2

(1) 図式が具体的に示されていないので、ご質問に直接答えることができません。何となくalgebra(「多元環」、「代数」とも呼ばれる)における準同型の話のようにも見えますが…。 もし、図式(diagram)を使った議論に不慣れなら、図式を使わない定義で多元環を理解して、その後でもう一度図式を眺めれば、合点が行くかもしれません。「多元環」等で検索すれば、ネットにいくらでも説明があると思います。 (2) ところで、数学を勉強されるなら、図式を使う議論に慣れていた方が得だと思います。2つ理由を挙げることができます。 1つは、有用な定理や補題であって、図式を使わないとシンプルに記述できないものがあること。代数学における Butterfly Lemma や、幾何学における Meyer – Vietoris 完全系列の例を挙げることができます。 2つは、数学の異なった分野で異なった対象を扱っているにも関わらず、実は同じ論理構造を持っていることが、図式を使うことによりクリアになることがあること。例えば、「直積」という、概念は、集合、群、可微分多様体、確率空間についてそれぞれ定義されますが、図式を使えば、統一的に定義できます。 (3) 図式について勉強するなら、圏論(カテゴリー論)から入るのも一つの手です。また、代数学から入るなら、古い教科書ですが Serge Lang "Algebra" (1965, Addison – Wesley、日本語訳あり)が分かりやすいと思います(ただし、これは代数学の教科書であって図式の教科書でない)。

graphman2
質問者

お礼

大変わかりやすく教えていただき、有り難うございました。 圏論を多少なりとも勉強してみたいと思います。 自分で、きちんと理解できるようにがんばりたいと思います。 有り難うございました。

その他の回答 (1)

  • itshowsun
  • ベストアンサー率41% (15/36)
回答No.1

私は論理学を学ぶためにカテゴリー理論を学習しているので、 位相幾何学は専門ではありません。 そのため、あなたの質問に直接は答えられません。 しかし、トポス理論でトポロジー・カテゴリー、 層カテゴリー(位相圏、層圏というのが普通か)を学ぶ時、 あなたと同じ状況にあったのでその時の私の考えが参考になればと思います。 カテゴリー理論を基盤とする数学はブルバギの(古い)数学とは まったく違う数学の基盤を持っていることを理解しているものとします。 (これについて分からなければ、カテゴリー理論(圏論ともいう)のテキストを参照) まず、数学とは何かと考えると、実際的には、 物理的対象を概念的対象として把握し、その概念的対象体系をある算術体系に変換し、 その算術体系で計算を行い、その結果を逆変換して概念的体系に戻す、 ということです。これが 概念的対象体系 -> 算術体系  変換   ↓      ↓ 概念的対象体系 <- 算術体系  逆変換 これを範疇化すると一つの可換図式となります。これからカテゴリー理論が生まれました。 カテゴリ理論では、射で関係付けられる数学的対象を集めて一つのカテゴリーを 構成します。そして2つのカテゴリーの間の対応を関手として定義します。さらに 複雑な場合は2つの関手の間の対応を自然変換と定義します。 この定義により、2つのカテゴリーの間の変換と逆変換を決めることができますから、 (同型または準同型的な関係があるときのみ)、計算が容易ではないカテゴリーを 計算が簡単なカテゴリーに対応付けられれば、すなわち関手または自然変換を 定義できれば、簡単なカテゴリ-で計算を行い、それを逆変換によって難しいカテゴリーの 解とすることができます。 カテゴリー理論では、このような計算が簡単な基本的カテゴリーとしてトポスを定義します。 トポスは、おおまかにいって、 ・和と積の対象が存在する ・和と積の分配則が成立する ・指数対象が存在する カテゴリーです。 私が今のところ理解できているのは、集合カテゴリーを含むエレメンタリー・トポスだけです。 すなわち、普通の代数的数学的対象はエレメンタリー・トポス(おそらく要素的トポスか)から 関手を使って構成することができます。 一方、連続体を含む数学的対象は、すなわち、あなたの質問にあるような状況は、 グロタンディエック・トポス(位相的トポス)によって構成することができます。 あなたの問題としているところが、ブルバギ数学の範囲であるなら、私の考えは あまり参考にならないかもしれません。 可換図式を使ってη(普通は自然変換、時に関手)が出てくるなら、 カテゴリー理論です。この時は、さらに詳しいことは 圏論 トポス理論 層論 などをWikipediaで調べると良いでしょう。 この分野は新しいので日本語訳だけでなく、英語で読み、 その参照文献を調べてください。

graphman2
質問者

お礼

早速、ウィキペディアでも調べ、層圏トポスという本を買いました。 教えていただいた記述をもとに、しっかりと勉強していきたいと思います。 いろいろとお教えいただき、ありがとうございました。

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