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超電導バルク体の浮上原理を教えて下さい。
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No.2の者です。apple-manさんのお答えを拝見し、議論に参加させてもらうつもりで、再レスします。 確かにYBCO焼結体などにおいては、永久磁石で発生させる程度の弱い磁場領域でも、マイスナー分率がかなり小さく、相当部分の磁束が試料中を通り抜けていることが推察されます。 しかし、少なくとも1cm程度の小型の浮き磁石を試した限りでは、反発の運動は、ばねに乗せた時のような弾力的なもので、いわゆるフィッシング効果(つられてくっついてくる効果)のような現象も観察できませんでした(少なくとも目では分からない)。浮く原因がピニングだけと見るのは無理という印象です。 超伝導体と磁石を強制的に近接させた後、解放すると、上昇の運動が起こることが観察され、このとき、重力に逆らった仕事がなされるというのは確かです。重要なことは、磁場が勾配をもち、離れる(上昇する)ほどに試料の受ける磁場が減ることにあると思います。そうであれば、磁化曲線を磁場減少の方に辿るときのエネルギー変化を議論する問題になります。このとき、確かに、試料に侵入している磁場分も考慮の対象になりますね。ただし、理論式をたてるような定量的扱いは簡単ではないと思います。 ISTECで研究されているような大型装置では、話しが変わってくるのかも知れません(このあたりの私の知識は弱いので、よろしければ教えて下さい)。
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- apple-man
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>浮上するのには,下から力がかからないといけないですよね.だからエネルギーの変換の面で考えているのですが.どうでしょうか? 私の考えているイメージと違うといけないので、 表現しなおすと、 Y系のバルクを永久磁石に無理やりくっつけたら 磁石と一定の間隔をおいて浮いている。ナゼだろう ということでいいでしょうか? >バルクは侵入してこようとしている磁束を排除しようと 多分ここが勘違い・・・ということはないでしょうか? 磁場を完全に排除し、磁場の侵入があると 超電導状態が壊れてしまうのは第1種超電導体 で、高温・・・酸化物超電導体でいいですよね? で、酸化物超電導体は磁場の進入を許しても 超電導状態が壊れない、第2種超電導体です。 1種と2種の違いは、コヒーレンス長と 磁場進入長の関係が逆転してる点です。 (そんなの知ってる!ってことでしたらごめん なさいですが) それで、浮いている理由は、動かさない限り 磁場を弱める要因がないからです。 磁束が進入しいるバルクの近傍には電流が 流れ、電流が磁束をつくります。もし電流が 減少していけば、磁束も弱まってしまいますが、 第2種超電導体は、磁束の周りは超電導状態 なので、電流が弱まることがなく、磁束は バルクにトラップされたままの状態で維持されます。 この磁力の減少がないことが、第2種超電導体に 磁束がトラップされたあと浮いている理由です。 1種のように、周囲の磁場を完全に排除して 浮いているわけではありません。 と、いった感じでどうでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございました。返事が遅くなりましてすいませんでした。
- hagiwara_m
- ベストアンサー率44% (58/130)
浮上等のことにはあまり詳しくないのですが、超伝導の実験をしておりますので、少しお答えします。 「着磁した」の意味がよくわからないのですが、意識的に磁束をトラップさせるのでしょうか?磁化をもたない超伝導物体を、磁場勾配領域にもってくれば、反発力をうけますが、これとは別条件の実験ですか? 「内部磁気エネルギーと外部磁気エネルギー」という表現も一般的ではないと思います。超伝導体のマクロなエネルギーは、通常、物質が超伝導状態になることによって獲得する安定化自由エネルギーと、磁場により磁化することで生じる静磁エネルギーの両者を使って考えます。 浮く過程での仕事は、後者の静磁エネルギーだけが関わる問題でしょう。このエネルギーは、空間中の磁場が担っているものですから、浮く過程のエネルギーの形態変化は、空間の磁場のエネルギーと重力のエネルギーの間の相互変換ということになると思います。
- apple-man
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ピンニング効果じゃありませんか? >外部磁場を印加したら浮上するのですが, 離そうとするとくっ付いてきませんか?
補足
ご回答ありがとうございます. ピンニング効果で浮上しているのは分かるのですが,それを定量的に説明したいのです. 浮上するのには,下から力がかからないといけないですよね.だからエネルギーの変換の面で考えているのですが.どうでしょうか?
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