二つの導線に走る電流が作る磁場の特性

このQ&Aのポイント
  • 二つの導線に走る電流が作る磁場の問題では、導線2の電流は考慮に入れず、導線1の電流だけを使って磁場を求めることができます。
  • 導線2の構造上の対称性により、導線2からの正味の磁場はゼロとなります。
  • 導線1の中心を原点とし、導線2の極小部分が作り出す点Pでの磁場を求めるためには、ビオ・サバールの法則を使用して積分式を立てることができます。
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二つの導線に走る電流が作る磁場

こんにちは、続けての質問となり申し訳ないのですが、どうか宜しくお願いします。 図の問題に出会いました。 二つの導線があります。ひとつは通常の一本導線で(導線1)、もうひとつは導線1を囲むような形状の導線2です。おそらく同軸ケーブルと呼ばれる導線のことではないかと思います。問題は、この二つの導線の間に位置する点での磁場の強さ、方向を求めるというものです。 模範解答では、導線2での電流I2は考慮に入れず、導線1での電流I1だけを使って、アンペールの法則から磁場を求めています。 なぜ、導線2の電流は考慮に入れなくても良いのでしょうか。 導線2の構造上な対称性から、導線2からの正味の磁場はゼロとなりそうですが、それを証明する計算式を立てられずにおります。導線1の中心を原点として、P (X, Y)とおいて、導線2の極小部分が作り出すPでの磁場dBをビオ・サバールの法則から求め、これを積分するという式になりそうなのですが、この積分式をどう立てて良いのか分からずにおります。積分式の立て方、また他の解法の可能性も含めて、どうかご教示頂けると幸いです。よろしくお願いします。

  • jeccl
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  • FT56F001
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回答No.1

外導体2の電流が作り出す磁界が導体の内側で0になることは,次のようにして確認できます。 まず,導体1の中心を原点として極座標(r,θ)をとり,導体2の半径をRとします。 導体2の上に微小区間dθを考えて,その電流をIdθ/(2π)とおきます。(Iは導体2の全電流) 磁界を調べる検査点としてx軸上の(x0,0)に点を取ります。微小区間と検査点の距離をrとすると r^2=(Rcosθ-x0)^2+(Rsinθ)^2=R^2-2R*x0*cos(θ)+x0^2 さて,無限直線電流Iが作る磁界は大きさがH=I/(2πr)で,電流と検査点を結ぶ方向に垂直です。 よって,微小区間の電流Idθ/(2π)が検査点に作る磁界は, 大きさ{Idθ/(2π)}/(2πr)に, 単位ベクトル(x,y)=(-Rsinθ,Rcosθ-x0)/rを掛けた値となります。 よって,導体2全体からは Hx=I/(4π^2)∫[θ=-π→π]I(Rsinθ)/(R^2-2R*x0*cos(θ)+x0^2)dθ Hy=I/(4π^2)∫[θ=-π→π]I(Rcosθ-x0)/(R^2-2R*x0*cos(θ)+x0^2)dθ となります。Hxは対称性から直ちに0とわかります。 Hyの方は,しばし計算しないと0とは分かりません。 あとは積分公式集をひっくり返すなどして,R>x0≧0のとき, この積分が0となることを確かめてください。

jeccl
質問者

お礼

ありがとう御座いました。お礼が遅くなりましてすみません

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