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音の立ち上がり・聞こえ方について

指揮棒より重いオケ http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1147857541 この質問のベストアンサーの方が、 「弦楽器と管楽器では音の出始めに差があります」 「音を出しても低音がほんの少し遅れて聴こえます」 とありますが、この二つについての科学的根拠を知りたいです。 できるだけ詳細な説明が欲しいです。説明されているサイトなどでも構いません。

質問者が選んだベストアンサー

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  • kk-t
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回答No.5

ちょっとレスが遅れちゃいました。 私の回答もそうですがこの質問自体が科学的に解釈してみようなので、オリジナルの >「弦楽器と管楽器では音の出始めに差があります」 >「音を出しても低音がほんの少し遅れて聴こえます」 と発言された方の上げ足を取るような屁理屈になりかけてますね。 (多分この方は演奏家としての意識的な部分などを言っているのであって、物理学的なことでは無いと思うのですが…) なので、正直本来着眼点を置いて考えるべき所がズレかけていると思うのと、物事を例えで話しているので誤解を招きやすいように感じますが、まあふーん程度に捉えて気軽に聞いてください。 専門用語を並べると理解ではなく暗記になってしまうので、ゆるく例え話を続行で行きますね(笑)。 >楽器によって立ち上がりの音がないとわからなかったり、なくてもわかったりするのでしょうか? そういうことです。 もちろん人によって違います。ぶっちゃけ経験も大きいので。 ネイティブの英語の発音は分からないけど、学校英語だったら分かるみたいなもんですね。 >> 立ち上がりのフェードイン部分を波形編集でカットした音を再生 >これはkk-tさんがご自身で編集して実験されたのか、それともそういう実験結果が存在するのでしょ>うか。 実験結果というか元のソースを知らない一般人が聴くとどうやら分からないみたいだという認識が経験上プロの世界にあると言った方が良いですね。(それを逆手に取った音づくりなどもありますし) だから私も音響実験としてそういうことをしたわけではなく、仕事上の経験として…という話です。 例えば合成音声などを生成するときには音素を組み合わせて作成するわけですが、まさに立ち上がりの情報が重要になるのです。その後のサスティンだけだと母音しか認識できません。 ya(やー)という音の立ち上がりをカットしたらa(あー)になりますよね? またka(か)を逆転再生したらak(あく)と聴こえます。 しかし母音だけの音だったらどこで切ってもそれなりに認識はできます。 e(えー)という発音の波形の前半をカットしてもやっぱり「えー」って聴こえるんですね。 同様に純粋なサイン波やノコギリ波には時間経過にともなう変化がありませんので、頭をカットしても変わりません。 (厳密なことを言えば変わるのですが、それを言いだすと今回の話の流れを阻害してしまうので、大筋変わらないものなんだと思っておいて下さい) 楽器もやはり人の声のような要素を持っていることが多く(淘汰されてゆく中でそういうものが好まれて生き残ったのでしょうが)、出だしの部分が楽器固有の倍音などを多く含んでおり、大変重要なケースが多いのです。 あとは低域の立ち上がりのお話で気になるのが、”物理現象として”なのか”認識として”なのかで相違が出てますね。 なのでここで回答している私含め2名の話はどうしても先の回答者の方の上げ足を取っているような理論を述べていると感じるのですが… 低音楽器はレスポンスが悪いとはいっても勿論弾いた瞬間に音は出ています。 波形の形状でみると高周波数より遅れる云々という理屈は置いといて、少なくなくとも人間が認識するうえで、ピカッと光った雷が数秒遅れてゴロっとなるような遅延感覚はありません。 ただ、その音が安定したサスティンに入るまでに時間がかかるんですね。 だから、アタック成分だけを訊いても何の音か分からないという意味で”立ち上がりが遅い”とも言うのです。 (理屈にはもっと別の解釈もあります。低音は倍音も下がるため人間の聴力で認識しやすいレベルになり、その分ルートが聴こえづらくなるとか。どれか一つが正しくて他は間違っているとかではなく、様々な要因があるんだという解釈を持たれた方が良いと思います) >録音と生演奏の違いにも注意しなければなりませんね。 まあこれもこだわりだすときりがないですね。アナログとデジタルの違いとか…。 納得や満足という意味では人それぞれな分野ですし、聴いている人間にも個体差があるので感覚レベルになると人それぞれなんです。 CDよりSACDのほうが音の立ち上がりが明瞭だ!高域が良く出ているせいだろう、とか(笑) 立ち上がりが早いのはどの楽器なのかなんて演奏の仕方によって変わるじゃんという指摘はその通りですが、それを言っちゃうとそもそもここに投稿された質問の意味がなくなっちゃうと思うので私はそういう言い方は避けましたが、まさにその通りです! 厳密に見ればパーカッションにも立ち上がりがあるのも事実です。 これも波形を見れば誰でもハッキリわかる話です。 質問内容が前回答者(指揮棒の話)が回答に手提示した2つの定義に分かりやすく白黒つけられる理屈ってなんなんですか?って内容だと解釈したので、白か黒かに寄せて説明をすべきだと考えてそう説明をさせていただきました。 「これは白です。これは黒です。実はこの黒だって科学的に厳密な話をすれば白なんですよ。」 だと、結局どっちだよ?ってことになるかなと思うので。というかなってしまいましたね。 まあ、私があくまで質問者の回答に答えをだそうとしているのに対して、もう一人の方は純粋に科学的なお話をしていると思ってください。 ぶっちゃけ根本に相違はないのですが、その科学的根拠からどう質問内容に対して照らし合わせるかで、人それぞれの解釈が出てしまいますね。 そこが専門用語を並べない説明の誤解を招きやすい部分なのですが、最初に言ったようにそもそも最初の回答者(指揮棒の話に回答されている方)は意識的な話をしているのかなと感じます。 なのであまりに科学的に追求しすぎるとちょっといろいろ論点がズレてしまうかなと。 ただ、もしそういった解釈にこそ興味があるというのなら、もうちょっと面白い論点を。 回答の中に波形の傾斜(山と谷)を音量変化と解釈して説明されている部分がありますが、これは専門的に音量の大と小ではありません。正しくは密と疎とになります。全く持って素人にはわかりにくい説明なので音量に例えているのだと思います。 この密と疎の意味や波形の仕組みが分かってくると、音を飛ばすということが視覚的にイメージしやすくなりますよ。 と、さらに悩ませるようなお話をしてすいません(笑) 興味がなかったら受け流してください。Yorkminsterさんの例え方のほうが分かりやすいです。 もうひとつ。 人間は機械ではありません。いろんなところで出てくる科学的なお話(毎秒何メートルで音が伝わるとか)は全て、科学的測定に基づくものです。これはあくまで人間の認識能力を省いた算出結果であり、自然界の物理的法則とでもいうものです。 音を”聴く”ためには鼓膜に到達した振動を脳に伝える必要がありますが、人間は周波数ごとの音の認識を”鼓膜の位置”で行っています。 ですから、より内側部分の鼓膜で認識する周波数帯域はそれだけ認識(脳に情報を送るタイミング)に遅延が発生するのです。 厳密なお話をすると(こうやってキリがなくなるのですが)、一般的に言われている音の伝達速度からさらに人間の聴覚能力による認識速度というものを加算して考慮しなければ、私たちが実感できる「あれは早い、これは遅い」にはならないのです。 物理法則だけでなく最後は人間の認識に合わせて考えないといけない点が、単純に科学的なお話だけで説明しきれない部分で判断がとても難しいのですが。。。 遅延に関して言うならば… 音の出発点では ・低音楽器と高音楽器の音質的差(立ち上がりの違い) ・スピーカーの場合はウーハーとツィ―ターの性能差。 こうした遅延を考慮しておく必要があります。 音の伝達途中では ・外の場合は地面と上空の気温差によって音が直進的に伝波しなくなるので、これも考慮する必要があります。これは演奏家さん対応よりは、モニターの角度とかの対応がメインですね。 遅延というか、より遠くまで確実に聴こえるように飛ばす配慮といったほうが良いかもしれませんが。 音の到達点では ・人間の聴覚能力(鼓膜の仕組み)を考慮する必要があります。 とまあプロのPAさんですとこういった知識があって、いろいろ考えて補正をかけたりしていますね。 基本的に今までの回答は(って2名しかいませんが)、違うこと言っているようでほぼ同じような知識と論理に基づいています。 しかし、音響心理や医学的な研究家のエキスパートが加わると、全く違うベクトルで論理を展開しますよ。 それくらい質問内容は様々な角度から考えることができる面白いテーマだともいえますね。

selfless
質問者

お礼

返信が遅れてすみません。 何度も丁寧な回答をありがとうございます。 ベストアンサーをどちらにしようか迷いましたが、kk-tさんをベストアンサーに選択しようと思います。

その他の回答 (4)

回答No.4

>> これは、管楽器のほうが遅いとおっしゃるkk-tさんと逆の結論 // kk-tさんの真意は分かりかねますが... No.1の回答の前半は、要約すれば、「管楽器と鍵盤楽器を比べるとよく分かるように、管楽器の音の立ち上がりは遅い」と書かれているだけで、「弦楽器に比べて遅い」とは明言されていません。No.2の回答の冒頭で書かれていることも、ピアノやギターとの比較であって、ヴァイオリンなどに対する話ではありません。 私の回答も端折り過ぎですが、結論的にいえば、奏法、楽器自体の大きさ、演奏する音域などによって、管楽器が速いこともあれば、むしろ弦楽器が速いことだってあり得る、ということです。 たとえば、ヴァイオリンの最高音域(でのボウイング)とバステューバの最低音域を比べれば、おそらく前者のほうが立ち上がりは速いと思います。逆に、コントラバス(のボウイング)とピッコロとでは、後者のほうが速いでしょう。しかし、ヴィオラ(のピチカート)とホルンとでは、微妙だと思います。 打楽器(やピアノなどの打弦楽器)は、確かに立ち上がりの速い楽器ですが、コンサートマリンバの最低音域などは比較的ゆっくりしています。シンバルやトライアングルでさえ、波形レベルで見れば最初の数ミリ秒をかけて立ち上がるのです。 最初から最大振幅を得られる楽器は、シンセサイザーしかありません(が、そういう信号にはスピーカーが付いていけないので、プチッというノイズが出てしまいます)。 >> 波の密度が高い高音のほうが波の頂点(一番音量の大きい点)に達するのが早いので、高音のほうが早く認識される // 波の頂点に達するのが早い=傾きが急峻というほうが重要だと思います。高音は、小さな音量でも低音より早く聞こえるので、「先に大音量になるから」という訳ではありません。 >> 本当にごくわずかな差 // そうですね。ですから、波長の違いだけが原因、という訳ではないでしょう。 高音は直進性が高い(指向性が強い)ので、発音位置から一直線に耳に届きます。対して、低音は拡散するため、周囲(たとえばコンサートホールの壁)に反射された音が多く含まれます。その反射に要する時間は、コンサートホールなどでは数10mに及ぶので、10ミリ秒単位での遅延になります。 また、低音楽器は全体が共振し始めるまで時間がかかるので、(波長云々、反射云々の前に)楽器自体の立ち上がりが遅い、という話もあります(ので、これもシンセサイザーだと回避できる可能性があり、現にダンスミュージックなどでシンセベースなどが活躍するのは音の頭が明瞭で前に出る音だからではないかと思います。が、やはりスピーカーが大型になるので、スピーカーの立ち上がりが問題になります)。 ほかにもあるはずですが、現在の私の知識で思いつくところは、このくらいです。

selfless
質問者

お礼

再び回答ありがとうございます。 なるほど、確かに同じ弦楽器でもヴァイオリンとギターでは異なりますね。 楽器や音域によって音の立ち上がりを調べてみるのもおもしろそうです。 周波数と直進性の話は初めて聞きました。 高音と低音の違いは意外とたくさんあるのですね。 音の立ち上がりについて一様ではなさそうなので、もっと詳しく調べてみます。

回答No.3

細かい話をすると専門書1冊分くらいの内容になると思うので、ここでは説明しきれませんし、私にもそれほど高度な知識はないのですが... >> 弦楽器と管楽器では音の出始めに差があります // 奏法の差を考える必要があります。弦楽器の基本的な奏法としてボウイングがありますが、弓で弦を擦ることで弦の長さに応じた共振(弦の機械的共振)を起こすので、「共振が安定しきるまで」は徐々に音量が上がります。特に、長く重い弦(つまり低音)を共振させる場合、慣性の法則があるために、立ち上がりが遅くなります。 対して、ピチカートの場合、弦を弾くことによって音を出すため、最初の振動が最も大きく、その後は徐々に減衰していきます(振動エネルギーが音波エネルギーに変換されて消費されるため)。ピチカート奏法は、ピアノと同じです。より正確にいえば、チェンバロが爪で弦を弾く構造をしています。ピアノは、弦をハンマーで叩きます。つまり、ピアノは鍵盤楽器と言われますが、発音原理からすると「打弦」楽器なのです。 そして、太鼓(を始めとする打楽器)もまたピチカート奏法、つまりピアノと類似点があります。弦の代わりに皮が張ってあると考えれば、発音原理自体には差がないことが分かります。 管楽器では、リードまたはリップの振動によって、管長に応じた気柱共振を起こします。これは、共振の持続性という点では「弦を擦る」ことと類似しますが、空気そのものが共振している点で、弦の共振とは異なります。そして、リードやリップは常に同じ大きさなので、音程によって慣性が異なることがありません(もっとも、管楽器でも低音楽器はリードやリップが大きくなり、管長=気柱の長さも伸びるので、共振に時間がかかります)。 そのため、弦楽器よりも立ち上がり(共振が安定するまでの時間)を短くしやすい訳です。 なお、ピアノと同じく鍵盤楽器に分類されるオルガンは、発音原理の点で見れば管楽器と同じです。従って、音の特性も管楽器と共通しています。 かなり端折って書いていますが、要するに、発音原理、奏法、音程の決め方などが相互に関係し合っています。なかなか一言で言い表せるものではありませんが、それらの要素が異なるために立ち上がりに差が生じる、ということです。 >> 音を出しても低音がほんの少し遅れて聴こえます // これも、(別の意味で)立ち上がりの早さの問題です。 音波の速度は、大気中では約340m/sで、音程による違いは、ここでは考えなくても良いでしょう。つまり、コントラバスの最低音(約40Hz)でも、ピッコロの最高音(約4000Hz)でも、1秒間で進む距離は340mです。 言い換えれば、1秒間その音を鳴らし続けた場合、音源位置から340m先の場所まで音波が繋がっているということです。音波とは、気圧変動の波、空気の疎密です。例えば、340Hzの音波なら、1秒間に340回の気圧変動があるということです。 そうすると、340Hzの音波は、「1秒後に、340回の気圧変化を経て、340m先に到達する」訳なので、1回当たりの気圧変化の幅は 340m / 340回 = 1m となります。この幅のことを「波長」と呼びます。従って、340Hzの音波の波長は、1mです。 では、3400Hzだとどうか。同じ計算をすれば、0.1m = 10cm です。 つまり、低い音ほど気圧の変化の幅が大きい「緩やかな大波」であり、高い音ほど幅が狭い「細かいさざ波」だということになります。 もっと直感的に言うなら、紙の上に長さ5cm程の直線を引いて、その上に山を1個だけ書くのと、5個書くのとを比べてみましょう。前者のほうが斜面がなだらかになります。 この傾斜こそが音量の変化な訳で、低音はゆっくり立ち上がり、高音は急峻に立ち上がるので、同時に発音した場合、高音のほうが先に認識されることになって、「低音が遅れて聞こえる」のです。

selfless
質問者

お礼

kk-tさんに続いて丁寧な回答をありがとうございます。 弦楽器には慣性の法則が働くのに対し、管楽器には慣性の法則が働かないので、管楽器のほうが音の立ち上がりが早いということですか? これは、管楽器のほうが遅いとおっしゃるkk-tさんと逆の結論ですね。 > 低音はゆっくり立ち上がり、高音は急峻に立ち上がる 波の密度が高い高音のほうが波の頂点(一番音量の大きい点)に達するのが早いので、高音のほうが早く認識されるということですね。 これはなるほどと思ったのですが、この速度の差というのはほとんど気がつかないような、本当にごくわずかな差ですよね。 コンマ何秒にこだわる世界では、この程度の差も目立って聴こえるのでしょうかか。

  • kk-t
  • ベストアンサー率74% (56/75)
回答No.2

>私は吹奏楽器はほとんど吹いたことがないのでわからないのですが、いきなり大きな音を出すことはできないのでしょうか? これができないんですね。もちろん思い切り吹きこんで「いきなり大きな音を出したつもり」にはなれるのですが…。 波形レベルで観ると数msec単位でやはり立ち上がりがふわっとなってしまい、ピアノやアコースティックギターとは異なる立ち上がりであることが分かります。 また、立ち上がりのフェードイン部分を波形編集でカットした音を再生してみると、別の楽器のようにも聞こえてくることもあり、音の立ち上がりも人が楽器を識別する際の重要なファクターであることが分かります。 逆にピアノの音色のアタックを削ってみたり逆転再生とかにすると、素人にはそれがピアノだと分からない人も結構います。写真を反転させるのとは異なり、聴覚ではこのような違いが認識に大きな変化をもたらすようなのです。 >空気中の音の伝達速度は約340m/sだといわれていますが、周波数によって伝達速度が変動するのでしょうか? 厳密に言えばそういうことになるのかもしれませんが、生オケでそうした効果が認識できるかは微妙です。(ちなみに伝達距離も異なってきます) こうした解析に基づいたエンハンサーの代表例として下記のようなものがあります。 http://buffalo-kokuyo.jp/special/bbe/index.html この説明をみると基調波と高調波の関係性を補正するとしていますので、単純にコントラバスとバイオリンの音の到達速度の違いという大雑把な話ではなく、コントラバスの音色成分に含まれる基調波(ルート)によって高調波(倍音)がかき消されないようにするということかもしれませんね。 ただ、こうした機材はあくまでモニターから発する空気の振動を補正することが目的ですから、純粋に生オケを聴いた時の話ではなくて、生オケを録音・再生した際に用いられるスピーカーのウーハー(低音担当)とツィ―ター(高音担当)の誤差を補正していると言えるかもしれません。 ですから、自然界にて周波数単位で振動の伝達速度に大きな誤差が発生するわけではないのだと思います。 もちろんスピーカーも最後は空間に音を放出しているのですが、その放出過程というか振動板そのもののタイミングのズレとも解釈できるので。 空間に音が放出されてから周波数単位で追いかけっこをしているというわけではないと思います。 (反射するとまた複雑に変わってくるので、あくまで障害物なしで空気の振動が伝わった場合の話です) ということで、リンク先のオリジナル回答の意味はやはり楽器が持つ音域ごとの音の立ち上がりの違いだと思います。 どんな楽器もどうしても低音はレスポンスが悪くなるんですね。 低音を担当しているベースですら、弦や音域ごとにレスポンスは異なるので。

selfless
質問者

お礼

No.1に続いて丁寧な回答をありがとうございます。 > 波形レベルで観ると数msec単位でやはり立ち上がりがふわっとなってしまい なるほど、やはり立ち上がりの小さな音の部分を完全に0にすることはできないのですね。 > 音の立ち上がりも人が楽器を識別する際の重要なファクターである 楽器によって立ち上がりの音がないとわからなかったり、なくてもわかったりするのでしょうか? 例えば、kk-tさんが挙げたピアノは、打弦時が最も音量が大きく、その後は減衰する一方の楽器ですよね。 こういう音が減衰する楽器は立ち上がりがないと識別が困難なのはわかりますが、音が持続する管楽器は立ち上がりがなくても識別が容易な気がします。 あと、 > 立ち上がりのフェードイン部分を波形編集でカットした音を再生 これはkk-tさんがご自身で編集して実験されたのか、それともそういう実験結果が存在するのでしょうか。 基調波と高調波の位相の違いという話はとても興味深いのですが、リンク先を読む限り、機器を使わない生の音では高音の遅れが発生しないということなのでしょうか。 それとも、「高音の遅れが若干発生する」のが生演奏で、機器によって高音の遅れが強調されてしまうために、中低音を若干遅らせることによって、「高音の遅れが若干発生する」状態に近づけるということでしょうか。 いずれにせよ、録音と生演奏の違いにも注意しなければなりませんね。 > ベース ベースを弾いたことがないので知らなかったのですが、調べてみると、ベースはそもそも音の立ち上がりが遅れがちのようですね。 ちょっと思ったのですが、ベースの弦の状態(太いとか張力が低いとか)によって音の立ち上がりが遅れるということはありうるのでしょうか。 張力が高い高音は振動が伝わるのが速く、張力が低い低音は遅いから伝達速度に差がある、などといった話ならわかる気もします(物理的にそんな現象が起こるのかはわかりませんが)。

  • kk-t
  • ベストアンサー率74% (56/75)
回答No.1

>弦楽器と管楽器では音の出始めに差があります 楽器の奏法と表現力の違いによるものです。 例えば鍵盤楽器と吹奏楽器で考えてみると簡単です。 鍵盤楽器は叩いて鳴らす楽器で音の立ち上がりを音圧の頂点として、その後次第に減衰するという発音の楽器ですよね。 それに対して吹奏楽器は吹きこんで鳴らすので、小さな音から大きな音へと移行し、その後(サスティン)は演奏家のブレスコントロール次第で音量を上げたり下げたりできます。 両者を音の出始めでぴったり合わせようとしたら、吹奏楽器は気持ち早めに、もしくは鍵盤楽器は気持ち遅れ目に弾かないと合いません。 >音を出しても低音がほんの少し遅れて聴こえます これも例えばリコーダーなどの演奏経験から分かると思いますが、高い音域は強く吹いて裏返らせる必要があるため、その分立ち上がりも鋭くなります。逆に言えば高域で立ち上がりの弱い音を出すことは発音構造的に難しいと言えますね。 対して、低音は優しく吹かないと裏返ってオクターブ高い音になってしまいます。そのため最初に吹きこんだときに管体の中で空気の流れが出来上がるまでに遅延が発生するため「プーッ」とならずに「スプー」と最初にスカッとウィンドウェイから空気だけが抜けていくような音から始まるので、発音が遅れて聞こえます。 また、低音の方がアタック時に胴鳴りやアタックノイズなど発音時に発生するノイズ(ルート成分以外の周波数を多く含んだ音)が大きくなると思います。 つまり、G(ソ)という音を出しているつもりでも、鳴り始めは余計な音が混ざって聴こえてくるため、その音程を認識できる音質に落ち着くまで少し時間がかかるんですね。 ですから、厳密には音は鳴っているけれども目的の音としての役割を果たすためには時間がかかると考えることもできます。 実は科学的にいうと、低周波数と高周波数では低周波数のほうがより早く伝達されます。 なので「低音がほんの少し遅れて聴こえます」はちょっと空気の振動と伝達速度からは証明できないということもあり、楽器の発音構造から説明してみました。 人間の耳は若干でも早く聴こえた方を「大きな音」と捉える傾向があります。 すると同じバランスで出力した場合、先に耳に到達する低域の方が高域より強い印象を与えてしまい、ボーカルなど中音域の音抜けが悪くなってしまうため、周波数ごとに分けて位相をずらして補正をかけるエンハンサーなども存在します。 ご参考になれば幸いです。

selfless
質問者

お礼

丁寧な説明をありがとうございます。 最初の2つの疑問についてはおおよそ解決したのですが、いくつか疑問が発生したので、さらに質問です。 > 吹奏楽器は吹きこんで鳴らすので、小さな音から大きな音へと移行し 私は吹奏楽器はほとんど吹いたことがないのでわからないのですが、いきなり大きな音を出すことはできないのでしょうか? 物理的に、最初に出る音は小さい音量にならざるをえないということなのでしょうか。 > 低周波数と高周波数では低周波数のほうがより早く伝達されます これは低周波数のほうが高周波数よりも伝達速度が速いということですよね? 空気中の音の伝達速度は約340m/sだといわれていますが、周波数によって伝達速度が変動するのでしょうか?

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