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夏目漱石の「こころ」について

時代の背景などを取り入れながらKは先生を。 先生はKをどのように思っているかを調べることになりました。 先生はKに対するコンプレックスはあったという風に私は受けました。 Kは先生のことどう思ってるんでしょうか?? 下の25章には「Kがそのために私を軽蔑していることがよく解りました」とありますが他にヒントになるようなことありませんか?? よろしくお願いします

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  • ベストアンサー
  • kadowaki
  • ベストアンサー率41% (854/2034)
回答No.2

いきなり身も蓋もない話で恐縮ですが、「こころ」に登場するKという人物については、「先生の遺書」の中で語られている限り、われわれ読者としては、先生の「遺書」執筆の動機や目的というフィルターを介して、しかも先生の都合によって選択・再現されたKの在りし日の言動しか知ることができないのです。 となると、そもそも >Kは先生のことどう思ってるんでしょうか?? という疑問そのものがはたして成立し得るのでしょうか? もちろん、「先生は、「Kは先生のことどう思ってる」と考え、「遺書」中にKのことをあのように書いたのか?」という疑問なら成立し得るでしょうが。 >「Kがそのために私を軽蔑していることがよく解りました」 これも、第三者の視点からのものではなく、あくまでも先生の側の事情や都合にもとづいてKの心中を忖度した結果でしかないですよね。 とすれば、ここで「先生自らこう判断しているのだから、確かにKは先生のことを軽蔑していた、これはKの本心だ」とはとても言えないのではないでしょうか。 ですから、「遺書」中で先生がKについて書いていることの全ては、あくまでも先生の「明治の精神」に殉死せんとの決断へと収斂することで、はじめてその意味や意義を持ってくるはずで、こうした先生の視点(都合、内的必然性)から切り離して、Kの真意なり、本音なりを推察しようとするのはいかがなものでしょうか。

その他の回答 (1)

回答No.1

Kは、先生を、誠に「人間らしい」人物、屈託のない天真爛漫な人物、浮世を渡るには全く幸せな性格の人物と見ています。そういう「幼児」のような先生を傷付けまいとして、自殺直前の文面も、恨み事については、一切触れませんでした。しかし、そのことが逆に先生に強く人生観の逆転を強いてしまいました。Kの計算(読み、または本意)が狂ってしまいました。 昔、初めてこの作品に触れた時、奥さん、お嬢さん、そしてKが一体になって、先生とお嬢さんを結婚させようと画策している話かと思いました。で、まんまんとその罠に嵌ってしまった先生という物語に見えました。ですから、その四人のうち、最後に生き残ったお嬢さん(妻)は、生活に何の不自由も無い資産を手にして万々歳ということかと思いました。奥さんとKにとっては本願成就です。 ともあれ、人間らしさという便利な言葉は、実は、「明治の精神」とは逆行するもので、次代の大正デモクラシーとは、あるいは、「人間らしさ」を追及するものだったのです。 乃木大将の「明治の精神」に対する殉死に倣って、Kがいち早くそういうことに感づいて殉死した後を追い、先生も殉死の道を選択しました。「おれは策略で勝っても人間としては負けたのだ」と確かに認識した先生は、「生き残っているのは畢竟時勢遅れ」とばかりに、「明治の精神」に「精神的に向上心のないものは、馬鹿だ」と言っていた手前、殉死せざるを得ませんでした。 英国留学によって自己本位を体得した漱石でしたが、実は、そういう利己主義的なものが国を滅ぼすことを誰よりも漱石は恐れていたのだと思われます。

bentrovato
質問者

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とても役に立ちました!!! ありがとうございます。

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