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哲学を学ぶとき

mori0309の回答

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  • mori0309
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回答No.5

jumeさん、こんにちは。mori0309です。44才、会社員です。哲学には、まったくの素人です。  日常生活のなかでは、哲学の話をする機会はほとんどありません。機会がないというより、そう いう話ができません。私たちのような中年世代にとって、そういうことは「青臭いこと」と 感じられているようです。仕事のあいまはもちろん、酒の席でも「人生の目的は何か」とか 「神は存在するか」とか「自分という存在の本質は何か」なんていう話題を出したら、苦笑 されるか敬遠されてしまうかどちらかですもの。  でも私はこういう問題を、中学生くらいのときから、今にいたるまで、ずうっと考えてきました。 本当に我ながらよく、こんなことを飽きもせずに、考え続けてきたものだと思います。思索の内容は 日記という形で、毎日ではなく、かなりとぎれとぎれですけど、書き記してきました。若いころ のものを読むと思わず吹き出してしまうようなものもあります。でもまあ自分の精神史みたいな ものですから愛着があります。(こんなものはいずれ焼き捨てますけど)  普通の人は(こういう言い方はすこし傲慢ですけど)、人生の目的は、はっきり決まっている と思います。頭でつねに意識していなくても、目指す方向は自然と次のようになります。 「いい学校に入る」・「いい会社(または官庁)に入る」・「少しでも高い地位や肩書きを得る」・ 「有名になる」・「金持ちになって優雅な暮らしをする」「いい人とめぐりあって一緒になる」 これを一言で言うと「成功する」ということだと思います。人生の目的は「成功すること」だと 一般的には言えると思います。そしてその成功とは、「他人より優位に立つ」「すこしでもランクの 高い人間になる」ということだと思います。「人並みはいやだ」「凡人で終わりたくない」という ことだと思います。  私のこれまでの人生は、失敗と挫折の連続でした。大学は高望みしすぎたのと文系・理系をどちら かに決めきることができず何度も浪人して結局入れませんでした。また会社員になってからも ここいちばんという注目されたプロジェクトでいつも大赤字を出し、今では後輩が私を追い抜いて 私の上司になっています。そのたびに私は考えました。どうやってこの劣勢を挽回しようか。 どうやってエリートコースに追いつこうかと。  でも、そういうとき別の自分の心の声が、必ず聞こえてくるんです。それがお前の本当の目指す べき道か。お前はそういうことをするために生まれてきたのか。成功するということはことは本当に 価値あることなのか。  こういう、もう一人の自分との果てしない問答を、私は繰り返し続けてきました。キリスト教や 仏教の本、それから新興宗教やオカルトの本、ずいぶん読みました。これらの本には私の問いの答え が書いてあります。でもそれはあまりに教条的だし、あまりに完結しすぎています。答えを求めて いるはずなのに「完結した回答」を読まされると、違和感・反感・反発心が起こってきます。 (人間ってやっかいな生き物ですね)これらのことは私の心のなかの私だけの秘密でした。普段は誰とも そんなことを話しあうことはありませんでした。人に相談するようなことではないですから。  ところがこの「教えてgoo」「OKWeb」(特に哲学の部屋)を知り、大胆にも今までの 自分の心のなかの問いを少しずつ質問にあげるようになってしまいました。mori0309ってどこの誰だか 分からない安心さと、すばらしい回答者の方々にめぐりあえたせいです。こういうことが人生の 後半に待っていたなんて、まったく予想していませんでした。私は私だけの自問自答を繰り返し 誰に知られることもなく死んでいく。そう思っていました。  でもこの部屋で何人かの方と、思いきり自由にいろいろなことを語りあうことが出来て、私は 幸福です。ペンネームだけのやりとり(だけかな?)なのに、文章もペンネームも、まるで 生きている肉筆・肉声のように私のこころに届いてきます。私にとっては「ランクの高い人間になる」 ことなんかよりも、こういう心の通じ合った対話をすることのほうが、はるかに、私が 考える「人生の目的」にかなっています。真の対話をするには、地位や肩書や名声は邪魔に なると思えてなりません。(決してひがみ根性ではないと素直に言えます)  私はまだ「人生の目的」も「神の存在」も「自分とは何か」も、まったくわかっていません。 でもどうどうめぐりかと言うと、そうではなく確実に深まってきていると、自分では思って います。二十代・三十代のころよりは、確実に問題の本質が見えてきています。でもそれは 人に語るべきことでも、教えるべきことでもありません。言葉でそれを伝えるのは、本質的に 困難だと感じます。文学ならばできるかなと少し思います。そう思ってサラリーマンをやめて 詩人や小説家になろうかな、なんて考えると、またもう一人の自分が出てきて「お前は本当に そんなことをするために生まれてきたのか」と言ってくるんです。「生きる」ということ 「自分を知る」ということ。それは本当にむずかしいことなんだと思います。  以上、私にとっての哲学とそのかかわりあいを述べさせていただきました。おろかな文章に おつきあいいただいて恐縮です。(覆面でしか書けないことでした)

jume
質問者

お礼

mori0309さん、ありがとうございます。すごいです!!なんだかわからないのですが感動しています。 僕は、まだ20代の前半ですが(大学生です)、高校からの奇縁で演劇に少しだけ携わっています。その現場でいつも感じるのは「つながる」ということ。つまり演劇は、たったひとりでは何も創れないということ。それは社会のどんな場面でも言えることですが、演劇はそれを端的に表現した芸術表現媒体だと思います。この「つながる」という体験は、とても変な体験で、嬉しい反面、とても不安にさせられます。多分、「つながる」という嬉しさの半面で「切れる」という寂しさの可能性を考えるから不安になるのでしょう。そのとき、僕は「完結してはいけない」という想いに駆られます。「完結」すれば、きっと「つながったもの」も簡単に「切れ」てしまう。「静止」という状態は安定しているように見えて、とても危うい。だから、僕はいつも「動的」でありたいと思うようになりました。それはmori0309さんが言う人生の目的が決まっているかのような言説または態度や新興宗教・オカルトといった「完結」しているものへの反感(不安)と同じものなのだと思います。「不安」があるから、自信が無いから、わからないから「哲学」をするのかも知れませんね。そう考えると「生きる」こと「自分を知ること」はわからないことだらけです。僕の「哲学」は、まだ死にそうにありません。 mori0309さんに、ご回答いただけてとても幸せでした。本当にありがとうございました。

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